市議会2月定例会において鈴木清見市長は平成12年度の施政方針を発表しました。
鈴木市長は、「雄大な富士山のもと 躍動するまち ふじ」を基本理念に、「安全安心社会の実現」、「明るく開かれた市政」、「みんなが参加するまちづくり」を基本姿勢として、健全で活力ある市政運営に取り組んでいくことを誓いました。
新年度は、介護保険制度のスタート、新消防防災庁舎の完成、第四次富士市総合計画の策定、(仮称)総合福祉センターの建設着手など、安全で安心できる市民生活を新世紀へ確実に継承するための重要な年となります。そこで、新年度を「新世紀の飛躍につなぐ年」と位置づけ、将来への礎を築き、新たな創造と発展を目指した施策を進めていきます。
それでは、新年度の主な事業内容を五つの施策の柱に沿って紹介します。
*五つの施策の柱に分類された以外の事務管理費(給与費、財産管理費、公債費、議会費、選挙費など)は、259億8,667万円になります。
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「新世紀の飛躍につなぐ年」に
●少子高齢化の進展に伴う、福祉ニーズに対応する施策の推進
●次代を見据えた安全で安心できる、都市環境整備の推進
●未来を託す子どもたちの、健全育成を図る施策の推進
新年度施策 5つの施策の柱
1 みどり豊かな 災害に強い安全なまち 97億7,280万円
みどりと自然
富士山ろくの豊かな自然環境を守り、都市の緑化を進めます。
●富士・愛鷹山麓(ろく)地域環境管理計画にかかわる事業実績評価と今後の方向性についての委託調査、富士山麓ブナ林創造事業、丸火自然公園及び富士ヒノキの森の遊歩道の管理、潤井川の河川緑化事業、緑と花の百科展の開催など
公園や緑地の整備
公園施設の整備などを進め、施設機能の充実、安全性の確保などを図ります。
●米の宮公園の整備、岩本山公園・浮島沼釣り場公園の駐車場整備、(仮称)森林墓園の一部開園に向けての造成・施設管理棟の建設など
地震防災対策・消防・救急
地震防災に対する意識の高揚や組織間の一層の連帯強化を図るとともに、避難路・避難地の整備を進めます。また、新消防防災庁舎の建設工事を進めるほか、消防・救急体制の拡充や強化を図ります。
●自主防災組織への支援、新消防防災庁舎の建設及び緊急通信指令施設のシステム・PR室の整備、救急・消防車両の整備、消防水利の整備など
風水害などの防止
河川の改修や雨水貯留池などの建設を行います。
●小石坂川雨水貯留池の建設、富士早川・下堀川などの改修、赤淵川流域及び万騎(まげ)沢流域の雨水調整池の建設、急傾斜地崩壊対策事業など
防犯対策
犯罪のない安全で明るい地域づくりを推進します。
●防犯灯の設置などへの助成、防犯意識を高める広報活動など防犯活動の推進など
交通安全対策
交通事故全国ワースト10脱出に向け、交通事故の撲滅を図り、交通の安全確保に努めます。
●安全教育、安全思想の普及啓発活動、歩道やカーブミラーなどの交通安全施設の設置など
環境汚染防止
自然環境や都市環境、生活環境を保つための調査・監視・啓発を行います。
●環境基本計画の策定準備、未規制焼却炉実態調査事業など
廃棄物対策
廃棄物の減量化・リサイクル化をさらに進めるとともに、効率的な収集業務の実施とごみ処理のあり方を研究します。
●「ごみ処理基本計画」の策定、せん定枝資源化モデル事業、富士市・富士宮市・芝川町を圏域とする「ごみ処理広域化基本計画」の策定など
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( 写真説明 ) 建設が進められている「新消防防災庁舎」
2 健康で安心して暮らせる、思いやりのある福祉のまち 609億8,485万円
介護保険
介護保険事業計画に基づき、被保険者がサービスを適切に受けられる体制を整え、制度の円滑な運営に努めます。
高齢者福祉
高齢社会の到来を見据え、高齢者への生活支援などを進め、生きがい活動を支援します。
●デイサービスを提供する地域交流室型通所事業、ミニデイサービスを提供する福祉センター型通所事業、ケアハウス「(仮称)コフレ富士」の整備支援など
地域福祉
だれもが安心して暮らせるよう地域福祉を推進します。
●(仮称)総合福祉センターの建設、福祉総合情報システムの整備など
障害者福祉
障害者の自立と社会参加を促進します。
●身体障害者及び心身障害児(者)へのホームヘルパー派遣事業、元吉原地区への小規模授産施設の建設など
児童福祉と母子・父子・乳幼児医療
少子化対策として、保育園サービスの充実や医療費の助成を行い、子育て支援に努めます。
●延長保育の拡大、保育ママ事業、吉原・今泉地区の放課後児童クラブ開設への支援、乳幼児医療の通院に対する対象年齢の引き上げなど
保健予防対策
市民の健康増進と疾病予防を図るため、保健予防・母子保健・成人保健・老人保健対策事業などに取り組みます。
●生活習慣病予防相談、「親子ふれあい遊び講座」、各種健診など
医療
地域基幹病院としての役割を担うため、市立中央病院の医療水準や医療サービスの質的向上に努めます。
●医療機器の整備、経営診断の実施など
勤労者福祉
労働環境の整備を支援します。
●勤労者住宅建設資金貸付事業、勤労者教育資金貸付事業など
3 ふれあいとうるおいのある快適なまち 224億2,373万円
市街地整備
良好な市街地形成のために土地区画整理事業などの基盤整備を進め、都市機能の充実を図ります。
●新富士駅周辺拠点地区の整備推進、第二東名自動車道インターチェンジ周辺地区の整備推進など
街路整備
交通渋滞解消のため市道の拡幅や改修・補修工事などを行います。
●第二東名自動車道のアクセス道路及び側道建設事業の整備促進、新々富士川橋架橋建設の促進、津田蓼原線の整備など
都市景観整備
富士山に似合うまちづくりに取り組みます。
●吉原商店街北側アメニティ道路の修景整備、臨港富士線の電線共同溝整備事業など
市営住宅の整備
老朽化の著しい市常住宅の建てかえを実施します。
●上堀団地 (一般住戸30戸)の建設など
上水道
安全で安定した給水サービスの向上に努めます。
●基幹管路の耐震化や老朽管の布設替えなど
下水道
下水道の管網整備のほか、既に整備されている区域内の公共下水道への接続を促進します。
●東部浄化センター・西部浄化センターの施設整備、下水道接続状況調査など
都市交通
総合的な都市交通システムの調査・研究に努めます。
●都市交通システム転換可能性調査・研究の推進、ひまわりバス運行助成など
4 まちを愛し、未来を築く心豊かな人づくりのまち 58億9,165万円
高等教育
高等教育機関の充実に努めます。
●吉原商業高校の教育環境の整備など
義務・幼児教育
義務教育・幼児教育施設などの環境整備や、情報教育の推進を図ります。
●すべての小中学校でのインターネット整備、田子浦小学校及び須津中学校のプール改築、私立幼稚園が行う施設整備への支援など
青少年教育
創造性豊かな青少年育成のための事業を行います。
●「富士市青少年の船」の実施など
生涯学習
生涯学習プラン「ふじトゥモロウスクール」構想を具現化するため、生涯を通じて学習ができる環境の整備に努めます。
●(仮称)青葉台公民館の建設、(仮称)富士中央公民館の建設実施設計、中央図書館の施設拡充など
男女共同参画社会
男女共同参画社会の実現を推進するための事業を行います。
●「男女共同参画プラン第二次行動計画」の策定など
コミュニティ
コミュニティ活動を推進するため、町内会、生涯学習推進会などが各地区で実施するまちづくり推進事業へ支援します。
スポーツ振興
市民の健康づくりや体力つくりを支援し、各種スポーツ事業を進めていきます。
●ワールドカップオリエンテーリング大会などへの支援、国体開催のPR活動など
芸術文化振興
ロゼシアターでの自主事業の充実を図るとともに、市民の文化活動を援助します。
国際交流
在住外国人などとの交流や相互理解を図るための事業を行います。
●少年親善使節団の派遣など
5 いきいきとした産業のまち 30億6,309万円
工業振興
中小企業や地場産業の経営基盤安定のための支援や、自然環境保全の観点から再生紙の利用促進などのリサイクル推進事業の支援などを行います。
●富士市中小企業経営活性化資金融資制度の創設、ペーパースラッジ灰有効利用研究事業補助など
商業振興
既存商店街の活性化を図るための支援などを行います。
●地元商店(産品)愛用運動への支援、「吉原どんどん(ナイトバザール)」・「富士町シャープ振興会事業」・「フェスタえきなん」への支援、「商店街活性化研究会」への活動支援など
観光振興
観光情報を積極的に提供し、来訪者の拡大を図ります。
●新富士駅ステーションプラザFUJlにインターネットの端末を設置、「東海道四百年祭」事業や「(仮称)富士山周辺スタンプラリー」などでの市の観光情報や地元産品のPR活動など
農業振興
農業後継者の育成などに努めるとともに、市の特産品の生産性の向上やPR活動を支援するほか、土地改良事業や農道整備事業を行います。
●農業後継者の指導・育成、茶・ナシ・イチゴなど特産品のPR活動、今宮・神戸地区のかんがい施設整備と農道整備事業など
林業振興
富士ヒノキの産地銘柄の確立を図るとともに、林道整備を進めます。
●私有林の間伐促進支援、高密度林道網整備事業、丸火自然公園遊歩道外美化事業など
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( 写真説明 ) 農林水産フェア
( 写真説明 ) 昨年6月に開設された富士ヒノキなどの木材を加工する施設「くるみの里」