【広報ふじ昭和56年】10月1日から実施します ごみの分別収集
不燃物は分けて出してください
家庭から出るごみは、年々増え続けています。
それに伴い増えるのが、ごみ処理経費です。
ごみの減量対策は、全国の約50パーセントの市がなんらかのかたちで実施しています。富士市では、10月1日から、市内一斉に「ごみの分別収集」を行います。今回は、この分別収集について、桜ヶ丘の芹沢あけみさん(32歳主婦)と中島の大畑久美さん(33歳主婦)に、市役所環境衛生課、石川課長から聞いていただきました。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 石川環境衛生課長
( 写真説明 ) 大畑さん
( 写真説明 ) 芹沢さん
■1日平均165トンのごみが
大畑
こんにちは
石川
やあ、よくいらっしゃいました。
芹沢
よろしくお願いします。
大畑
さっそくですが、市内では毎日どの位のごみが出ますか。
石川
55年度をみると、1日平均もやせる物、つまり「可燃物」が137トン、もやせない物、「不燃物」が28トン。合計165トンも出ました。
大畑
収集車は何台ありますか。
石川
現在、可燃物の収集車が20台、不燃物の収集車が7台です。
芹沢
毎日、たくさんのごみが出るんですね…。これらのごみはどのように処理しているのですか。
石川
可燃物については、第一清掃工場で焼却しています。不燃物については、大渕の産業廃棄物処理場で埋立処分しています。
大畑
ごみを処理する費用は、どの位かかるのですか。
石川
55年度をみると、約8億円かかっています。これを1世帯あたりにすると1万3,770円にもなるんですよ。
芹沢
ずいぶんと多くの税金が使われるわけですね。
それから、ごみの量は年々増えていますか。それとも減る傾向にありますか。
石川
それはもう、年々増えているんです。その率は毎年度3パーセントから5パーセントの増加です。
芹沢
だいぶ増えているんですね。
■資源を再利用
大畑
ごみの中にも、資源として再利用や再生できる物があると思うんですが…。
石川
そうなんです。
54年に市で、可燃物の分析をしたんです。その結果をみると、実に紙類が52パーセントも混じっているんです。
それから、プラスチック類と厨芥類(じんかいるい)がそれぞれ13パーセントでした。
芹沢
プラスチック類も混じっているんですか。
石川
そうなんです。
プラスチック類は、本来、不燃物に入れていただきたいんです。
芹沢
不燃物の中には、どのようなものが入っていますか。
石川
不燃物については、55年に調査したんです。その結果、もやせる物が13パーセントも入っていることがわかりました。他に、びん類34パーセント、かん類27パーセント金属類5パーセントの割合でした。
大畑
不燃物といっても、いろいろなものが混じっているんですね。
石川
そうなんです。
これら不燃物の中に含まれているびんやかんなどを資源として生かそうというのが、10月1日から実施する分別収集なんです。
■「びん類」「かん・金属類」「埋立物」に分けて
芹沢
分別収集の一番のねらいはなんですか。
石川
分別収集には3つの大きなねらいがあります。まず、ごみ処理の経費を節減すること。次が、ごみを減らすこと。もう1つは、資源の節減です。したがって、今までの不燃物を、資源ごみと埋立てごみに分けていただきます。
大畑
どのように分けるのですか。
石川
まず、「びん類」「かん・金属類」「埋立物」に分けていただきます。なお、びん類については、2つに分けていただきます。
1つは、そのまま再利用できるもの。たとえば、酒の一升びん、しょう油びん、ビールびん、コーラびんジュースびん…など。
もう1つは、天ぷら油びん、洋酒びん、ドリンクびん…など。これらは、専門の業者によってこまかく砕かれ、原料として再利用されます。
ただし、網ガラス、鏡、螢光灯、クリスタルガラス類は、埋立物として出していただきます。
大畑
「かん類」と「金属類」の区別はどのように…。
石川
「かん類」は、ジュースかん、かんづめかん、菓子かんなどです。
「金属類」は、なべ、やかん、ストーブ、トタン板…など。
■集積場所へ世話役的な人も
芹沢
収集方法も今までと異なると思うんですが…。
石川
今までと同じ週1回の割合で収集しますが、「びん類」を月1回、「かん・金属類」を月1回、「埋立物」を月2回というようにします。
芹沢
集収日を間違わないようにしないといけませんね。
石川
そうです。市でも、各家庭へ集収日を書いた印刷物をおわけしますので、見やすい所へ貼っていただくといいですね。
大畑
集積場所はどうなるんでしょうか。
石川
集積場所は、今までよりだいぶ少なくなります。ですから、距離的にも多少長くなると思います。
芹沢
集積場所が減るということは当然、1か所に集まる量が増えることになりますね。
石川
そうですね。それからはじめのうちは混乱を防ぐために、各集積場所へ世話役的な人を置きます。
大畑
お世話をする人はどんな人がなるんですか。
石川
その町内から選んでいただきます。
芹沢
うちの所では、集積場所の近くの人がよく見ててくれますので間違った出し方をすると、注意してくれるんです。
大畑
うちの方でも、2人のおじいさんが、よく管理してくれるのでとてもきれいになっています。
石川
そのような人がいることはいいことですね。
■売却代金は町内へ還元
芹沢
市で回収した、びん・かんなどは、どのようにするのですか。
石川
皆さんから出された資源ごみは、やはり有効利用しなければなりません。ですから、市内の業者に引き取っていただき、売払った代金はすべて町内へ還元いたします。
芹沢
ごみが生かされるわけですね。
大畑
私たちの地区では、子ども会やPTAでも故紙回収をやっています。
また、ビールびんや一升びんは酒屋さんで引き取ってくれますが、洋酒のびんは引き取ってくれません。
石川
酒屋さんで買ったたびんについては、なるべく引き取っていただくよう、酒販組合などに働きかけています。
大畑
ウィスキーのびんなんかは再利用しなければもったいないと思うわ。
■仕分けをしっかり
大畑
分別収集の場合、主婦として気をつけなければならないことは。
石川
まず、仕分けをしっかりしていただくことです。
家庭でも、日ごろからびんやかんを分けて置いてあれば、出すときに楽だと思うんです。
大畑
分別したびんやかんを出すのは、やはり当日の朝ですね。
石川
はい、当日の朝8時30分までに出してください。
芹沢
これからは、あまり遅く持っていくと、どこの家かわかってしまいますね。(笑い)
石川
集積場所には、びんは並べて置いていただきかんは容器が置いてありますので、その中へ入れていただきます。
大畑
びんやかんを袋へ入れて持っていった場合、ちゃんと袋から出して置かなければいけないでしょ。
石川
はい、そうです。(笑い)
これからは、ごみに対する認識を改めていただかなければいけないと思うんです。なんでもポイポイ捨てしまえばごみなんです。ところがよく考えれば資源として使えるんです。
大畑
びんやかんは「貴重な資源」なんですね。
石川
そうです。
それから、この分別収集は市民みなさんのご理解とご協力をいただき、市民と市が一体となって進めていかなければ、成功しません。
どうぞ、よろしくお願いします。
芹沢
お話しをうかがい、分別収集のねらいや方法がよくかりました。わたしたちも、主婦として、積極的に協力したいと思います。
大畑
今日は本当にありがとうございました。
石川
いえいえ、こちらこそ…。
これからも、お気軽にお寄りください。
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( 写真説明 ) ごみも分ければこのように…
●ごみの出し方5原則
・きめられた日の
・きめられた時間に
・きめられたものを
・きめられた方法で
・きめられた場所へ
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