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【広報ふじ昭和56年】稲作転換

水田の3分の1

■地球を2周する古米の在庫

 生産技術の向上などによって、米の収穫は増加してきました。
 しかし、食生活の変化などで米の消費量は減る一方です。
 今や全国の古米の在庫はますます増え666万トン。これは国民の消費量の7か月分に相当し、麻袋(60kg)に詰めて並べると地球を2周するほどとか…。
 そして今年もまた、稲作転換の時を迎えました。

 国は米の過剰を解消するため、これまで水田利用再編政策を進めてきました。今年から昭和58年度までをその第2期として、引き続き稲作転換を推進していくことになりました。稲作を他の農作物に転換すると、転作奨励金が支給されます。今年からは特に、集落の水田所有農家が話しあって、地域ぐるみで転作を計画的に行うことが奨励され、転作奨励金の内容もそれに見合って変更されました。
 富士市の場合、昨年は目標の14パーセントを超過達成しました。今年の転作目標面積は、昨年より13パーセント増え386.4ヘクタールです。これは富士市の水田の3分の1に当たります。
 気候にも比較的恵まれ、ほかの地方より転作が容易とはいうものの、やはり農家にとっては大きな問題。各地区ごとに話しあいが行われています。

●魅力ある農業にしたいネ
中里 八幡町 松下貴さん(64歳)
- 写真あり -

 米に替わる収入のある作物が中なかみつからなくて転作もむずかしいよ。今の農薬は絶壁に立っているようなもので、これからの農家は頭を切りかえ、みんなで力を合わせていかないと大変なことになってしまう。
 とにかく魅力ある農業にしていくよう、行政も頑張ってもらいたいね。

●米の消費を図ることが大切
市農政課職員 池田和明さん(28歳)
- 写真あり -

 米の減反についてはいろいろ問題があって、仕事をすすめていく担当者としても大変です。
 しかし、食生活の変化などで日本全体では米が余っていることは確かです。やはり何といっても米の消費を促進することが大切だと思います
- 図表あり -
( 図表説明 ) 米の生産と消費
- 写真あり -
( 写真説明 ) ナス畑に転換整備された伝法地先六人新田
添付ファイル
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