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【広報ふじ平成元年】レポート 文化会館建設構想

目指します…21世紀の光と音づくり

 富士市民の文化活動の中心施設として、新たに建設が予定されている(仮称)文化会館の建設構想がこのほどまとまりました。この施設は21世紀に向け、市民のニーズに十分こたえられる設備と機能を備えたものとなります。
 そこで、市民を代表して小笠原理津子さん(比奈)に、市の大内文化会館建設室長から、この構想の内容についてレポートしてもらいました。
文化会館建設室長 大内一夫
- 写真あり -
レポーター 小笠原理津子さん
- 写真あり -
( 写真説明 ) エプロンコーラスグループに所属している生き生きママさんです。

Report

市民のみなさんに親しんでもらえる愛称名も考えています。

小笠原
・こんにちは、小笠原と申します。私はコーラス活動を通じて、以前から新しい文化会館に関心を持っていました。きょうは会館の建設構想について教えてもらおうと伺いました。よろしくお願いします。

大内
・こちらこそよろしくお願いします。

小笠原
・早速なんですが、「文化会館」が正式な名称なんですか。

大内
・いいえ、これは仮称なんです。いずれ正式名称が決まりますが、それとは別にみなさんに親しんでもらえる愛称名をつけたらどうかと考えています。

小笠原
・わあー それはいいですね。ところで、この建設構想はどのようにして決算されたのですか。

大内
・構想の大もとは、「第三次富士市統合計画 (21世紀プラン)」にうたってあります。具体的な作業は昭和61年5月から始まりました。まず庁内プロジュクトチーム
(*1)を組織し、ここで練った構想案に市民の代表で組織された「文化会館建設市民懇話会(*2)」の意見・要望を盛り込み、市議会特別委員会で論議を重ね決定されました。

小笠原・多くの人が長い時間をかけて取り組んだんですね。私は、一市民として文化会館づくりに何かの形で参加したいなと思っているのですが、こうした人たちの意見は受け付けてくれるんですか。

大内
・はい、私ども(文化会館建設室)へ御意見をお寄せください。十分に参考にさせてもらいます。今までにも、多くの団体・グループや個人の方々から貴重な情報や御提案をいただいています。
芸術・文化の鑑賞に加え、市民自らが参加する場へとニ−ズは変ってきています

小笠原
・次に建設構想の具体的な内容ですけれど、なぜ新しい会館が必要なのかお話していただけますか。

大内
・現在、市内には 「吉原市民会館」と「富士文化センター」がありますが、建設以来20余年、本市の文化向上に大きな役割を果たしてきました。しかし、最近建物の老朽化が進んだこと。また余暇時間の増加などから会館に対する市民のニーズが、単に芸術、文化を鑑賞するだけでなく自らが文化活動に参加する場へと変ってきています。このような変化に対し、現在の両館では設備的にも機能的にも限界だと言えます。

小笠原
・そうしますと、新しい文化会館にはどのような役割や機能が必要なのですか。

大内
・まず、市民が広く自主的な文化、芸術活動ができる市民文化創造の場であること。また市民がこうした活動を通じて一体感を持ち合えるような市民の心の拠り所となる、富士市文化の核としての役割もあります。もちろん、機能面でも一流アーチストが訪れる一流のホールを備えた会館でなくてはなりません。
規模・機能・音響効果どれをとっても県下でトップクラスとなります。

小笠原
・いままでのお話ですと、新文化会館は相当な規模になりそうですね。

大内
・延床面積で約2万3千平方メートル程度になります。他の建物と比べると、そうですね、市役所(*3)よりも広くなりますし、県内では静岡市民文化会館とほぼ同じです。

小笠原
・そんなに大きいんですか、それではもちろん県下でトップクラス(*4)ですよね。

大内
・ええ、そのとおりです。また設備・機能面、それに音響に関しても他市の全館の上を行くものと自負しています。

小笠原
・そうなんですか、ますます楽しみですね。ホールも3つあるとか…。

大内
・はい、ホールの良し悪しでその会館の評価が決まるとさえ言われていますので、従来の
多目的ホールの考えから一歩進み、それぞれに目的を待った大・中・小の三ホールをつくります。(*5)またディナーショーやパーティー等に使用できる格調高い部屋としてレセプションホール。市民の作品発表や一流作家の作品鑑賞のために2つの展示室も設けます。(*6)

小笠原
・一時、パイプオルガンが話題になりましたが…。

大内
・パイプオルガンはすばらしい楽器ですが、反面、音響的に特殊性を要求されます。しかし、文化会館は公の建物ですので専門性と公用性を両立させなければなりません。そこで、大・中・小ホール・エントランスホールなどについて、専門家の意見を聞きながら検討を重ねましたが、残響時間などの点から断念せざるを得ませんでした。

小笠原
・そうですか、本当に残念ですね。ところで、会館の建設場所はどこですか。
これから、どしどしお知らせします。文化会館のホットな情報。

大内
・建設場所については21世紀の都市づくりを基本に据え、市民が容易に行けて、かつ市の「顔」としてシンボル性のある場所であることなどから、「市民プール」南側(市内蓼原)に決定しました。

小笠原
・それで、どんなデザインの会館ですか、またオープンはいつごろ…。

大内
・現在、建設構想をもとに基本設計を行っています。(*7)4月下旬には建物の基本プランが決定し、秋までにはお知らせできます。工事着工は来年の6月、総工費128億円、開館は平成5年1月の予定です。

小笠原
・何かわくわくしてきますね。ところで、これが一番大切な事だと思いますが開館後の運営や市民文化団体の育成は…。

大内
・ええ、これは重要な問題ですので十分検討していきます。また皆さんのアイデアもお寄せいただき市民主体の運営をと考えています。今後の建設状況とあわせ、この点も広報紙等で順次お知らせします。

小笠原
・是非お願いします。私たちも音楽や演劇など各分野の人たちが一体感を持って集えるような全館にしたいですね。きょうは、どうもありがとうございました。


(*)
1、「(仮称)文化会館構想策定委見会」(委員長助役)と若手職員による「ワーキンググループ」を発足させました。
2、音楽・演劇関係者や画家、工芸家、町内会、社会教育団体代表などの方々で組織されました。(座長商工会議所会頭)
3、富士市庁舎の延床面積は約1万9千平方メートル。ちなみに市立中央病院は約2万4千平方メートルあります。
4、全国の市町村別でも五本の指に入る。
5、大ホール…音楽を主体とした多目的ホール(1650席程度)、中ホール…演劇を主体とした多目的ホール(700席程度)小ホール…自主文化活動主体の多目的ホール(300席程度)
6、そのほかにも、会議室(5室)、和室リハーサル室、練習室(2室)、談話室、レストラン、喫茶等を設けます。
7、設計は石本建築事務所、劇場コンサルタントはシアターワークショップ、音響コンサルタントは永田穂建築音響事務所に決定しました。(いずれも東京)

- 図表あり -
( 図表説明 ) 文化会館の建設場所

- 写真あり -
( 写真説明 ) 中央の三角地帯が建設予定地(中央病院屋上から)
添付ファイル
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