【広報ふじ平成22年】働きたい 母になりたい その2
できない?両立
本当に仕事と子育ての両立はできないのでしょうか。
制度やアンケート調査から現状を探ります。
【ご存知ですか】子育てに関する職場の制度
皆さんは、子育てに関する法制度の内容をご存じですか?
ここでは、職業生活と家庭生活の両立を支援するための育児・介護休業法などについて、ことし6月に改正された点とあわせてご紹介します。
■育児・介護休業法■育児に関する内容を抜粋
(1)育児休業
男女労働者は、申し出ることにより、子が1歳に達するまでの間、育児休業をすることができます。さらに、保育園に入所できないなど、一定の事情がある場合、子が1歳6か月に達するまでの間、育児休業をすることができます。
★ここが改正!★
(パパ・ママ育休プラス〉
父母がともに育児休業を取得する場合、休業可能期間を子が1歳2か月に達するまでに延長
(出産後8週間以内の父親の育児休業取得の促進〉
配偶者の出産後8週間以内に、父親が育児休業を取得した場合は、再度の取得可能
(2)子の看護休暇
小学校就学前の子を養育する労働者は、申し出ることにより、1年に5日まで、病気・けがをした子の看護のために休暇を取得できます。
(3)勤務時間短縮などの措置
事業主は、3歳未満の子を養育する男女労働者が請求した場合には、勤務時間短縮やフレックスタイムなどの措置を講じなければなりません。
★ここが改正!★
勤務時間短縮の措置を義務化
(4)深夜業の制限
事業主は、小学校就学前の子を養育する男女労働者が請求した場合には、深夜(午後10時〜午前5時)に労働させてはいけません。
(5)時間外労働の制限
事業主は、小学校就学前の子を養育する男女労働者が請求した場合には、1か月24時間、1年150時間を超えて時間外労働をさせてはいけません。
★ここが改正!★
〈所定外労働(残業)の免除の義務化〉
3歳までの子を養育する労働者が請求すれば、所定外労働(残業)を免除
■次世代育成支援対策推進法■
次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、育成される環境の整備を行う「次世代育成支援対策」を進めるため、国や地方公共団体による取り組みだけでなく、労働者を雇用する事業主は、「一般事業主行動計画」を策定し、速やかに届け出なければなりません。
★ここが改正!★
平成23年4月から、従業員101人以上の企業における行動計画の公表・従業員への周知を義務化
【子育ての現実】アンケート調査から見る職場の現状
※調査結果の比率は、小数点以下第2位を四捨五入してしているため、合計が100%にならない場合があります。
■出産前後の就労状況
- 図表あり -
( 図表説明 ) 出産前後の就労状況の円グラフ 回答者数=1,114人
富士市次世代育成支援計画ニーズ調査業務から(平成21年3月)
「出産前後に離職した」が最も多く、「出産1年前に既に働いていなかった」、「継続的に働いていた(転職も含む)」を上回っています。
■母親の就労希望がありながら、現在働いていない理由
- 図表あり -
( 図表説明 ) 母親の就労希望がありながら、現在働いていない理由の円グラフ 回答者数=360人
富士市次世代育成支援計画ニーズ調査業務から(平成21年3月)
「働きながら子育てできる適当な仕事がない」が最も多く、「保育サービスが利用できれば就労したい」、「家族の考え方(親族の理解が得られない)など就労する環境が整っていない」などの意見を大きく上回っています。
■環境整備など、仕事と子育ての両立支援の取り組み状況
- 図表あり -
( 図表説明 ) 環境整備など、仕事と子育ての両立支援の事業所の取り組み状況の棒グラフ富士市仕事と子育ての両立支援に関する事業所に対するアンケート調査(平成21年3月)
既に取り組んでいることは、「所定外労働(残業)の削減」が最も多く、次いで「有給休暇取得の促進」などになっていますが半数に達していません。
「育児休業取得の促進」については、既に取り組んでいるが男性は11.7%のみで、女性の場合も36.2%にとどまっています。
■過去1年間の育児休業制度利用者数
- 図表あり -
( 図表説明 ) 男女別過去1年間の育児休業制度利用者数 回答数=365事業所
男女共同参画事業者調査(平成19年度)
男性では、「0人」が89.4%と、育児休業制度の利用者のない事業所が大多数になっています。
女性でも、「0人」が67.4%と、最も多くなっています。
これ以外にも、育児休業制度に関する質問では、7割を超える事業所が育児休業期間を子が1歳に達するまでとしている一方、男性の育児休業がとりにくい雰囲気であるという意見も4割を超えています。
子育てと仕事を両立していく上で、子育てを支援する職場環境の整備は欠かせません。しかし、育児休業中の交代職員の確保や人材育成に時間がかかるなどの理由から、消極的な事業所が多いのが現状です。
その一方で、優秀な人材を確保し定着させるための職場環境の整備に積極的な事務所もあります。
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