毎年、プールに子供たちの歓声が聞こえる季節になると、はやってくる病気にプール熱があります。これは咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)ともいいますが、プールの水によって流行することがあるのでこの名があります。アデノウイルスというウイルスが原因で起こり、4〜7日間の潜伏期のあと、目が充血して目やにが出るなどの結膜炎症状と、ノドの痛みや高熱が急に出てきます。ノドの痛みや発熱は5日間ぐらいで治まりますが、結膜炎症状は約2週間続くのが普通です。この病気に対しては、症状を抑える治療が中心となりますが、大切なことは、ほかの人にうつさないことです。もしプ−ル熱と診断されたら大流行を予防するため、少しの間学校や幼稚園を休んでください。
このウイルスは、手について感染することも多いので、水道の水でよく手を洗うことが大切ですし、アルコール消毒も効果があります。感染した人の触れた食器類やタオル・下着類などは、ウイルスがついていることもあるので熱湯をかけるか煮沸消毒をしてくだい。手や目をふくときは、ペーパータオルやティッシュペーパーを使い捨てにするのがよいでしょう。
目は心の窓。目を大切にして健康な夏を過ごしましょう。 <富士市医師会>