広報よしわら 昭和41年12月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和41年 4月5日発行 内容

41年度予算 22億4,500万円(一般特別)

一般会計16億5,000万円

吉原市議会3月定例会は、3月10日から22日まで10日間の会期で開かれました。この定例会には、昭和41年度予算、吉原市国民健康保険条例の一部改正、市立幼稚園保育料徴収条例の一部改正など重要議案62件が上程され、いずれも原案どおり可決されました。その結果昭和41年度当初予算は一般会計16億5,600万円、特別会計5億8,961万7,000円で、総額22億4,561万7,000円の大型予算となりました。昭和41年度予算の編成や改正された主な条例は次のとおりです。

あたたかい政治と明るい都市づくり
斉藤市長 41年の施政方針

 昭和41年度は、国の財政動向によれば、昨年来の沈滞した景気回復の主役を財政が演ずることとなり、そのため国庫財政においては、平年度300億円を上回る大幅減税と、7,300億円の国債発行という、かつてない大胆な措置により財政支出をはかり、両施策を通じて景気の回復をはかろうとしています。
 これは、当然地方財政に対しても大きな影響を伴ってまいります。
 このようにして迎える昭和41年度の冒頭にあたり、特に申し上げたいことはみなさんとともに“シッカリ”と市政の方途を見極め、諸懸案に対し、勇気をもって対決すべき義務と責任に満ちた年であるということです。
 そのために私は予算編成の重点目標を、特に次の2つをあげました。すなわち、あたたかい政治の実現と明るい都市づくりです。次代の担い手である学童、生徒を豊かなうるおいのある環境で成長させることは“人づくり”のうえでもっとも重要なことです。そのため教育施設の整備事業をはじめ、不しあわせな児童を収容する施設に大きく予算を投入しました。その反面、明るい環境衛生都市づくりのため都市計画街路事業道路整備事業、防災街区の造成、などの整備を重点的に行っていきます

− 写真あり −

■教育費 原田小を改築
 教育費には総額3億9,551万円が計上されています。
 校舎の新改築は、原田小、伝法小の改築を3カ年計画で、須津小の改築を2ヵ年計画で行うことになり本年度事業費として1億4,350万円があてられています。
 そのほか、教育施設の建設事業として、吉永第二小に工費661万円で室内運動場を、神戸小に工費650万円でプールを、吉永第一小に工費800万円で便所を建設。
 社会教育費には総額569万円が計上されています。これは、成人学校、青年学級、婦人学級、婦人会、青年団などの活動を推進するための必要経費です。今年は新しく若妻学級を開設することになりました
 現在図書館には2万6,500冊の蔵書がありますが、さらにこれを充実させるため図書購入費300万円がとられています。

■土木費 市営住宅32戸
 明るい都市づくりの根幹である土木費には、昨年より9,000万円多い2億9,405万円が計上されています。
 ことしの防災街区造成事業は、1,600万円で本町通り第3、5、7、10、11街区を造成します。
 都市計画街路費8,939万円は、吉原沼津線、弥生線吉原大月線の改良費に4,350万円、吉原浮島線ほか3路線の新設改良に4,589万円があてられています。
 道路事業では、簡易舗装に1,500万円、新設改良に2,000万円が計上されています。橋梁費330万円は花川戸橋(富士岡入町)のかけかえ工事を行うものです。
 市営住宅の建設は、昨年に引続き石坂町に中層耐火構造4階建一種1棟16戸、二種1棟16戸を工費4,148万円でつくります。
 河川費は420万円です。

■衛生費 清掃車を購入
 市民が健康で明るい日常生活を営んでいくための各種予防接種、結核健康診断成人病対策などの必要経費として913万円がとられています。
 清掃費は746万円で、ゴミ収集の能率をあげるため、ロードパッカー(2トン車)1台を170万円で購入します。清掃作業所費には464万円、防疫費には473万円がとられています
 市立病院については整地事業費として200万円が計上されました。また霊柩車が老朽化したため300万円で購入します。

■農林水産業費 大淵農業改善進める
 農業関係では、昨年に引続き大淵地区の農業構造改善事業を、工費2,040万円で実施することになりました。耕地改良事業としては、元吉原地区のかんがい用排水事業に815万円、団体営土地改良事業補助金に931万円がとられています。
 林業関係では、山林振興のため林道境塚線238メートルの延長工事に150万円、七色石線570メートルの開設工事に300万円があてられています。造林は奥郷地、五ノ神の7.2ヘクタールに植林を行うほか、穴小屋板小屋などにも改植を行います。

■民生費 精薄児施設を
 さいきん精薄児対策が社会問題化していますが、現在市内には約500人の精薄児がいると推定されています。こうした不幸な児童を、収容指導訓練できる施設を八王子本町に工費3,200万円をかけてつくります。
 青少年野外訓練所建設費250万円は、昭和41年2月から行われている本施設の付帯工事費で、水道工事、電気施設工事費です。生活保護費には3,640万円がとられています。青少年保護育成費に94万円、老人福祉費には771万円がとられています。

■消防費 防火水槽10基
 常設消防費では、最近の河川の水不足を考え、消防施設を整備強化するため、ことしも防火水槽10基を工費580万円で建設することになりました。また最近の火災は人身被害が多くなっています。そこで一酸化炭素や高濃度ガス、または酸素の不足しているところでの救助活動を強化するため、T・S式空気呼吸器3組を消防署に備えつけることになりました
 非常備消防費では、老朽化した消防車を1台更新するために185万円、12分団詰所の建て替えを工費110万円で行ないます。

‐図表あり ‐
(図表説明)・・・41年度予算
(表説明上)・・・歳入
(表説明下)・・・歳出

交通標識

交通きそく必ず守ろう

鈴木康弘
‐ 写真あり ‐
 ぼくはようち園に行っているときバイクにひっかけられて頭にけがをした。ぼくはびっくりするやら、いたいやらで大声で泣いてしまった。
 バイクのおにいさんはすぐぼくをだいて病院へつれていってくれた。おかあさんもびっくりしてとんできた。頭から血が流れているぼくをみて「いったいどうしたの」と泣きそうだった。たいしたことはなかったからよかったけど、もし頭の中でもけがをしたら、クルクルパーになっていたかも知れない。
 きめられた交通きそくを守って、一人一人がきをつければ事故はおこらないと思う。
(原田小)

市民の動き

(3月1日現在)
男 4万6,250
女 4万5,440
計 9万1,690
世帯数 2万993