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【広報ふじ昭和56年】早期発見がきめ手 ふえる成人病

なんと死亡者の6割も

 日本人の平均寿命は、男73歳、女78歳。医学の発達と生活水準の向上は、私たちの健康を守るとともに、大幅な平均寿命の伸びを示しました。
 しかし、反面、年々増え続けているのが、ガン・脳卒中・心臓病などの成人病。成人病は、死亡者の6割をも占めています。成人病を防ぐには、早期発見と適正な健康管理が大切です。
 市は、ガン検診、循環器検診、などを行い、成人病の早期発見と予防につとめています。そこで、今回は、成人病対策について考えてみました。


■ガン、脳卒中がトツプ

 成人病は慢性病の一種で、35歳すぎから65歳位までがかかりやすく、職場では働きざかり、家庭では一家の柱というべき人を襲うのでこわい病気です。
 昨年、市内では、死亡者1,056人のうち、約65パーセントにあたる686人が成人病で亡くなっています。その中でも多いのが、ガン、脳卒中、心臓病です。このほか、最近は糖尿病も増えてきました。
 成人病は、若いときからすでに始まり、それが気がつかないうちに進行します。そして、中年過ぎになってから表面化します。ですから、若いときから健康についての心がけと注意が大切です。


■日本人に多い胃ガン

 日本人は、4人に1人はガンで亡くなっています。特に、35歳から59歳までの働きざかりでは、死因の第1位を占めています。
 市内でも昨年はガンが、死因の第1位だった脳卒中を抜きました。
 ガンの中で一番多いのが胃ガンです。市内のガン死亡者の主な原因別割合は、胃ガンが29パーセント、肝臓ガンが16パーセント、肺ガンが9パーセントです。このほか女性特有のガンとして多いのが、子宮ガンです。
 ガンは初期の場合、すぐに痛いとか、かゆいとかいう自覚症状がほとんどありません。自覚症状が現れるのは、ガン細胞がある程度成長して、ガンという病気に近づいてからです。
 それだけに、ちょっとした症状があると、「もしやガンでは」と心を痛めがちです。
 しかし、初期のうちにガンであることをはっきりつかんでしまえば、それほど恐しい病気ではありません。
 早期に手術すれば、ほとんど100パーセント治ります。
 市内の主婦A子さん(37歳)は、「昨年のが7月、子宮ガンの検診を受けガンであることがわかり、驚きました。早期発見のため、手術も成功し元気に生活しています。私がもし、検診を受けていなかったら−と思うとゾッとします。本当にありがとうございました。」と市健康課へ手紙を出しています。
 このように問題は早期発見です。
 これには、定期的に検診を受けるしか方法はありません。


■高血圧は十分注意

 脳卒中は、脳の動脈が破れたり、つまったりして起こる発作のことで破れると脳出血となり、つまると脳こうそくとなります。この2つは、症状がよく似ているので、合わせて脳卒中といいます。
 今まで、成人病の中では最も多く市内では、死亡者の約22パーセントを占めています。高血圧の人がかかりやすく年齢的には45歳ごろからで、60歳以上になると急激に増えています。
 防ぐには、日常の自分の血圧を測り知っておくことが大切です。
 食事では、塩分をひかえめにするよう心がけましょう。
 ガン・脳卒中についで多いのが心臓病です。
 心臓は、全身へ休みなく血液を送り出すポンプの働きをしています。
 心臓は筋肉でできていて、その根元を走っている冠状動脈の血液で養われています。この冠状動脈の壁に動脈硬化が起こって通り道が狭くなると、心臓の筋肉に十分酸素がいきわたらなくなり、狭心症や心筋こうそくのような発作が起こります。
 年齢的には、やはり45歳すぎからかかりやすく、高齢になるほど増えています。防ぐには、日ごろの定期検診が大切です。


■定期検診を受けよう

 このような成人病を防ぐため市は、ガン検診(胃ガン、子宮ガン)、循環器検診などを行っています。
 胃ガン検診については、町内会長さん、婦人会を通じて申込み受付をし、巡回車による検診を実施。
 子宮ガン検診については、市内の各産婦人科で実施していますので、直接、病院へ申込んでください。
 循環器検診については、胃ガン検診と同様の申込み方法です。
 成人病は、徐々にしのぴより、気がつかないうちに進行する病気です。
 自分の健康を守るため、定期的な健健診断を受けましょう。

- 図表あり -
( 図表説明 ) (昭和55年富士保健所調べ)市内では100人のうち65人が成人病死亡者
- 写真あり -
( 写真説明 ) 胃のレントゲン検査には巡回車が
( 写真説明 ) 定期的な健康診断を
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