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【広報ふじ昭和47年】58パーセントが鉄筋に 進む教育施設の整備

 市は次代をになう児童・生徒のために、よりよい教育環境づくりを進めていますが、今年も教育施策の整備を重点施策にかかげ、多額の費用をつぎこんでいます。今年度の教育費は17億9,826万円と昨年に比べ3億6,634万円増加しました。なお、今年度は厚原小学校(仮称)の新設や小中学校の増改築など行ないますが、次のように教育施設の整備を進めています。


■今年度の教育費は17億9,826万円

 学校が古くなったから、早く鉄筋で新しくつくってほしい。学校をつくるのは市として当然の義務ではないか−という声を聞きますが、市の限られた予算の中で、学校をつくったり、古い校舎を建てなおすことは、一度に全部はできません。
 しかし、教育費は、昭和43年度の当初予算で7億6,124万円なのが、45年度には9億2,408万円となり、今年度は17億9,826万円と4年間に倍以上ふえています。教育費に比べ、市の予算は昭和43年度が43億,4500万円、今年度は87億390万円で、伸び率は下回り、教育費をこれ以上ふやせば、市のほかの仕事ができなくなる限界まで、予算をつぎこんでいます。
 また、富士市の児童・生徒の増加率はここ数年、700人から800人と、毎年学校を1つつくらなければまにあわないほどになっています。これまでは、教室をふやして増加する児童・生徒を各学校で収容してきましたが、現在は団地などの建設で、1か所に集まる傾向があり、新しく学校をつくらなければ収容ができなくなっています。
 昨年は広見小学校の開校、来年の4月までに厚原小学校(仮称)を、そのほか昭和50年までに小学校と中学校をそれぞれ1校づつつくらなければなりません。
 また、三ッ沢の県営富士団地が完成すると、どうしても小学校と中学校をつくることになります。
 このように新しい学校をつくるとともに、古い校舎の建てかえも進めなければなりません。現在の鉄筋化率は、小学校が63.3パーセント、中学校が50.8パーセントで、平均58パーセントが鉄筋校舎になりました。


■学校の増設には多額の費用が

 ところで、みなさんは1つの新しい学校をつくるのに、いくらぐらい費用がかかると思いますか−。昨年広見町にできた広見小学校を例に取ってみると一番わかりやすいと思いますが、校舎関係だけで2億3,000万円かかっています。このほか建設中のプール、将来つくる体育館など必要な施設がそろい、1,000人ぐらいの生徒が勉強できるようにするには約3億円がかかります。これに土地の購入費を合計した金額が1つの小学校を建設する費用となります。
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( 写真説明 ) 今年一部完成した大渕小学校

厚原小の建設も急ピッチ

…来年4月開校…
 お金がかかるといって、学校施設をつくらないわけにいきません。今年度も岩松小学校の改築、元吉原小学校の増改築、大淵第一小学校の改築、富士第二小学校の改築などとともに、厚原小学校の新設を行ないます。
 厚原小学校は、昨年度から用地買収をはじめ、さきごろ建設工事にかかりましたが、来年の3月には完成します。建設地は東駿河湾工業用水道厚原分水場の北で、厚原大石の2万346平方メートルです。
 校舎は鉄筋コンクリート4階建てで、普通教室18、特別教室3、給食室、職員室などができます。
 完成すると、現在鷹岡小学校や伝法小学校に通学している児童の一部が入るようになり、14学級600人ぐらいの生徒数を予定しています。
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( 写真説明 ) 建設をはじめた厚原小学校

中学校は全校に体育館ができました

今年度は東小学校に建設

 雨が降っても子どもたちが元気に体操できるように…。こうした父兄のみなさんの要望に答えるため、体育館の建設も積極的に進めています。プールはまず小学校から建設をはじめましたが、体育館は中学校から着手し、昨年度までに全校に設置しました。
 しかし、小学校も18校中14校に体育館をつくりましたので、残るのは東小、原田小、大渕第二小、広見小の4校だけになりました。このうち、東小には今年度中に建設します。工費は3,554万円で、完成は3月の予定です。残りの3校にもできるだけ早く建設する予定です。
 なお、体育館は生徒数によって大きさなども異ります。生徒数が1,000人くらいの学校では、体育館の広さも1,000平方メートルは必要だといわれます。この1,000平方メートルの体育館を作るには約4,500万円の費用がかかります。このように、体育館を建設するには多額の費用がかかりますが、現在ある体育館も古くなれは改築しなければなりませんし、学校が新しくできればやはり新設しなければなりません。 子どもたちがより良い環境で勉強できるように、計画的に改築計画をたて、整備を進めていきます。
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( 写真説明 ) 写真は先ごろ完成した伝法小学校体育館。体育館のない学校は4校だけになりました。

広見小のプールは7月に完成

小学校は100パーセントの普及率

 水泳は体育の中でも理想的なスポーツとされ、身を守るためからも泳ぎを覚えることは大切です。昔は川や海で泳ぐこともできましたが、最近は汚れがひどく危険もともなうので、泳ぐことを禁止しています。このため、子どもたちにとって、プールは夏に欠くことのできないものとなっています。
 これまで小学校に優先してプールを設置してきましたが、昨年開校した広見小学校は校舎とプールを一度につくることができませんでしたので、1年間遅れ今年工事をはじめました。したがって、広見小学校のプールが完成する7月下旬には、18小学校全部に設置され普及率100パーセントになります。
 中学校でプールのないのは、12校のうち大渕中、田子中、東中の3校で、できるだけ早い時期に全校に設置する計画ですので、もうしばらくお待ちください。
 なお、市内の小中学校に設置してあるプールは、25メートルプールが大部分を占めています。しかし、勢子辻分校や大渕第二小学校のように生徒数の少ない学校は、児童数に応じてつくりましたので、15メートルプールと小さくなっています。
 ところで、縦25メートル、横15メートルのプールを建設するには、1,500平方メートルの用地と約1,700万円の工事費がかかります。
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( 写真説明 ) プール建設も急ピッチで進めています
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