中国文学界の巨匠茅盾氏(ほうじょん)は、本名沈徳鴻(しんとくこう)、字(あざな)は雁冰(がんひょう)。1896年嘉興市桐郷(とうきょう)県鳥鎮(うちん)に生まれました。北京大学卒業後チェーホフ、モーパッサンの短編を紹介するなどして文学活動を始め、「人生、社会のための文学」を主張。1924年以後は革命運動に加わり、27年には武漢政府のもとで宣伝活動に従事しましたが、国共分裂によって武漢を離れて上海に帰りました。しかし、革命文学派から批判され、1928年日本に亡命30年に帰国後、中国左翼作家連盟に加わり、魯迅(ろじん)とともに指導的な役割を果たしました。解放後は文化部長に就任しています。
彼の代表的な短編小説「春蚕」(しゅんさん)「秋収」(しゅうしゅう)「残冬」(ざんとう)「林商店」(りんしょうてん)などは、生まれ故郷鳥鎮(うちん)の街を背景に書かれています。茅盾氏の生家には、彼の当時の写真や生活用品、少年期の作文、各種出版物などが陳列されています。
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( 写真説明 ) 茅盾(左)と茅盾の生家(右)