近年、肝炎や肝硬変、肝臓がんなどの肝臓病にかかる人が増加する傾向にあります。
厚生労働省から「C型肝炎等緊急総合対策」が打ち出されたことにより、富士市でも11月1日から肝炎ウイルス検診を開始します。
C型肝炎とB型肝炎の基礎知識
現状
肝臓病で命を奪われる最大の原因は肝臓がんです。富士市でも、肝臓がんはがんの中でも主要死因になっています。
肝臓病というと、酒の飲み過ぎと思われがちですが、実はその多くに、C型とB型肝炎ウイルスが関係していることがわかってきました。
肝炎ウイルスの感染者は40歳以上の年齢に多く、また、40歳前後から肝炎が進行し、肝硬変、肝臓がんに至るケースもあります。
しかし、早期に感染の有無を調べ、感染していることがわかったら、適切な治療を行うことで、病気の進行をとめたり、遅くしたりすることができます。
感染経路
C型肝炎もB型肝炎も血液を介して感染します。肝炎ウイルスが体内に人り、肝臓で増殖して肝臓に炎症を起こす病気です。
血液を介して感染するので、次のような日常的な接触で感染することはありません。
■握手 ■くしゃみ ■せき ■一緒に食事をしたり、食器を共有したりする ■プールに入る ■抱き合う ■キス
症状
肝炎ウイルスが体内に入ると、肝臓で増殖して肝臓に炎症が起こるため、次のような急性肝炎に似た症状がみられます。
■体がだるい
■食欲がない
■吐き気がする
■白眼や皮膚が黄色くなる
しかし、ウイルスに感染していても症状が軽く気づかない場合もあります。
感染していることがわかったら
1.定期的に医療機関に受診する。
2.飲酒を控える。
3.次のように血液の取り扱いに注意する。
■献血をしない
■歯ブラシやかみそりの共有を避ける
■外傷、鼻血など血液は紙や袋などにしっかりくるんで捨てる
■乳児に口移しで食べ物を与えない
ウイルス肝炎に関する情報
左記のインターネットのホームページでウイルス肝炎について情報を公開しています。
■厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/
■(財)ウイルス肝炎研究財団
http://www.vhfj.or.jp/
■日本医師会 http://www.med.or.jp/kansen/
老人保健法に基づく肝炎ウイルス検診
対象
市で行う基本健康診査を受ける人の中で次の条件に該当し、定期的に肝機能検査を受けていない人。
★節目検診
40、45、50、55、60、65、70歳の人。
★要指導者等検診
・基本健康診査の結果、肝機能の指標であるGPT値が要指導の人
・過去に肝機能異常を指摘された人
・広範囲な外科的処置を受けた人
・妊娠、分娩(ぶんべん)時に多量に出血したことのある人
受診方法
基本健康診査とあわせて実施します。市内の基本健康診査実施医療機関(健康カレンダーをごらんください)で、受診してください。また、節目検診対象者のみ、公民館などで行う集団基本健康診査会場でも受診できます。
※ことしは、5月から10月までに基本健康診査を既に受診した人でも、検査を希望される場合には、基本健康診査実施医療機関で肝炎ウイルス検診のみ受診できます。
実施期間
11月1日〜平成15年2月28日
※GPT値が要指導の人は平成15年3月31日まで
自己負担金
- 図表あり -
検査方法
感染している可能性があるかどうか、血液検査で調べます。
基本健康診査の対象にならない人が検査を希望する場合
受診方法
★かかりつけなどの病医院で検査を受ける場合
症状がなく検査を受ける場合は、医療保険の適用とならない場合があります。詳しくは医療機関にお問い合わせください。
★富士保健所でC型肝炎ウイルス検査を受ける場合
C型肝炎抗体検査を有料(2,490円)で受けることができます。事前に必ず電話予約をしてください。
申し込み先 富士保健所(富士健康福祉センター内) 電話 65-2206
問い合わせ フィランセ西館保健福祉センター 電話 64-8992