広報よしわら 昭和41年12月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和39年 10月15日発行 内容

9月定例議会 終末処理場事業費追加
1億5,000万円(一般会計)補正 30議案原案どおり可決

 吉原市議会9月定例議会は、9月28、29日の両日開かれ、昭和38年度の一般、特別の両会計の認定、今年度の下水道終末処理施設整備事業費の追加、東中学の新築、昭和幼稚園の増築など当局提出の30議案を審議し、いずれも原案どおり可決しました。また同議案中、任期満了にともなう教育委員の選任では、斉藤市長から望月正己氏(64)米山益郎氏(53)の同意がもとめられ、満場一致で承認されました。

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(写真説明)・・・操業へ一歩近づいた下水道終末処理場(日産南側)

 38年度の決算認定にあたり、斉藤市長は一年間の市政の動向をつぎのように説明しました。
 38年度会計は、前年に引続きいぜん意気があがらない日本経済の動向が大きく地方自治体の経済にも影響し、カンフル注射的な政府の公共投資も特定地域にかたより、当地域の経済には好影響を望むことができませんでした。それに加え、地方税法の改正で、電気ガス税がまた1%減税となり財源は苦しさを増し、東駿河湾工業整備特別地域の指定をうけて、高度の開発を進める当市にとっては極めて大きな痛手でありました。
 しかしこのような悪条件下にありましたが財源の確保にあたっては、あらゆる努力をはらい、年度全般を通じては概ね執行にあった財源の確保をすることができました。その結果37年と比較し才入では3億5,000万円の増額をみることができました。
 また38年度は、当市5ヵ年建設計画の第4年度であり、計画事業の執行については、できるだけこれをとりいれ予算化をはかりました。市民の要望事業については、その必要性を痛感しましたので、必要度、緊急度を充分考えて、文化センターとなる図書館、製パン所、道路の簡易舗装、農業構造改善事業、下水道終末処理場の整備など新時代にあった前向きの市政をおしすすめ、良好な成果を収めたものと信じています。

事業に7億円 38年度の決算認定

 それでは一般会計の決算内容をみてみましょう。まず才入面では、前記のように電気ガス税は減収となりましたが、市民税、工場誘致などによる固定資産税の自然増がありましたので、総体では満足できる結果がでています。市税の7億7千万円(51%)をトップに、市債2億4,000万円(16.3%)、国庫支出金1億1,000万円(7.3%)と続き、才入合計は15億2,000万円と前年より8.8%増加しています。一方才出面では、事業費7億2,000万円(49.5%)、人件費3億3,000万円(23.1%)その他の経費2億4,000万円(17%)、物件費1億2,000万円、(8.8%)となり、市民福祉の事業費がそのウエイトをしめています。才出合計は14億6,000万円で前年より8.7%増加しています。
※決算内容は2頁、3頁にくわしく掲載してありますからご覧ください。
 この一般、特別の両合計の認定につづき、39年度第2回目の一般会計の補正予算1億5,000万円が当局から提出されました。
 その内容は(才出)、土木費の8,600万円をはじめ、教育費3,100万円、農林水産業費1,900万円、総務費600万円、衛生費300万円、議会費200万円が主なもので、なかでも教育費に予算計上された東中学校の新築問題では、議員と当局間で「教育的な立場で…」「財政的な立場で…」それぞれ活発な意見が交換されました。結果東中は明年3月頃までに3,200万円の経費(今年度は一般会計で1,000万円、旧吉永会計で1,000万円、来年度で1,200万円支出)をもって鉄筋コンクリート造り2階建一部木造で新築することが議決されました。
 特別会計で可決された主なものは、下水道事業会計の終末処理施設整備事業費2,700万円と公共下水道事業費2,400万円です。
 下水道終末処理施設の建築事業は、近代都市生活をするうえに欠かすことのできないもので、すでに昭和36年から継続事業として日産南側の7,000平方メートル(2,200坪)の敷地に建設されているものです。今度の追加で行われる事業は(1)消化槽設備工事、(イ)機械設備=ガス吹込一式、蒸気吹込管一式、水位計一台温度計保護管一式、脱離液槽一式(ロ)土木工事、第一消化槽、第二消化槽
(2)加温設備工事=機械温式脱流器一式、乾式脱流器一式
(3)配管設備工事=濃縮槽配管〜消化槽配管〜消化槽汚泥管の配管〜ガス吹込管などです。

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・東中学校が建設される旧穆中跡

みんなの声 東中学校の新築に思う

‐ イラストあり ‐

一市民生
 9月議会で東中学校の新築が正式にきまり、近近着工することを聞いた。教育行政の充実をモットーとしている吉原市政の姿からみて、この議決は結構なことで、私は双手とまではいかないが市当局、議員各位にあえて“おつかれさま”とねぎらいの一声をかけるものである。
 私はいまさら東中学校の新築是非をうんぬんするものでないが、しかしこの問題ほど、市民間にいろいろな話題をまき、政治のむずかしさ、政治の妙味をみせつけたものは、市史にその類例をみないといっても決していいすぎではなかろう。
 ここで改めて考えなければならないことは、その設置方法だと思う。まず過去に繰り返された大人と大人の感情をぶつけあって最も神聖であるべき学園を「何でも建たせる」「いまはその必要がない」と政争したシコリをわずかでも残すことは教育を冒?する何ものではないということだ。
 つぎは今後の学園のあり方で、学区制、法のいう教師、生徒数の絶対的把握等々切実な関連事象をどう処理するかだ。
勿論こんな素人の蛇足は政治家の各位にはお耳けがしのことでしょうか…善良な市民は事が事だけに“念には念”をヤボな気をつかうのである。

10月メモ

(衣)
 急に涼しさをましてきた今日このごろです。主婦の大きな仕事は、冬着の準備と整理でしょう。背広やコートは晴れた日に風を通し、防虫剤のにおいをぬいていつでも着られるように用意しましょう。
 下旬になると火のほしい夜もあります。老人のいる家庭では、火ばちや湯タンポなどの用意をしておきたいものです。
 たんぜん、かけぶとん、こたつぶとんなど手落ちのないように気を配りましょう。

(食)
 10月は魚と野菜のおいしい月です。魚ではまず秋さば、酢じめにするのがおいしいし、みそ煮も素ぼくな味があっていいものです。
 生さけもいまがいちばんおいしい季節、といっても値段はなかなかはります。フライにしてマヨネーズをかけ、生野菜を添えて洋風にしたものが喜ばれます。  秋いかは肉も厚く、新しいものならおさしみにする。また中華風のいため煮にいかがでしょう。たて、よこに包丁を入れて一口切りにし、クリやギンナン、マツタケ、サトイモといっしょにいためます。味つけは塩とお酒であっさりと。サンマも季節です。これは焼くにかぎります。

(住)
 お天気のよい日をみてボツボツ大掃除の準備をしなければなりません。少人数の家庭で、主婦がなんでもしなければならないところでは、予定をたてて天井、押し入れ、お勝手など毎日少しずづすませましょう。順序は高いところから低いところへ。台所の電球は油でベトベトしているので、はずして洗剤で洗います。トイレの窓ガラスなどのこまかいところもわすれずに。タタミなどをあげるのは、日曜日など男手をかりられる日をまってやりましょう。
 秋風が立つとフスマの破れが気になります。これもやはり主婦の仕事ですが、全部張り替えるなら職人にたのまなければなりません。このごろは人手不足でなかなかきてくれませんから早目に申しこむようにしましょう。

市の職員募集 10月19日締め切り


吉原市の職員をつぎにより募集いたします。
▽資格‐昭和40年3月に高校、短大、大学を卒業する見込みのもの
▽採用職種‐事務職員、技術職員、消防職員(若干名)
▽申込み受け付け期限
 10月19日まで
 市役所市長公室で
▽試験期日
 とき 11月5日
 ところ 市民会館
※くわしくは市長公室へ。

◆衛生課職員も募集
吉原市では衛生課職員を募集しています。
▽年令‐45才までの男子で身体強健のもの
▽給与‐2万円‐3万円位
※お問い合わせは衛生課、市長公室へ。

市民の動き(9月30日現在)

男 4万4,173人
女 4万3,333人
計 8万7,506人
世帯数 1万9,098世帯