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広報ふじ > 平成18年 > 平成18年9月20日 902号 > 【広報ふじ平成18年】心の健康を見直そう 知っていますか?「うつ病」のこと

【広報ふじ平成18年】心の健康を見直そう 知っていますか?「うつ病」のこと

身体の健康には気を配っていても、心の健康状態の変化にはなかなか気づきにくいものです。
 環境の変化や日ごろの生活の中で、知らないうちに無理をしたり、ストレスを抱えたりして、あなたの心は疲れていませんか?

「うつ病」って何?
 「うつ病」とは、気分がひどく落ち込んだり、何事にも興味が持てなくなったりする状態が長く続き、日常の生活に支障があらわれるまでになった状態をいいます。やる気の問題でも気の持ちようでもなく、だれでもかかる可能性がある身近な病気です。
 15人に1人の割合で、一生のうちに一度はうつ病にかかると言われています。

こんな人はうつ病になりやすい
 うつ病になりやすい人は、真面目で几帳面、責任感が強く、何事も一人できちんとやり遂げようとする人だと言われています。
 発症のきっかけには、親しい人との別れや失恋、失業、いじめなどのほか、ときには結婚や昇進、出産などのおめでたい出来事もあります。特に働き盛りの世代は、仕事が忙しく、強いストレスが続くため、注意が必要です。

「うつ病かも…」と思ったら、まず専門機関に相談を
 うつ病の症状はさまざまです。特に注意してほしいのは太字(☆)の症状です。
 〔身体的な症状〕
  ○眠れない(☆)
  ○疲れ・だるさ
  ○首・肩のこり
  ○頭が重い・痛い
  ○食欲がなく体重が減っている(☆)
 〔精神的な症状〕
  ○意欲・興味がわかない(☆)
  ○仕事能力の低下
  ○抑うつ気分
  ○不安を感じる・取り越し苦労をする
 幾つか当てはまった場合、まずは専門医療機関や、心の問題に関する相談機関(左ページ)に相談してみましょう。
 うつ病は専門医療機関で受診し、正しい治療を行えば治ります。うつ病患者が訴える症状は、精神的なものより身体的なものが多く、最初から心療内科や精神科などの専門医療機関を受診する人は、1割程度です(図1)。
 大切なのは、早期に自覚・相談し、治療に結びつけることです。また、うつ病は、自分では気づきにくいものです。家族や会社の人など、身近な人が一緒に相談することも重要です。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 図1 うつ病患者の初診診療科(円グラフ)
( 図表説明 ) 心の問題に関する相談機関
( 図表説明 ) 心の専門医療機関


うつ病は、自殺の引き金にも
◆自殺者の数は、交通事故死者数の2倍以上!
 日本における自殺者数はここ数年、毎年3万人を超え、深刻な社会問題になっています。県内では年間約800人がみずから命を絶ち、その数は交通事故死亡者数の2倍以上です。市内でも、年間約50人が自殺で亡くなっています(図2)。
 自殺の三大動機は(1)経済・生活問題、(2)病苦、(3)精神障害となっており、精神障害の中でも、うつ病が占める割合は大きいと言われています(図3)。
◆40・50歳代の男性に多い自殺
 近年、リストラや生活苦から、40・50歳代の自殺が増加しています。性別では、女性より男性の方が圧倒的に多く、女性の9倍以上です(平成16年度)。
 また、壮中年期の自殺には、うつ病が背景にあることが多いと言われます。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 図2 自殺者数の推移(折れ線グラフ)
( 図表説明 ) 図3 自殺の動機別割合(円グラフ)


静岡県精神保健福祉センター
所長 松本晃明(てるあき)さん
- 写真あり -

働き盛りの世代は、うつ病に注意!
 働き盛りの世代である壮中年期は、職場や家庭で責任ある立場となり、ストレスが強まります。だれしも悩み事を抱えて落ち込むことはありますが、壮中年期では、単なる落ち込みにとどまらず、「うつ病」という脳の機能障害にまで至る人がよく見受けられます。
 うつ病は、だれでもかかる可能性のある病気です。うつ病にかかると、眠れない日が続くなど身体の不調が続き、ストレスを乗り切ることが困難になります。行き詰まると、最後には「死んでおわびをするしかない」と考えてしまうのが、うつ病の怖さです。
 薬を飲むことで、多くの場合は、1〜3か月で快方に向かいます。「眠れない」などの症状が続いたら、ぜひ一度、専門機関へご相談ください。

健康ふじ21推進シンポジウム
「うつ予防 働き盛りのこころを守るために」
とき 11月19日(日曜日)
ところ ロゼシアター中ホール
*詳しくは広報ふじ10月20日号に記載。

問い合わせ
健康対策課(フィランセ西館1階)
電話 64-9023 ファクス 64-7172
Eメール fu-kenkou@div.city.fuji.shizuoka.jp
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