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【広報ふじ昭和56年】かしこい消費者に

広がる訪問販売 ふえる苦情

 安くて便利なものを−私たちがよく口にすることばです。
 安いと思って買った物が粗悪品だった、ほんの軽い気持ちで契約したら、あとから、驚くほど高額の請求書をもらった…。
 最近、このような相談や苦情が市民生活課に寄せられています。
 特に多いのが、教育器材や自動販売機など訪問販売によるトラブル。
 このようなトラブルを防ぐため、売買契約書の交付義務や一定期間内なら売買契約の解除ができるクーリング・オフ制度があります。
 5月30日は「消費者の日」あなたも、かしこい消費者となるための知識を身につけてみませんか。


■複雑な契約はトラブルのもと

 最近、商品の販売方法が多様化し、今までの店頭販売のわくを越えて、積極的に消費者の家庭に出向き又は、路上などで販売行為をする訪問販売。
 あるいは、テレビ・新聞・雑誌広告などを利用して行う通信販売が広く普及しています。
 これらの販売方法は、消費者にとっては、家庭にいながら買える、マンツーマンの売り買いだから、きめ細かい説明が聞けるなどの利点があります。しかし、その反面、契約が複雑であったり、業者の説明と商品イメージが違ったなど、トラブルの原因ともなっています。


■ふえる訪問販売の苦情

 訪問販売について、通産省がおこなった消費生活改善アンケート調査によると、セールスマンの訪問を受けたことがある人は、回答者の90%にも達しており、また全体の50%の人は訪問販売を利用したことがあると答えています。(3ページグラフ)
 そのうち、不満、トラブルを経験した人は、約30%もありました。
 訪問販売による苦情の件数は年々増え、昭和53年度が810件、54年度が967件となっています。(通産省調べ)
 これらの苦情を商品別にみると、英語教材と学習教材が最も多く、次に衛生用品、書籍の順です。
 これら4商品で、訪問販売の苦情に関する60%を占めています。
 苦情の原因としては
・勧誘方法が強引あるいは詐欺的、
・説明不足あるいは誇大広告のため購入商品がイメージと違った
・販売条件が不明確であったため、違約金などをめぐりトラブルを生じたなど。


■4日以内なら無条件で解約 クーリング・オフ制度

 訪問販売などで、割賦販売契約を結んだ場合(又は申込み)、契約日から4日以内なら解約できる「クーリング・オフ制度」があります。
 クーリング・オフというのは、文字どおり「頭を冷やしてよく考える」という意味です。
 この場合、訪問販売法の指定商品43品目であることと、現金販売の場合は該当しません。
 販売業者がこれらの商品を販売するときは、業者の氏名等・商品の種類を購入者に明らかにしなければなりません。
 なお、売買契約の申込みを受けたときは、申込みの内容を記載した書面を申込み者に交付することが法律で義務づけられています。
 高度成長期から安定成長期を迎えた現在ですが、時代の移り変わりとともに消費生活にも新しいさまざまな問題が生まれています。
 消費者と業者との間のトラブルも消費者側の“甘え”から起こるものも少なくありません。これからは、消費者としての立場だけでなく、“生活者である”という心情も必要です。
 消費者問題の相談は、市役所2階市民生活課へ。相談員による業務は毎月第1・3火曜日です。内線248- 図表あり -
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
メールアドレス:kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp
〒417-8601 静岡県富士市永田町1丁目100番地 電話 0545-51-0123 ファクス 0545-51-1456
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