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【広報ふじ昭和57年】ふるさとの昔話

手児(てご)のよび坂

アイヌの若者に恋した少女

 手児(てご)のよび坂は元吉原今井(もとよしわらいまい)の東という説と、原田清岩寺(はらだせいがんじ)前という説があって場所は定かではありません。
 いずれにしても万葉の昔、旅人が遠くに残した妻や恋人を想って足を止め、積りつもったせつなさが、いつかこんな物語となって残りました。

 むかし、元吉原の海べに美しい娘がいました。愛鷹山(あしたかやま)の向こうにはアイヌの若者が住んでいました。
 ある時、海べでふと出会った二人は、たちまち恋をし愛しあう仲となりました。
 夜ごとアイヌの若者は愛鷹山を越え、浮島沼(うきしまぬま)を渡って遠い道のりを娘に逢うためにやって来ました。娘も胸ときめかせて毎晩、村はずれの坂の下まで若者を出迎えに行きました。坂のふもとでの二人の逢瀬がすぎていきました。
 しかし、そんな二人の幸せは長くは続きませんでした。いつしか村人たちに知れ渡り、ねたみ、妨害する者があらわれるようになったのです。


水面に響く娘のよび声

 アイヌの若者は、どんなにじゃまをされても娘恋しさに通いましたが、じゃまをする者がだんだん増えて、娘にあえなくなってしまったのです。
 娘は毎晩、坂の下にたたずんで、いつまでも若者を待ち続けました。
 まったく姿をみせなくなった若者恋しさに、娘のせつなく悲しい声だけが、浮島沼の水面にいつまでも流れていったということです。

- 写真あり -
( 写真説明 ) 原田にある清岩寺山門
添付ファイル
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