広報よしわら 昭和41年12月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和40年 2月10日発行 内容

世紀の大工事始まる 東京・吉原1時間半
伝法にインターチェンジ

‐ 地図あり ‐
(地図説明)・・・東名高速道路

昭和37年から着工されている東京と名古屋を結ぶ東名高速道路が、いよいよ今年から本格的な工事にとりかかることになりました。そこでこの月は、この「夢のハイウェイ」の吉原市内通過路線と伝法地区に決定されているインターチェンジなどを紹介してみましょう。

 東名高速道路は、東京世田谷の環状8号線(予定)を起点とし、愛知県小牧市を終点とする総延長346キロを結ぶ路線で、昭和37年から総工費3,425億円をもって着手、44年3月に完成するものです。
 ことしから本格的な道路工事のはじまるところは、現在もっとも交通量の多い東京〜厚木間、国道1号線がせまく自動車の渋滞が多い吉原〜清水間、名神高速道路の延長で交通量の増加が見込まれている小牧〜岡崎間の3ヶ所です。
 道幅は4車線(東京〜厚木間は6車線)で、名神高速道路の経験から25.4メートルで全線立体交さ、21ヶ所にインターチェンジをもうけるという道路です。舗装は50センチメートルから60センチメートルの厚さで1メートル80万円の経費をかけ、1時間に4,000台とみられる交通量と、高速に耐えられるよう設計されています。
 高速道路が完成すると、どのような効果があるかみてみますと(1)平均時速100キロメートルで走れますから、現在乗用車で約9時間、トラックで約11時間かかる東京〜名古屋を、乗用車で3時間半、トラックで4時間半で走れます。(2)運転が楽になり、トラック1台が1キロメートル走る費用が、砂利道にくらべて約15円安くなります(3)1時間4,000台の交通量が可能になるので、一般道路の2倍以上の交通量がさばけます。(4)往復車線の分離立体交さシステムによって事故が半滅する。

■通過路線は…
船津から片宿の延長10キロ

 吉原地区の工事は「日本道路公団高速道路静岡建設局吉原工事事務所」が担当し、吉原インターチェンジから清水間は、ことしから工事にかかり、インターチェンジ以東は明年から工事にとりかかります。
 市内の通過路線は、船津〜江尾〜増川町(円昭寺南)〜神谷(東海工業北)〜富士岡(商業高校北)〜滝川(浅間神社北)〜駿河台〜石坂〜伝法町〜片宿をとおる延長約10キロメートルです。
 インターチェンジは、伝法地区にトランペット型のものが南北に長く作られ、吉原大月線と田子浦臨港線(一部施工)に接続されます。
 今年行われる主な工事計画は、すでに用地買収の終わったインターチェンジの一部を除く、路線用地の買収となっています。
 この東名高速道路が完工すると私たちの吉原市は、岳南工業地帯の表玄関である田子の浦港が吉原インターチェンジと臨港線で結ばれ、海上輸送力と陸上輸送力の大幅な増加という二大要件によって、飛躍的発展が期待されます。

バスストップも 須津地区

建設次官らに強く要請

 東名高速道路の建設にともない、1月27日市民会館で建設省白浜建設政務次官、宮内中部地方建設局長、片平日本道路公団静岡建設局長と3市1町の首長の懇談会が行われ、現状の問題事項、陳情書などが提出されました。
 懇談に出された主なものは次のとおり。
▽大月線とインターチェンジの連結は平面乗り入れの計画ですが、将来の交通量を考慮して、ダイヤモンド型またはクローバー型にしていただきたい。
片平局長 今は平面交さでやりたい。乗り入れ地点の都市計画がすんでからやりたい。
▽インターチェンジ中央部乗り入れの起点が市道弥生線になっていますが、国道1号線まで平面交さするようにお願いしたい。
片平局長 国道への乗り入れはとうぜんです。
▽須津地区(須津川橋西600メートル地点)にバスストップおよびサービスエリヤを設置していただきたい。
片平局長 バスストップについては建設省と打ち合わせて設置したいと考えている。サービスエリヤについては現在設置の考えはない。

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・車、車、車の重圧に悲鳴をあげる国道1号線(消防署付近で)

家庭メモ

‐ イラストあり ‐

(衣)
 新入学のこどものために、ぼつぼつ通学服のプランを考えておきましょう。はじめにあれこれつくりすぎて、校風に合わなかったり友だちとあまりかけはなれたりしていると、こどものためにもよくありません。いままで着ていたものの中から、通学用になるものをえらんで利用し、足りないものだけを新調することにしたいものです。
 また制服のきまりのない中学や高校、大学へ進むこども、とくに女の子の場合、上級にすすむにつれてそれぞれ自分の好みもでてきたり、集団の中でどのように自分の衣服を選んでいくかを、みずから決めるように仕向けることもたいせつでしょう。

(食)
 2月という月はいちばん野菜の不足する月です。その中で年中やおやさんの店先きにあうのが豆もやし、とくにこの豆もやしは2月がいちばんおいしいのだそうです。生野菜の少ないときなので、このもやしに含まれているビタミンCは貴重なものです。調理する時、このCをのがさないようにするのがコツ。つまりゆですぎたり煮すぎたりしないことです。このほかにんじんは、ビタミンAを含んでおり、なまで食べるのがいちばん。子どもの中には案外このにおいをきらう子どもがいますが、塩もみにしてサラダに混入したり、油いためにしてやると、よろこんで食べるものです。おとなにもこどもにも栄養価の高いにんじんをたくさん食べさせてあげましょう。

(住)
 暦のうえでは春がきてもまだまだ厳しい寒さがつづきます。
 寒波がやってきますと、水道管が凍ったり、破裂したりすることがひんぱんに起こるようになります。これを未然に防ぐには、わら、むしろ、ぼろ布などを使って覆うことが大切です。また、メートル器の箱の中にも新聞紙やもみがらなどを入れて、寒さから守りましょう。もしも水道管が凍ってしまった時には、ぬるま湯を蛇口や水道管にかけて徐々にとかしていくことがかんじんです。熱湯をかけると、管が破裂する恐れがありますから絶対やめましょう。

設計速度

設計速度は、平坦部120キロメートル/時、丘陵部100キロメートル/時、山地部80キロメートル/時を基準として区間別にはおおむね次のとおりとなっています。

‐ 図表あり ‐

市民の動き(1月31日現在)

男 4万4,619
女 4万3,723
計 8万8,342
世帯数 1万9,494

青少年育成標語 青少年は国の花、みんなきれいに咲かせましょう