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( 図表説明 ) 「健康ふじ」シンボルマーク
( 図表説明 ) 平成16年4月1日制定・富士南中学校 白井良平さんの作品
市では、平成14年3月に、市民の健康づくり計画として「健康ふじ21計画」を策定しました。これを受け、市民が暮らしの中で『自分の健康を目指す』という考え方に基づいて取り組むための、具体的な行動計画を示す「健康ふじ21アクションプラン」を策定しました。
今回は、この「健康ふじ21アクションプラン」について紹介します。
市民の皆さんの意見を取り入れました
「健康ふじ21アクションプラン」は、国民健康保険の医療費分析や、健康診査推進に関するアンケート調査などによる健康課題をもとに策定されました。
また、市民の皆さんの意見が十分反映できるよう、地域団体や職場の代表、学校関係者などで構成された「健康ふじ21市民会議」での検討や、「パブリックコメント制度」を経て策定しました。
健康推進のための「3つの視点」
市民の参加や関係機関、企業・職場などと連携して健康推進を図るため、「3つの視点」を定めています。
(1)いつでも、どこでも、だれでも健康づくりができるまち
健康な人、病気や障害を持った人など、だれもが身近で取り組みやすく、それぞれの暮らしの中で容易に健康行動を起こせる環境づくりを目指します。
(2)健康リーダーが活躍する元気なまち
あらゆる関係機関や団体などに、健康推進を呼びかける「健康リーダー」を配置し、生き生きと活躍できる環境づくりを目指します。
(3)みんなで健康について話し合うまち
地域や学校、職場、医療機関、マスメディア、行政などが連携を図り、互いに支援し合うことが大切です。そのために、みんなで健康について話し合う環境づくりを目指します。
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( 写真説明 ) 市民会議では、活発な意見交換が行われました
健康ふじ21市民会議 代表・斎藤 なほみ さん(富士市校長会・原田小学校校長)
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一人一人が元気になれば富士市全体が元気になる
市民会議では、子どもと若者、壮・中年期、高齢者の各年代に分かれ、10年後の富士市の理想をイメージし、活発に意見を出し合いました。
会議を進める中で気づいたことは、各年代のすこやかな生活には、子どもからお年寄りまでが、お互いにかかわり合っているのだということです。例えば、お年寄りが生き生きと生活できるためには、それを見守る家族の存在や、地域とのふれあいが大切になります。また、子どもがすこやかに育つには、親の世代が健康であることも大切ですね。
一人一人が元気になると、家族が元気になり、地域が元気になり、やがては富士市全体が元気になります。そのためにも、このプランが上手に生かされていくといいですね。
アクションプランでは、必要性が高く、重点的に取り組む10分野を定めています。
10分野の重点目標と主な目標実現のための取り組みについて紹介します。
☆元気なまちづくり
(1)健康で元気なまちを目指した環境づくりをしよう
(2)あらゆる組織に健康リーダーを置こう
(3)健康について学習しよう・話し合う場をたくさんつくろう
●市民健康の日または市民健康づくり月間の制定の検討
●優れた健康推進活動の表彰の検討
☆健(すこ)やか親子(妊娠・出産、育児不安、思春期の性)
(1)安心して出産を迎えよう
(2)ゆとりを持って子育てをしよう
(3)自分の体を大切にし、自己決定ができるようになろう
●妊婦・乳幼児の健康管理の充実
●性感染症の予防教育の強化
☆健康診断、脳血管疾患(しっかん)、糖尿病・肝臓疾患
(1)定期的に健康診断を受けよう
(2)脳血管疾患を予防しよう
(3)糖尿病・肝臓疾患の予防に努めよう
●健康診査の充実・強化
●受診しやすい体制の整備
☆がん
(1)がんで死亡する人を減らそう
(2)年に1回はがん検診を受けよう
●がん検診内容の充実
●「がん予防14カ条」の啓発活動の強化
☆食生活・栄養
(1)朝食をしっかり食べよう
(2)主食・主菜・副菜をそろえて食べよう
(3)1日1食は家族で楽しく食べよう
(4)やせ過ぎない、太り過ぎないようにしよう
●各世代における食教育の実施
☆運動
(1)好きな運動を続けよう
(2)運動習慣の必要性を理解し身につけよう
●生活習慣病予防のための運動指導の充実
☆たばこ・飲酒
(1)未成年者をたばこの誘惑から守ろう
(2)たばこを吸う人、吸わない人の環境を整えよう
(3)禁煙してみよう・飲酒の適量を守ろう
●地域ぐるみでの禁煙、適正飲酒、薬物乱用の根絶の推進
☆こころ
(1)ストレスとうまくつき合おう
(2)睡眠による休養を十分にとろう
(3)自殺者を減らそう
●こころの相談の充実
●相談スタッフの育成・研修の強化
☆歯
(1)定期的に検診を受けよう
(2)虫歯・歯周病を予防しよう
(3)8020(ハチマルニイマル)(*1)を目指そう
●各世代における歯科健診の充実
☆骨折・痴呆(ちほう)
(1)健康寿命(*2)を延ばそう
(2)痴呆を予防しよう
●「ねたきりゼロへの10カ条」の啓発活動の強化
*1 生涯自分の歯で何でも食べられるように、80歳で20本以上の歯を保つことを目標とした運動
*2 寝たきりや痴呆といった介護を要する状態にならず、心身ともに自立して暮らせる期間のこと
保健福祉センター・加藤 克樹(かつき) 主査
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市民参加でつくり上げたプランを市民の手で実行・評価していきたい
健康ふじ21アクションプランは、平成14年3月に策定した「健康ふじ21計画」を具体的に推進していくため、多くの市民の皆さんに参加していただき、策定されました。
このプランでは、今までのような地域住民を主な対象とした健康づくりだけでなく、企業・職場との連携を図り、勤労者の健康診断の充実や職場環境の整備なども進めていきたいと考えています。
既に動き始めている事業もありますが、今後は、年次計画を作成するとともに、市民や各種団体・企業の皆さんによる「(仮称)健康ふじ21推進会議」や「(仮称)勤労者健康対策連絡協議会」などを立ち上げ、推進と評価を行っていく予定です。
市民が生き生きと元気で暮らせることを目指して、市民の皆さんとともに取り組んでいきたいと思います。
*アクションプランの詳細については、保健福祉センターにあります冊子をごらんください。
問い合わせ先 保健福祉センター 電話 64-8993