市は、災害時要援護者の存在を把握することを目的に、町内会(区)の協力のもと、災害・緊急支援情報キットを配付しています。
■要援護者の把握が迅速な支援に
大きな災害では、避難活動や避難生活に何らかの支援を要する人(災害時要援護者)が、多数犠牲になっています。このような人たちの命を救うのは地域の皆さんです。誰にどのような支援が必要なのかを地域の皆さんが把握していると、迅速な支援ができます。
■災害・緊急支援情報キットとは
災害・緊急支援情報キット(災害支援キット)は、災害時や緊急時に、救急隊員など救援に来た人が、助けが必要な人へ迅速かつ的確に対応できるようにする道具一式です。
かかりつけの医療機関や服用薬情報、緊急連絡先などを記入した災害・緊急支援情報カードを保管容器に入れ、冷蔵庫に保管します。冷蔵庫の外側と玄関ドアの内側にはシールを貼り、急病時や災害発生時、救援に来た人にキットがあることを知らせます。
【対象】
◎災害情報の把握が困難な人
◎自力で避難することが困難な人
◎避難生活などで手助けが必要な人
※高齢者や障害がある人、難病を抱えている人が対象ですが、災害時の避難活動に不安がある人は、どなたでも申請できます。
■キットを申請しましょう
9月ごろにパンフレットと申請書を町内会(区)で回覧します。希望する人は、申請書に住所、電話番号、氏名、生まれ年、性別、どのような助けが必要かを記入し、町内会(区)に提出してください。障害の種別や身体の状況などの情報は自分で保管するので、緊急時以外に他人に知られることはありません。
申請した人には、後日、町内会(区)から「災害支援キット」が配付されます
■現在の申請者数は5,708人
市内でキットを申請している人は、ことし6月30日時点で5,708人(男性2,113人、女性3,595人)で、4,564世帯です。主な申請理由には、
・長い距離を歩くことができない
・知的障害で意思の疎通が難しい
・耳が遠い、難聴
・日中家の中が高齢者だけになる
などがあります。
また、必要な手助けでは、避難場所でのトイレの介助などが挙げられています。
- 図表あり -
(図表説明)災害支援キットの申請者数(平成25年6月30日時点)
■防災名簿や見守りにも活用
「災害支援キット」の申請書をもとに、町内会(区)では防災名簿を作成します。防災名簿はいざというときに、手助けが必要な人の存在を把握するのに役立ちます。
各町内会(区)長へのアンケートで防災名簿を「活用している」と答えた町内会(区)は半数以上に上りました。さらに、災害支援キットの申請・配付により、4割以上の町内会(区)が、以前よりも「顔の見える関係づくりが進んだ」と答えています。
- 図表あり -
(図表説明)グラフ 防災名簿を活用しているか
(図表説明)グラフ 顔の見える関係づくりが進んだか