【広報ふじ昭和52年】こどもの遊び
公民館のアンケート調査から
5月5日は“こどもの日”春風に吹かれて五月の空を泳ぐ鯉のぼりの下で無心に遊ぶこども達の姿は何となくほほえましいものです。でも、最近のこども達はあまり遊ばなくなった。とよくいわれます。ほんとうでしょうか?“いや、遊び方が変っただけでそんなことはない”という人もいます。そんな問に答えられるかどうかは別として一昨年7月に公民館が市内の小学校14校の児童15,330人を対象にして調べた“こどもの遊び”調査がありますので、こどもの日にちなんで、その内容をご紹介します。
■高学年になるほど少なくなる遊び
(問)ともだちと毎日遊んでいるか?
こどものころ、毎日暗くなるまで遊んだ想い出をもっているおとなの人はかなり多いでしょう。では、いまのこども達はどうでしょうか。
友達と毎日遊ぶと答えた児童は、1年生の男子が50パーセント、女子が約40パーセントでしたが、学年を経るにしたがってその数が少くなっていき、6年生では男子が16パーセント、女子はわずかに7パーセントになっていて、高学年になるにつれてときどき遊んでいるという回答が多くなっています。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 毎日遊んでいるか
- 写真あり -
( 写真説明 )それでもこどもは無心に遊ぶ
■友達は2〜4人が多い
(問)何人ぐらいで遊んでいるか?
遊ぶのに適した人数は何人ぐらいが一番よいかは、遊び方や種類によってもかなり違いますが、ボーイスカウトなどでは一つの仲間をデン(動物の巣)といって、6人で組をつくっています。この調査では、2〜4人と答えたこどもが一番多く、とくに女子は男子にくらべて仲間の数が少なく、ひとりぼっちで遊んでいるこどもも多いようです。また、全体的に見ると、仲間の数はむかしより、だんだん減っているように見受けられます。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 何人ぐらいで遊んでいるか
近所のこどもと友達に…
(問)だれと遊んでいるか?
遊び相手にだれを選ぶかということは、こども自身はいっこうに気にかけませんが、むしろ親の方が気にかけるものです。この問では、こどもはこどもなりに小さな視野の中で自然のうちに自分と気の合った友達を選んでいるようで、家の近くの友達と遊ぶと答えた児童が一番多く次にクラスの友達、同じ学年の友達、兄弟姉妹の順となっています。
- 図表あり -
( 図表説明 ) だれと遊んでいるか
遊び場所は家
(問)どこで遊んでいるか?
家の近くにある広い野原やあき地は、こども達にとっては絶好の遊び場所。しかし、都市化が進んでいるいまどき、そんなところはあまりありません。道路にしても川や海にしても危険がいっぱい。遊び場は、だんだんせばめられています。そんな中で“家と庭”で遊ぶと答えたこどもが一番多かったのは何となくうなづけます。自分の家、友達の家など次に近所のあき地や公園、学校などがあげられていて、この2つだけで男子は約80パーセント、女子は90パーセントを占めています。そして野原や川に、せいせいとした遊び場を選んでいるこどもは、わずかに男子で6パーセント、女子はほとんどありませんでした。
スポーツや伝しょう遊び
(問)どんな遊びをしているか?
おとななら、だれしも戦争ごっこやままごと遊びで幼ない頃を過した想い出がいくつかあることでしょう。いまのこども達はどうでしょう。
・男子 1.スポーツ遊び 2.伝承・創作遊び 3.室内遊び 4.自然の中の遊び 5.自転車などの遊び
・女子 1.伝承・創作遊び 2.スポーツ遊び 3.室内遊び 4.公園などの遊具遊び 5.自転車などの遊びの順となっており、スポーツ遊びは高学年にいくほど多く、伝承遊びはその反対。また、女子は自然の中のあそびが極端に少なくて室内遊びが多く、男子はスポーツ遊びが圧倒的に多かった。
■遊びはこどもの生活の一部
いまのおとなからみると、こども達の遊びも大分変ってきているようです。このアンケートの結果を見て人それぞれに受けとり方は違うと思いますが、こどもにとって遊びは大切な生活の一部です。これから成長していくこどものよいアドバイザーとなるためにも、このアンケートを参考にして、たまには、こどもの遊びについて考えてみましょう。
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