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働き盛りのメンタルヘルス日本一を目指して

　日本における年間の自殺者数は、平成10年から10年連続で３万人を超える状態が続いています。そのため、平成18年に「自殺対策基本法」が施行されるなど、国を挙げた自殺予防対策が本格化しつつあります。
　市も、県とともに、「働き盛りのメンタルヘルス日本一を目指して」をスローガンに掲げ、自殺予防対策事業（「富士モデル事業」）を全国に先駆けて進めています。

　「富士モデル事業」の特徴は、自殺者が多い中高年層に焦点を当て、自殺の背景にあるうつ病の身体症状である睡眠障害に着目している点です。
　うつ病にかかった人は、まさか自分が「うつ病」だとは気づかず、「眠れない」「食欲がない」といった身体の症状を訴えて、かかりつけ医を受診するケースが多いことがわかってきました。　そこで、この事業では、「2週間以上続く不眠はうつ病のサイン」とした「睡眠キャンペーン」を展開し、チラシ・ポスターなどの作成・配布やテレビ・ラジオCMの放送を行いました。

　この事業では、富士市医師会の協力を得て、「かかりつけ医はうつ病の早期発見・早期治療のゲートキーパー」と位置づけています。市内の医療機関には、平成19年7月から、モデル事業用の紹介状が備えられ、かかりつけ医・産業医から精神科医へ速やかに紹介できるシステムを始めています。精神科を受診することに対しては、抵抗を感じる人も多く、早期発見・早期治療が難しい状況でしたが、システムを開始してから、富士市全体で約200人を精神科での治療へとつなぐことができました。
　また、平成19年10月からは、富士市薬剤師会の協力のもと、睡眠薬をよく買う人などに対し、薬剤師が不眠症状などを確認し、うつ病の疑いがある場合には精神科への受診を促す取り組みも始まっています。
　この事業の成果とは言い切れませんが、富士市の自殺者数は、平成17年には67人、平成18年には51人、平成19年には49人と、年々減少しています。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 富士モデル事業のシステム
( 図表説明 ) 広報・啓発活動　　労働基準監督署・保健所・薬局・市
( 図表説明 ) 2週間以上眠れない…
( 図表説明 ) 早期発見　　かかりつけ医・産業医・総合病院
( 図表説明 ) 早期受診・治療　　精神科・メンタルクリニック

　市は、「富士モデル事業」以外にも、独自に心の健康づくりに関する事業を行っています。職場関係の悩みやストレスなどを抱えている人を対象に、臨床心理士による「ストレス相談」を行っているほか、メンタルヘルス講演会なども開催しています。不眠が続くなど、体調がおかしいなと思ったら、一人で悩まず、すぐにご相談ください。

あなたは大丈夫？
心の健康状態をチェックしてみましょう
- 図表あり -
( 図表説明 ) 疲れているのに、2週間以上眠れない日が続いている
( 図表説明 ) 注意！イエローカード！
( 図表説明 ) さらに…
( 図表説明 ) 食欲がなく体重が減っている
( 図表説明 ) だるくて意欲がわかない
( 図表説明 ) とまれ！レッドカード！
( 図表説明 ) それは「うつ」かも？
( 図表説明 ) お医者さんに相談しましょう

ストレス相談
　精神科・心療内科などの医療機関を受診していない人を対象に、本人・家族・事業者の相談に無料で応じます。
とき
11月11日（水曜日）、12月4日（木曜日）、1月13日（火曜日）、2月5日（木曜日）、3月10日（火曜日）の各午後（1組40分程度）
ところ
フィランセ相談室
※事前の申し込みが必要です。詳しくは、電話で健康対策課へお問い合わせください。

☆問い合わせ☆
●健康対策課　電話 64-8993　ファクス 64-7172
●静岡県精神保健福祉センター　電話 054-286-9245　ファクス 054-286-9249
静岡県ウェブサイト「睡眠キャンペーン」
ホームページ　http://www.pref.shizuoka.jp/kousei/ko-810/papa/