広報よしわら 昭和41年11月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和41年 5月20日発行 内容

田子の浦港の悪臭防ぐ 汚泥処理プラント

○田子の浦港の第2次工事として、昨年10月から建設されていた「汚泥処理プラント」が、近く運転をはじめます
○汚泥処理プラントは、沼川と和田川が分かれているところから、約100メートル沼川をのぼったところで、幅100メートル、長さ200メートル、面積2万平方メートル。
○このプラントは、田子の浦港のしゅんせつ作業による排出土の悪臭の防止と、同港の泊地へ廃土の悪臭の防止と、同港の泊地へ廃土がたまるのを防ぐために建設したもの。沈殿地の両側にレールを敷き、移動クレーンをつけて排水の腐敗をくいとめ、さらに、クレーンの間に直径12センチメートルのパイプを18本取りつけ、深さ4メートルの池の中をかき回し500馬力のモーターで、毎時1,000トンの沈殿物を吸いあげ、パイプで東防波堤の先端の海中へ放出しようとするものです。

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・写真は沼川下流に建設された汚泥処理プラント(日本食品化工東側)

充実する青少年施設

 青少年の健全育成をはかるため、福祉施設を整備し充実させようと、市では現在大淵字丸火に「青少年野外訓練所」を建設しています。
 また、知恵おくれの児童を、豊かなうるおいのある環境で生活させるための施設「市立ふじやま学園」の建設も8月中旬から始められることになっています。

青少年野外訓練所
6月下旬に開所
 青少年野外訓練所の建設は、工費850万円をかけて、大淵字丸火の市有地84ヘクタールに、宿舎1棟とキャンプ場をつくるものです。
 宿舎は木造平屋建てで、梁間が27メートル、奥行が7.2メートルで、中央にコンクリート通路をつくり、両側の床は板張りにします。収容人員はこどもなら120人、おとななら60人が1度に泊まれます。
 キャンプ場は、むかしながらの面影をこわさないように10人用のテントを張るところは15平方メートルを10カ所整地し、3人から4人用のテントを張るところは8平方メートルを五ヵ所整地します。また、キャンプ場が分散しているので47平方メートルの集会用広場が3ヶ所つくられます。
 そのほか、宿舎の近くに倉庫、炊事場が1棟ずつつくられるほか、電灯配線と100メートルおきに水道がひかれます
 工事は3月に着工され6月中旬に竣工します。開所は6月下旬に行いますが、本格的に使うのは、市内の小中学校が夏季休暇になってからです。
 なお、この訓練所は青少年はもちろん、市民ならだれでも利用できます。希望する方は市福祉事務所へお申し込みください。

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・開所が待たれる青少年野外訓練所

市立ふじやま学園
大淵高原に建設
 知恵おくれの児童に規律正しい学園生活を通して、より良い生活習慣を身につけさせ、社会生活に適応できるように指導する施設「市立ふじやま学園」は、昭和42年3月を完成目標に、工費3,200万円で8月下旬に着工することになりました。
 この学園は、現在市内に500人いると推定される知恵おくれの児童を収容する施設をつくるため、吉原ハートビル(小沢県会長)が昭和38年から集めた500万円を市に寄金、これに国、県、市の補助を加えた3,200万円で、大淵曽比奈(県立富士見学園西側)に建設するものです。
 計画によると、敷地面積は6,729平方メートル。建物は、管理棟、給食棟、児童宿舎が各1棟ずつつくられます。
 管理棟は鉄筋平屋建て528平方メートルで、会議室、園長室、職員室、教室が3教室と図工などのできる指導室があります。
 給食棟は鉄筋平屋建て231平方メートルで、食堂、調理室、浴室があります。
 児童宿舎は鉄筋平屋建て462平方メートルで、50人の児童を収容できます。部屋は8畳間が10部屋つくられます。そのほか静養室、医務室もこの棟につくられます。
 なお、職員宿舎、暖房設備、浄化槽工事などは予算のつごうで本年度はできませんが早急につくる計画です。

−写真あり‐
(写真説明)・・・ふじやま学園(知恵おくれの子らの施設)の建設現場−

止まれ 交通標識

横断歩道では一たん停車を

影島清一
‐ 写真あり ‐

 ぼくのおねえちゃんはようちえんのとき自動車に頭をはねられて死にました。
 ぼくも、自動車にひかれそうになったことがあります。
 交通じこをおこさないためには、歩く人ばかりでなく、うんてんする人も注意しなければなりません。おうだんほどうをわたっている人がいたらかならず、いったんていしゃしてください。
 ここらで、一ばんじこの多いのは、昭和ほう水ろのあたりです。前がペシャンコになった車が、おいてあることが何回もあります。だから、歩く人も、車をうんてんする人も注意しなければいけません。
 いのちは一ツしかないから…。
(元吉原小)

くらしの便利帳

◇ミミパンのおやつ
熱湯をくぐらせたキャベツ1枚を半分に切りパンの切りはしと、ハム、チーズ、ソーセージなどありあわせのものをまき、キャベツがはがれないようにつまようじでとめます。ハチミツなどをつけるとこどももよろこびます。

◇レバーをおいしく
レバーは鉄分やビタミンの多い貧血症の人に好適ですが、においをいやがる人のためにレバーを買ったらすぐ塩水につけます。一口で食べよい大きさにそぎ切りにしてショウガじょうゆ、またはウスターソースに30分つけてから汁気をきり、小麦粉をまぶして、油でいためます。

◇電気ガマのふたにふきん
電気ガマのふたがブカブカなるときは、ふきんを二重にしてかけます。ふきこぼれもなくふたをとったとき、たれるしずくもふき取れて便利です

豆辞典

ことばのいわれ
ぴんはね

 中間にあって、不当に利益をごまかしたり、うわまえをはねたりすることを「ぴんはね」といいます
 いったいこの「ピン」をはどこからきたのでしょうか。
 どうやらこの「ピン」の先祖は、ポルトガル語のピンタにあるようです。このピンタは「点」を意味することばで、17世紀、ポルトガル人がもってきたことばのようです。英語のポイント、スペイン語ではプンタという一連のことばで、いづれも点とか先端を意味します。
 そんなところから「先をはねる」とか「頭をはねる」というようになったものだといわれています。わたしたちが日常つかっていることばの中には、ポルトガル語から転化したものがたくさんあります。たとえば、カルタ、カステラ、カッパ、カルメラ、キャラメル、パン、コップ、ザボンなどです。

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市民の動き

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