広報よしわら 昭和41年12月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和39年 9月20日発行 内容

公営住宅 市営58戸・県営13戸(広見町)建設
完成2月・募集1月下旬

 “住宅難の解消”に力こぶをいれている吉原市ではこのほど、39年度分の市営住宅を石坂北方の広見町4丁目(通称吉原団地)に58戸(1種16戸、2種42戸)の簡易耐火住宅を建設することをきめ来年の2月を入居目標にして10月早々工事がはじめられます。また県でも同じ場所に市営と歩調をあわせ13戸(1種6戸、2種7戸)の住宅を建設することになっています。
 この簡易耐火住宅は、すでに同町へ37年から103戸建設されているものでいままでとかくありがちな公営住宅は間どりが悪く住みにくいという風評をなくし、合理的につくられているモダン建築で、山の手という好立地条件もあるが、居住者のみなさんに、ゆるやかなスペース、明るく、風通しのよい建物と好評をうけているものです。
 山林を切り開き急ピッチで住宅地に姿をかえているこの付近一帯は、県住宅公社が42年までに5,000人を収容できるマンモス団地を建設する地域で、北に富士山、南に駿河湾を一望できる“夢の住宅街になるところです。
 そこで、この号では市営県営住宅の入居資格、家賃手続などがどのようになっているかみてみましょう。

◆市営住宅
◇入居できるひと
(1)市内に住所、勤務所があるひとで、2人以上の世帯をつくり、定められた家賃や居住に必要な経費を支払う能力があって、つぎのどれかに該当するひと。
(イ)危険なところや不衛生なところに住んでいるひと
(ロ)間借りのために、たいへん生活に不便をしているひと
(ハ)部屋数が少なく、衛生面や風紀、教育の面で困っているひと
(ニ)正当な理由による立ち退きの要求をうけ、適当な立ち退き先がないひと
(ホ)通勤に不便を感じているひとや、多額の家賃で生活に困っているひと
(2)入居者やその家族の月額平均所得が3万6,000円以下2万円までは第一種住宅、2万円未満のひとは第二種住宅にはいることができます。なお、扶養親族のある方は一人について、2,000円控除されます。
(3)税金の滞納のないひと。
(4)市内に居住し、申し込み者以上の収入がある保証人2人を必要とします。
◇部屋数と戸数は
・第一種住宅(平屋)
6畳・4・5畳、3畳(板ばり)‐16戸
・第2種住宅(平屋)
6畳・4・5畳‐42戸
◇家賃、敷金は
・第1種‐3,700円位
・第2種‐2,800円位
※敷金は家賃の3ヶ月分
◇この募集は
40年1月下旬ごろ
◇40年度の建設予定は
第1種(2階)‐14戸
第2種(平屋)‐7戸
 これが完成すると市営住宅は全部で503戸となるわけですが、23年に建てた石坂住宅44戸は雨もりなどの老朽化がひどく、最近耐久診断をしたら地震で倒れる危険があらわれているので居住者の了解を得て明春とりこわすことがきまりました。
 市ではここに近代的な住宅団地をつくるよう、現在国、県に接渉をしています。
※市営住宅について、くわしいことをお知りになりたい方は、市建築課((2)3111番、内線29番)へ

◆県営住宅
◇入居できるひと
・現在住宅にたいへん困っているひと
・正式な婚姻手続きをし、1世帯を構成しているひと
・入居者の月額所得が3万6,000円以下、2万円までのひとは第1種住宅に、2万円未満のひとは第2種住宅に申し込むことができる
◇部屋数と戸数は
・第1種住宅(平屋)
 6畳、4・5畳、3畳(板ばり)6戸
・第二種住宅(平屋)
 6畳、4・5畳、7戸
◇家賃、敷金は
ただいまのところ、きまっていないが、市営住宅なみ
◇この募集は
40年1月下旬

◆吉原団地本契約のお知らせ
県住宅公社では吉原団地の事務手続き説明会と本契約をつぎにより行います。
◇説明会
 とき 9月25日午前10時
 ところ 市立体育館
◇本契約
 とき 9月28・29日午前 10時
 ところ 商工会議所

整備急ぐ田子の浦港

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・水深7メートルまで掘り込まれた田子の浦港(鈴川ふ頭から)

 岳南工業地帯の表玄関となる“田子の浦港”の築港は、38年度末で全体の50%を完成しています。
 43年までに84億円の巨額を投入し整備されるこの港は、廃港同様であったために堀り込み式の工法をとり、しゅんせつ船で掘り上げた土砂を周囲の工場敷地にパイプラインで送土する“一石二鳥”の方式をとっています。
 現在重点的に行っている工事は、中央ふ頭西から富士ふ頭に至る泊地掘り込み作業と木材の荷さばき所で、その外は大体完成していますから、工業用材木を満載した1,000トン級の船舶が毎日10隻ぐらい入港しています。
 田子の浦港の周囲には藤沢薬品、日本食品など大手企業が続々進出しています。鈴川ふ頭、吉原ふ頭には、県および、吉原、富士の両市、近隣の大手工場が主になって“田子の浦ふ頭株式会社”を設立し、荷役、倉庫営業などを行うことになっています。
 国の重要港湾にも指定されている田子の浦港は、日々に港らしさを深め、当地域の発展に大きく貢献しようとしています。
(写真は9月15日撮影)

聖火リレーのお知らせ

“聖火”は10月6日、午前11時58分富士市から吉原市営球場前でリレーされ、国道1号線を東京にむかいます。

市の職員募集 20日から受付け

吉原市の職員をつぎにより募集いたします。
◇資格‐昭和40年3月に高校、短大、大学を卒業する見込みのもの
◇採用職種‐事務職員、技術職員、消防職員(若干名)
◇申込み受付け期限 9月20日から10月19日 市役所市長公室で
◇試験期日
 とき 11月5日
 ところ 市民会館
※くわしくは市長公室へ

◎清掃員も募集
 吉原市では清掃作業員を募集しています。
◇年令‐45才までの男子で身体強健のもの
◇給与−2万円〜3万円位

市民の動き(昭和39年8月31日現在)

男 4万4,139人
女 4万3,290人
計 8万7,429人
世帯数 1万8,956世帯