糖尿病とは、簡単にいえば血液中のブドウ糖(血糖)が高くなり(高血糖)尿からブドウ糖が排せつされる病気です。健康な人では、血糖はインスリンというホルモンで一定量に調節されています。ところが、食べ過ぎ・肥満・運動不足・ストレスなどが加わると、インスリンの作用が不足して高血糖となり、糖尿病を発病させる引き金となります。また、家族や近親者に糖尿病の人がいる場合は、糖尿病になりやすいともいわれています。症状としては、尿量が多くなる・口が渇く・多食(特に甘いもの)・体重減少・全身がだるく疲れやすい・おできができやすく、体がかゆくなる・視力が落ちる、眼が疲れるなどです。
糖尿病になったら、まず食事療法です。糖質、たんぱく質、脂肪などのバランスがとれ、その上に体に合った適量の食事を規則正しく、三度に分けてとることです。
また、運動療法も有効ですが、これには専門医の意見を聞いて毎日規則正しく行える運動を続けることが大切です。糖尿病には動脈硬化、心筋梗塞(こうそく)、脳軟化症、腎臓(じんぞう)病、眼、神経の病変、足の壊疽(えそ)など合併症が起きやすく、また、肺炎や膀胱(ぼうこう)炎、腎孟(じんう)炎などの感染症にかかりやすく、治りにくいので注意が大切です。最近では若い人たちも含めて、糖尿病が増加しています。血縁に糖尿病患者がいる人や、急に太った人などは、健康診断を受けてください。詳しくは専門医に相談することです。 〈富士市医師会〉