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【広報ふじ平成8年】−富士山は富士市の源−富士山に感謝を込めて

日本一高く、美しい富士山。富士市に住んでいる私たちにとって、富士山はなくてはならないもの。今一度、富士山のすばらしさを見直してみませんか。

富士山誕生の歴史
 富士山誕生の歴史は、数十万年前に、山梨県側のスバルライン終点にある小御岳(こみたけ)神社付近の小御岳火山が噴火したことから始まります。その後、噴火を繰り返して形づくられ、1万年前ころ、ほぼ現在の富士山の形になりました。
 富士山の噴火は、1707(宝永4)年に起きた宝永山の噴火を最後に、活動を休止。富士市にも噴火の際の名残として、丸火自然公園などに、溶岩洞穴や溶岩樹型(溶岩に木の形が残ったもの)などがいくつもあります。


富士山は生活の一部
 富士市は「日本一の富士山のふもとにある街」と、その景観の美しさと住みよさを自慢する人も多いと思います。しかし、日常生活の中で、数十万年の歴史を持つ富士山のことを改めて意識することは少ないのでは…。それは、あまりにも富士山が私たちの生活の一部として溶け込んでいるからではないでしょうか。
 たとえば、太陽を見なくても富士山を見れば、方角がわかります。それに、富士山にかかる雲の様子で天候がわかったりもします。そのほか、四季を通して変化する富士山の姿は、心をなごませたり、元気づけたりしてくれます。
 そして、富士山と私たちのつながりを語るときに忘れてはいけないもの。それは、水と木です。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 富士市は、富士山の南ろくに広がる街。富士山のほぼ9合目の標高3,421メートルから、山腹斜面を経て、駿河湾に達するまでの場所にあります(黄線は市域の境界線)

富士の型染“寿富士” 小山もと子さん(平垣本町)作
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( 写真説明 ) 「我が心のふるさと富士山は『富士の型染』の永遠のテーマです」

写真“新緑” 依田房夫さん(平垣)作
- 写真あり -
( 写真説明 ) 「富士山を撮り続けて40年。富士山は私にとって恋人のようなものです」

水彩画“総合運動公園からの富士” 菊池柾寿(まさとし)さん(大渕)作
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( 写真説明 ) 「富士山ろくに育ち、富士山ろくで学び、富士山の美しさに引かれ、絵筆を持って50年。富士山は師であり、母であり、友人のような山です」

油絵“田子の浦港の富士” 吉村欽吾さん(富士岡)作
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( 写真説明 ) 「富士山をめぐるすそ野は広い。変化に富む景を添えると、無限の新鮮さと雄大さを覚えます」



 海抜900メートルから山頂にかけて、地表を流れる川を一つも持たない富士山。富士山に降った雨や雪は、溶岩層にしみ込んで、地下水になります。
 私たちが生活していく上で欠かせない水は、主に富士山を水源とした地下水で賄われています。また、富士市が「紙の街」と呼ばれるようになったのも、豊富な地下水に恵まれていたからです。
 市内には、このきれいな地下水がわき出ているところが数多く見られます。
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( 写真説明 ) 豊かな水の流れがある今泉の田宿川で、毎年夏に行われる「たらい流し川祭り」
( 写真説明 ) この田宿川には、わき水があふれ出ています
( 写真説明 ) こんこんとわき出る水を利用してつくった原田の「鎧ヶ渕(よろいがふち)親水公園」。夏の夜空には、蛍も舞います



 富士山ろくに広がる森林。富士市の面積の約半分は森林が占め、富士市は緑あふれる街なのです。そのほとんどは、ヒノキや杉の人工林ですが、自然林も残っています。特に、富士山は標高差があるので、標高によって、さまざまな植物が生育しています。中でも、丸火自然公園では、コナラやアラカシ、イタヤカエデなどの自然林が多く見られます。
 森林には、酸素を供給し、二酸化炭素を吸収する働きがあり、空気を浄化してくれます。また、洪水や土砂崩れを防止してくれるなど、森林は私たちの生活環境を守り、快適な環境をつくってくれる大切な資源なのです。
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( 写真説明 ) 富士山2合目付近のブナ林
( 写真説明 ) 桑崎(かざき)から見た富士山。ブナやカエデなどの自然林(奥)とヒノキの人工林(手前)


もし富士山がなかったら、今の富士市はなかったでしよう。
富士山は富士市の源なのです。
それなのに、私たちは、その大いなる自然を壊してはいないでしょうか。
私たちは、未来のためにも、富士山に感謝と敬愛を込めて、その自然を守っていかなければなりません。
富士市は、ことし新市施行30周年を迎えます。
富士市が、今後ますます発展していくよう、雄大な富士山も温かく見守っていてくれることでしょう。
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