広報よしわら 昭和41年12月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和40年 4月10日発行 内容

一般・特別会計 40年度予算は20億700万円

吉原市議会3月定例会はさる3月11日から22日まで10日間の会期で開かれました。この定例会には、昭和40年度予算をはじめ吉原市国民健康保険税条例の一部改正など重要議案61件が上程され、いずれも原案通り可決されました。その結果昭和40年度の当初予算は、一般会計14億4,240万円、特別会計5億6,489万7,000円で、総額はじつに20億729万7,000円の大型予算を編成しました
それでは40年度予算や改正された主な条例などをみてみましょう。

■東小へプール設置

‐ イラストあり ‐

 教育費は、総額3億1,030万円ですが、校舎の新改築費として須津小、大淵中、東中にその事業費7,141万円がとられています。伝法小、原田小の校舎改築養護学校新設については、予算化できなかったので、設計費として150万円がとられています。
 大淵第二小給食室の新築は、3月末富士本西地区の水道工事が完工したので、建設費210万円を計上しました。これで市内の全小中学校に給食施設が備えられました。
 浮島地区の学童に水泳の指導をするため、プールの新設が強く望まれていましたが、東小に400万円をかけて、プールをつくることがきまりました。なお大淵第一小プールについては、水源を確保する必要があるので調査費50万円をとっています。
 そのほか高等学校指導要項が改正され、柔道、剣道が正課となるため市立商高に工費700万円をもって武道室をつくります。図書館費の主なものは、何といっても図書の購入ですが、ことしは本棚3基の購入と併せ、335万円が計上されています。

■ごみ焼却炉を増設

‐ イラストあり ‐

 健康で幸福な生活をおくるうえに病気はなんといっても大敵です。この大敵をふせぐ措置として各種予防接種、結核健康診断、伝染病予防などがありますが、その経費として870万円が計上されています。
 また、最近社会問題にまでなっている、成人病の対策として検診費10万円が、ことしからあてられています。
 ごみの量は文化のバロメーターとも言われていますが、現在みなさんの家庭から出るごみの量は1日30トンと増ぱなしの状況で、したがって、現在の焼却炉では処理が困難になってきていますので、25トンのごみ焼却路を増設する必要があります。これにあわせ、清掃作業所の倉庫も新築する必要があるので、工事費に2,560万円が計上されています
 また、機動力の充実をはかるためロードパッカー(3トン車)の購入費として202万円を予算化しています。
 懸案の火葬場については、富士、鷹岡の一部事務組合へ加入することがほぼきまりましたので、鷹岡町の火葬場を整備拡充して使用するための工事費1,500万円がとられています。

■市営住宅25戸建設

‐ イラストあり ‐

 土木費には、総額2億491万円が計上されています。その主な事業をみてみますと、住宅難の解消をと、ことしも吉原団地に2階建14戸、平屋建11戸を工費2,130万円をかけてつくります。
 道路事業では、簡易舗装に1,500万円、伝法原田線など五線の施設に2,300万円があてられます。
 防災街区造成は国、県の補助金に市の補助金を加えた806万円をもって、本町通り第5、7、8街区を対象に実施します。
 都市計画街路事業5,247万円は、弥生線、吉原沼津線、吉原大月線の国庫補助事業と日吉新橋線他一線の県事業および市が単独で行う吉原浮島線ほか2線の改良事業にあてられます。
 依田原新田の土地区画整理の測量委託料に、200万円がとられていますが、これは現在行われている、津田青島の区画整理に続き計画されているものです。
 橋梁の新改築は、機織橋=はたおりばし(中里)次郎長橋(次郎長町)清流橋(桧町)昭和橋(柏原町2)の四橋を、工費520万円をもって行います。

■商品生産農家の育成

‐ イラストあり ‐

 ことしの農政の重点施策は、商品生産農家を育成するため、作目の単純化および主産地化することです。
 そこで昨年度から、大淵地区で行われている第二次農業構造改善事業が本年度も引続き実施されます。
 この工費は3,120万円で、土地基盤の整備、農道の整備に2,124万円を、経営の近代化をはかるためトラクター、共同防除施設の経費に966万円があてられています。これによって、いままでかんばつなどの被害になやまされていた同地区が、一大茶園になるのももうすぐです。
 林業関係では、山村振興のため、林道丸火線890メートルの延長工事が工費250万円をかけて行われます。同じく林道境塚線の新設事業が2年継続で始められます。ことしはとりあえず500メートルの開設を行うための工費として、300万円が計上されています。
 造林事業では、高塚地内の一町歩の再造林が行われるほか、丸火東の八反五畝の林種転換が実施されます。なお耕地改良事業費には、総額3,058万円があてられます。

◎新たに公害調査費設ける
 商工費の主なものでは、中小企業に対する融資制度(小口融資と年末融資)を確立するための預託金1,500万円が、さくねんに引き続き計上されました。また、今年から新しく公害調査費10万円がとられています。これは、産業の発展とともに発生が予想される公害の未然防止、早期解決に一役買おうとするものです。

◎化学消防車購入 水槽は10ヶ所へ
 防火施設の整備については、最近の水不足を考え、本年度も560万円をかけ、防火水槽10基の建設を行うことになりました。また、田子の浦港石油配分基地の建設、各地で発生している油火災などを考え、消防力を近代化する必要があるので、これに対応できる性能を備えた、化学消防車一台を購入するための費用350万円が計上されています。

◎第4保育園を新設 青少年育成100万円
 乳、幼児の保育施設は、現在第一、第二保育園など4施設(私立を含むと6施設)がありますが、ことしも850万円をかけ、第四保育園を新設します。生活保護費については、昨年とほぼ同額の3,530万円が、老人福祉費には623万円があてられています。青少年保護育成については、昭和31年来行政と市民が一丸となり、積極的な“町ぐるみ運動”を展開しています。ことしも、関係機関と連けいを密にして着実に青少年の健全育成を図っていきます。経費については、防犯灯の設置など100万円が計上されています。

‐ 図表あり ‐
(図表説明)・・・一般会計歳入・歳出予算一覧

市民の動き(3月31日現在)

男 4万5,081
女 4万4,198
計 8万9,279
世帯数 1万9,863

青少年育成標語 あの子もこの子もみんなの子