広報よしわら 昭和41年12月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和40年 3月1日発行 内容

成人病 40過ぎの男性に多い 無理は禁物

日頃のせっ生が肝心
子宮ガン早期検診で予防

 昔から“肺病”の悪代名詞で、私たちの生活をおびやかしていた結核も、医学の進歩から「感染‐死亡」の恐怖は減少してきています。ところが、この医学の進歩と裏はらに、成人病とよばれる脳卒中、ガン、心臓病の死亡者は増加の一途をたどっています。
 そこで今月は、人類の大敵“成人病”について紹介してみましょう。
 成人病の多くは、若いときから慢性的に進行し、悪化してからでは、もとの健康体にもどすことは困難です。
 成人病による死亡順位は脳卒中が第1位、ガンが第2位、心臓病が第3位となっています。
 脳卒中は、卒中発作を起こす危険な病気で、急性に起こる脳疾患のうちでもっとも多く、いまでは、国民病としておそれられています。伝染病(チフス、セキリ、痘そう)や新陳代謝病(糖尿病、痛風)などが誘因となり、過労、精神的感動、熱浴や冷浴、哄笑、暴飲暴食などが卒中発作の原因となります。年令では、40歳から60歳に多く、男性に女性より20%から30%多く発生します。
 ガンは、脳卒中とともに壮年以上の最も重要な死亡原因であり、全身のどこにでも発生し、手当が遅れると命が助かりません。死亡順位は、男性は胃ガンがトップで肝臓ガン、肺ガンとつづき、女性は子宮ガンがもっとも多く、つぎが乳ガンとなっています。発病原因はまだはっきりわかっていませんが、胃ガンは、慢性の刺激がくり返して、発生するという刺激説などがあり、子宮ガンは、生まれつき起こりやすい素質と出産時などの裂傷が発生原因と考えられています。年令的には40歳以上のひとに多いのが特徴ですが、最近は20歳代のガンも多くなっています。
 心臓病には、狭心症、心筋梗塞症、心臓弁膜症などがあります。ふとったひと、血圧の高いひと、感動したときなどが発作原因にあげられます。40歳以上の男性に多い病気で、精神労働者や家事に不安のあるひとに多く見られます。
 成人病は、完全にさけきれるものではありません。そこで人間の体につきまとった老化現象をどのようにして、その程度を軽くし、さきにのばすか予防をみてみますと、脳卒中は若いときから摂生し、心身の過労哄笑など血圧を動揺させるようなことをしない。ガンは自覚症状がでたらすぐ専門医に検診をたのみ、また年2回くらい健康診断をして、早期発見につとめる。
 心臓病のばあいは、40歳以後の飲みすぎ食べすぎをさけ、脂肪の多い食事はさけることが大切です。
 成人病は、病気に関心のうすい、元気なひとほどかかりやすいので、定期的に健康診断を受けてほしいものです。
 不治の病と考えられているガンも、早期発見によってなおすことができるのです。成人病が社会や家庭に与える恐怖を考え、ふだんから摂政し、無理をしないで、心静かな毎日を送りたいものです。
 あなたの体は、あなたが一番よく知っているのです。

‐ 写真あり ‐
(写真説明) ・・・“婦人とガン”の話しにききいるお母さんたち

話しあえる家庭を 春休み中の子どもの育成

 こどもたちにとってもっとも大切な3学期もあますところあと20日たらず。たのしい春休みがすぐそこまできています。
 この春休みは、1年間の学習を終わり、宿題からも開放されるなどこどもにとってたのしい休みであるとともに一番危険なことも忘れてはなりません。
 なかでも最終学年のこどもにとっては、進学や就職の問題に直面していますので、精神的な負担が重く、また動揺しやすくなっています。こういうときはこどもの立場になって、よき相談相手になり、むりなき要求をしないで暖かくいたわりながら指導することが大切です。
 そこで吉原市青少年保護育成連絡会では、3月11日からの1ヶ月間を“春休み健全育成対策運動期間”とし、例年この時期に多い青少年問題の発生を防止するため、警察や学校の協力を得て昼夜の街頭補導を行います。
 各家庭でも可愛いこどもさんを悪の手から守るため次のことを十分守ってほしいものです。
(1)こどもだけの夜7時以降の外出は絶対させない。
(2)こどもの持物にはいつも注意して、親の知らないものがあったら気をつける。
(3)卒業式がすむまでは、正服正帽で外出させる。
(4)知らない友達がたびたび遊びにくるようになったら注意する
(5)特に高学年のこどもに対して(イ)こども同志のお別れ会などでビールや酒類を飲ませない(ロ)たばこをすわないよう注意する(ハ)バイクなどの無免許運転は絶対させない
 学年末の青少年問題は、各家庭の暖かいおもいやりひとつで、未然に防ぐことができるのです。自分のこども可愛さのあまり、こどもの立場を考えないで、むりな要求をするなど、知らない間に反抗心を持たせることのないようにしたいものです。  こどもにとっていまが一番大切なときです。心配ごとがありましたら少年相談(福祉事務所内)に気軽にご相談ください。相談室では家庭の立場、こどもの立場になってよい相談相手になってくれます。

産労住宅へ融資 希望者は3月20日までに

住宅金融公庫では産業労働者住宅や中高層耐火建築物の建設資金を融資いたします。産業労働者住宅とは、会社など従業員を5人以上使用している事業者が、その使用する従業員のために公庫の融資をうけて建設する給与住宅のことで、融資の特色は、長期で低利ですので、住宅の建設が容易になります。
■申込者の資格
(1)常時使用する従業員が5人以上ある事業者で、従業者の住宅建設に必要な資金を調達することが困難な方。
(2)建設しようとする住宅の立地条件および建設計画が適正でありしかも入居させう従業員に負担させる使用料が、適正である事業者の方。
■申込方法
(1)申込期間
(イ)希望調査〜昭和40年3月1日〜3月20日まえ(ロ)本受付―昭和40年4月1日〜4月20日まで
※(イ)(ロ)いずれの期間に申し込まれても結構です
(2)申込場所
県土木部建築課
(3)申込用紙
県土木部建築課
なお、くわしいことは市建築課へお問い合わせください。

下水道のご利用を 衛生的な町づくりすすむ

 公共下水道(下水管埋設地先)が使用できるようになりました。
 この下水道は、公衆衛生の向上をはかるため、昭和34年から総工費5億5,000万円をかけてつくられていたもので、これが完成するようによって、従来、水路や道路側溝へ流されていた汚水はすべてこの下水管によって処理されることになります。
 今後下水道処理区域内に新しく家を建てる方は、必ず水洗便所にするとともに汚水を下水道へ流す排水設備をつくってください。
 また既設の汲取便所は1日も早く改造工事をして、より衛生的な町づくりをしてほしいものです。
 なお排水設備工事は申請書を提出(市都市計画課へ)し、承認を得てからでなければ工事ができませんからご注意ください。

これは便利!家族表札板斡せん

‐ 写真あり ‐

 「郵便物などの配達をスムースにし、訪問者に便利な家族全員の表札を…」私たちの家の玄関をみてみますと、家長だけの表札を掲げてあります。そのためさいきん増加している家族宛の郵便物などが、同姓の家に間違って配達されるということがよくあります。
 特に郵便物のふえる年末年始、お中元のときは、臨時の職員に配達させることがありますので、誤配も多くなります。
 そこで市総務課では、嘱託員を通じて金属板の家族表札(写真)を斡旋していますのでご利用ください。
○価格 90円
○寸法 タテ16センチメートル ヨコ14センチメートルで緑色のふち取りがしてあります

必ず届出を 中心街の家畜飼育

 さいきん、市街地または住宅地域などで獣畜を飼育したり、収容したりする施設が害虫の発生源となったり、飲料水を汚したり、悪臭の原因となってきています。今後次の地域内で動物を飼育、収容しようとする方(現在すでに飼育している方も)は、昨年12月から県知事の指定によって、動物の種類毎に、畜舎設備届を吉原保健所長に提出していただくことになりました。届け出用紙は吉原保健所にあります。
◎指定区域
東本通1、2、3丁目、宮町、本町1、2、3、4丁目 西本通、伝馬町、西仲町、新追町、大和町、幸町、昭和通、住吉町、日吉町1、2、3丁目、宮川町、和田町1、2丁目、泉町、仲町1、2丁目、富士見町、栄町、依田原1、2、3、4丁目、春日町
◎獣畜の規定数
牛=1頭、馬=1頭、豚=1頭、めん羊=4頭、山羊=4頭、犬=10頭、鶏(30日未満のひなを除く)=100羽、あひる(30日未満のひなを除く)=50羽
※くわしくは、吉原保健所または市衛生課へお問い合わせください。

3月5日実施 不用犬買上げ

市衛生課では犬を買いあげますので、いらなくなった飼い犬などは次の各会場へきめられた時間までにおもちください。
◎買い上げ日 3月5日
◎会場 柏原幼稚園(午前10時)鈴川愛鷹神社(午前10時30分)体育館(午前11時30分)大淵支所(午後1時30分)伝染病舎(午後2時30分)保健所(午後3時)
◎犬の手帳(手帳のない人はその犬にくわしい人)、印かんをおもちください

こちらは市役所です(2)

◎市民課の巻

 親切、迅速、確実をモットーとする市民課は、市民第一係、第二係、選挙係に分かれています。市民課といえば誰でも受け付けを思い出しますが、この受け付けは市民第二係の所属で役所の玄関ともいうべきところです。ここでは、印鑑証明、戸籍抄本、住民票などの交付、火葬場や霊柩車の使用に関する事務などを取り扱っています。市民第一係では、戸籍や住民登録の台帳を整理保存し、市民の動きが一目でわかるようにしてあります。また、つねに明るい、正しい選挙を呼びかけている選挙係では今年はとくに衆議院選挙を控えているだけに、新たに政治に参加する有権者のみなさんに政治、選挙とは何かを知ってもらい、清き一票を、行使してほしいと願う一方、選挙経験豊かな有権者にも新有権者の手本となれるように、公明選挙のPR活動につとめています。なお選充選挙人名簿の申請はいつでも行うことができますので、市民課までおでかけください。
※電話は住民登録が内線24番、戸籍が内線25番、選挙係が内線26番

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・市役所の玄関口、市民課第二係(窓口)

予防接種 百日咳 ジフテリア

衛生課では、百日咳、ジフテリアの混合予防接種を次のとおり行います。
◎注射を受ける人
昭和39年6月1日から11月30日までに生まれた乳幼児(3回接種)昨年の春接種した乳幼児(1回接種)
◎日程は次のとおりです
東小学校、橘幼稚園=3月8日、29日、4月19日吉永支所、原田支所=3月9日、30日、4月20日、元吉原幼稚園、鈴川公会堂=3月10日、31日、4月21日、大淵第一小学校、神戸小学校=3月11日、4月1日、22日、今泉小学校、伝法小学校=3月12日、4月2日、23日、曙幼稚園、体育館=3月13日、4月3日、24日
◇時間は毎回午後2時から3時まで

“無線広報”のお知らせは毎日午前7時45分と午後4時45分。