市民の生活の足として活躍する岳南鉄道。このほど、より利用しやすい鉄道を目指し、神谷駅の改修と新型車両を導入しました。この話題を、まちかどネットワーカーの石原さん親子(松岡)に取材してもらいました。
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( 写真説明 ) 石原聡美さん・賢太郎君(6歳)と、今回説明をしてくださった岳南鉄道株式会社の相澤さん(右)
神谷駅がリニューアル
石原
久しぶりに神谷駅を訪れたのですが、今回どのように変わったのですか。
相澤
神谷駅は、お年寄りや幼稚園へ通園する親子が多く利用します。今までは電車のステップとホームの段差が大きく、おりづらい状況でした。そのため、ホームの高さを調整し段差を解消しました。また、スロープや点字ブロックを設置し、だれでも利用しやすいようにユニバーサルデザイン化を図りました。
石原
駅前の花壇もきれいですね。
相澤
地元の花の会の皆さんが一生懸命に手入れをしてくれています。沿線の皆さんの協力が運営の支えになっています。
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( 写真説明 ) 神谷駅に新しく設置されたスロープと点字ブロック
新型車両は12月から運行
石原
新しい車両には愛称がついているのですね。
相澤
公募により愛称を「がくちゃんかぐや富士」としました。子どもたちからは、「がくちゃん」のほか、「がっちゃん」など岳南鉄道の「がく」をもじった愛称が、大人からは、沿線のかぐや姫伝説にちなんだ愛称が多く寄せられました。親しみやすく、地域性を生かすために、それぞれの特徴をあわせたこの名前に決定しました。
石原
車両の色も変わりましたね。新しい車両の特徴を教えてください。
相澤
愛称にちなみ竹をイメージした明るい緑色にしました。車両はゆったりと利用できるよう2両編成とし、車いす用のスペースや次の停車駅名のわかる電光掲示板を設けました。新しい車両は12月から営業運転を始めます。車内放送では観光案内も流す予定です。
石原
新しい電車を迎え、今後どのような鉄道にしていきたいとお考えですか。
相澤
乗客数は年々減っていて採算割れの状況が続いています。多くの皆さんから利用される鉄道を目指し、サービスの向上に努めたいと思います。ぜひ多くの皆さんに乗っていただき、また、地域のお祭りや行事などをPRする空間として新しい車両を活用してほしいですね。
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( 写真説明 ) ゆったりとした車内(1両の定員132人)と車いす用スペース(左)
( 写真説明 ) 11月16日に行われた新型車両の出発式
新型車両は京王電鉄井の頭線で使われていたものを改装しました
取材を終えて…
高齢者への対応など、これからの時代を考えた運営に心がけていることが伝わってきました。富士山のふもとを走る特徴を生かし、観光面でもさらに活用していけるのではないでしょうか。これからも地元に密着した「岳鉄」として頑張ってほしいですね。私も応援したいと思います。