(3)食育の推進とアレルギー対策
■食育推進事業
市内の小・中学校では、食育推進事業としてさまざまな取り組みが行われています。
学校給食は、食を学ぶ教材としても活用され、子どもたちは食事の大切さや、食品を選ぶ力、感謝の心、食文化などを学んでいます。小学校の畑で野菜を育てたり、農家や地元の人から昔ながらの栽培・収穫方法を教わったりする授業もあります。
左の写真では、吉永第一小学校の5年生が、自分たちで育てた稲を地元の人に指導してもらいながら、昔ながらの「足踏み脱穀機」で脱穀する体験をしています。
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( 写真説明 )足踏み脱穀体験の様子
右の写真では、須津小学校の3年生が地元のお茶屋さんの若手で結成する「茶レンジャー」から、おいしいお茶の入れ方の指導を受けています。新茶の時期には、茶葉を調理して給食に出すこともあります。
このほかにも、給食に使うソラマメをむくなど、小・中学校ごとに工夫を凝らした「食育」を推進しています。
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( 写真説明 )お茶の入れ方の指導の様子
■食物アレルギーがある児童・生徒への配慮
食物アレルギーがある児童・生徒には、学校給食を食べて発症しないように、医師による診断や学校でアレルギーのチェックを行うなど細心の注意を払っています。
また、保護者と職員が相談しながら「アレルギー除去食」を提供しています。「アレルギー除去食」とは、卵などを除いて調理された食事のことです。除去できない場合は、家からかわりのものを持参してもらいますが、ほかの子どもと近いものが提供できるように心がけています。
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( 写真説明 )富士川第一小学校 「アレルギー除去食」は直接担任の先生に手渡します
( 写真説明 )「アレルギー除去食」
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( 写真説明 )ぼくも夏休み学校給食体験教室で、おいしいカレーライスをつくったよ。
(4)調理員が子どもに学校給食を伝授
■児童・生徒と調理員が交流 学校給食体験教室
夏休みに、小学生と調理員がふれあい、学校給食の献立を調理して試食する「学校給食体験教室」。毎年、小学校数校ずつ順番で開催しています。ことしも市内6か所の小学校で4〜6年生の希望者が参加して行われました。
東小学校では、25人が参加。日ごろ入れない給食室を探検した後、家庭科室で調理員の指導を受けながら、学校給食の人気メニューである「カレーライス」や「サイダーかん」、「海草サラダ」を班ごとに協力してつくりました。子どもたちは自分でつくった学校給食を食べ、「家でもつくってみたい」とレシピをもらい、満足そうな笑顔を見せていました。
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( 写真説明 )学校給食体験教室の様子
■「学校給食」を子どもから家庭へ
東小学校は、児童数が少ない学校で、子どもたちが休み時間に給食室を見に来たり、食べ物の話をしたりするなど交流がたくさんあります。
毎年開催している「学校給食体験教室」は、調理員にとって、子どもたちと学校給食をつくることができる貴重な機会です。とても楽しくてやりがいがありますね。
栄養バランスがよく、手づくりが自慢の「学校給食の味」。ぜひ、家庭でもつくってほしいですね。
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( 写真説明 )東小学校 調理主任 後藤 繁男(しげお)
★学校給食のレシピ教えます!
カレーライス(10人分)
【材料】
油大さじ2杯・タマネギ中3個・豚肉400g・ニンニク2かけら・ショウガ1かけら・塩小さじ3分の1・黒コショウ少々・ニンジン中1本・ジャガイモ中6個・水800cc・ブイヨン120g・アップルソース40g・粉ローレル少々・チャツネ10g・スクールカレールウ70g・マイルドカレールウ70g・トマトケチャップ25g・ウスターソース大さじ1杯
【つくり方】
(1)鍋に油を入れて火にかけ、タマネギをキツネ色になるまで炒める
(2)豚肉・ニンニク・ショウガ・黒コショウを入れて炒め、肉の色が白くなったらニンジン・ジャガイモを入れてさっと炒め、水を入れてよく煮込む
(3)出てきたあくをよく取り、ブイヨン・アップルソース・粉ローレル・チャツネを入れる
(4)具材がやわらかくなったらカレールウを入れ、よく煮込む
(5)トマトケチャップ・ウスターソースを入れ、味を整えたら完成!
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( 写真説明 )カレーライス
( 写真説明 )調理中の様子