広報よしわら 昭和41年12月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和38年 12月1日発行 内容

ラジオ時計の贈物も “歳末たすけあい運動”始まる

 今年も12月1日から31日まで、“歳末たすけあい運動”が全国的におこなわれます。
 この運動は、世のなかのまずしい人や気の毒な人を、みんなの温かい愛で助け、国民全部が明るいお正月をむかえることができるようとの願いをこめて毎年おこなわれているものです。
 吉原市でも、市および社会福祉協議会が中心となり、民生委員協議会、連合婦人会の協力などによって市内の恵まれない人たちが、明るい年越ができるよう、みなさんに金品の拠出をお願いすることになりました。
 たすけあいの金品は、婦人会員によって12月1日から10日間集められます。
 衣類の場合は、そのまま着用できる新しいものが喜ばれ、ラジオ時計(使用できるもの)を贈る運動も実施されます。
 みなさんも、この運動を充分理解して積極的に協力しましょう。
 なお、これらの同情金品は、社会福祉協議会の資金とあわせ適正に配分されます。
 ここで昨年“たすけあい運動によせられた金品とその配分過程についてみると、
・金額 683,000円
・衣類 402点
・ラジオ 9台
・時計 11個
・米 230キログラム  
・障子紙 80本
・トイレットペーパー 600個
などがよせられ、これを社会福祉協議会の資金240,000円と合わせ、生活の援護者、児童施設、一般福祉施設(老人ホーム、母子寮など)長期療養者にそれぞれ配分しています。
このように、みなさんの善意の結集が大きな力となり多くの人たちを幸せにしているのです。

盛りあげよう「小さな親切運動」

 “誰にもできる小さな親切を、みんな揃って実行しましょう”の趣旨で、ことしの6月から全国的にくりひろげられている「小さな親切運動」は、国民の大賛同を得て逐次その成果をあげています。
 これはとかく自分がやらなくも、誰かがやってくれるだろうという他力依存、利己主義が横行する現在の世の中を少しでも住みよくするために各人がどうすればよいかという建前から生まれたもので例えば、老人や子どもに席をゆずったり、危ない遊びをしている子供に注意したり、道をきかれたら親切に教えたり、もの思いに沈んでいる人には笑顔をもってのぞんだり、自分のつかった洗面器の後を掃除しておくなど、しようと思えば誰にでもできること。
 吉原市でもこの運動を積極的な姿勢でおしすすめるために、青少年地域役員会をはじめ、関係機関に呼びかけを行い、広く市民の協力を求めることになっています。
「小さな親切」運動に協力して頂けた方には…太陽の下にのびゆく双葉をかたちどった「実行章バッチ」が贈呈されます。
 みなさんの中で「小さな親切」を実行した人を見かけたら
(1)実行者の住所、氏名、年令、職業(学校生徒の場合は学校名と学年)
(2)理由を簡単、具体的に
(3)推せん者の住所、氏名、年令、職業をはっきり記入の上、吉原市福祉事務所へご推せんください。
なお、この運動に係るくわしいことは福祉事務所(電2-3109番)へお問い合わせください。

盛会だった美術展 市長賞に杉山さん(今泉小)

 吉原市主催の第4回美術展は、去る11月13日から4日間にわたり市民会館特設画廊で行われました。
 応募作品は、油絵67点、水彩18点、工芸12点、彫刻6点の計103点で、審査には元新世紀美術協会代表会員の松本富太郎、院展無鑑査の鈴木三朝両先生をはじめ美術協会員らがあたり、厳正な審査の結果次の方が入賞されました。
市長賞 杉山和雄(今泉小学校)
議長賞 川村てつお(長者町)
教育長賞 鈴木昌宙(浮島町)
努力賞 長嶋泰典(富士本中町)
    岩崎潤子(三日市)
奨励賞 杉本学美(和田町)
    片岡久幸(浮島町)
    山崎菊雄(石坂町)
    掛橋 裕(今井本町)
    山崎力夫(市立商高)
    佐々 普(今泉)
    狩森 皎(和田町)
    花島しげる江(南町)
    川村京子(長者町)
    関口喜代子(昭和通り)
    吉田成子(和田町)
    藤田矩子(昭和通り)
    下山裕子(市立二中)

 ‐ 写真あり ‐
( 写真説明)・・・市長賞作品“愛鷹・早春の雨後”

まず115番を呼出す 電話電報の打ちかたも変わる

‐ イラストあり ‐
( イラスト説明)・・・でんぽうでんわ

 市内の電話もすでに自動化され東京など14の都市との通話もダイヤル即時通話となりました。
 このため電話電報の打ちかたが次のように変わりました。
 まず、受話器をとり、発信音を確かめてから115番(局番なしの3数字)をまわしてください。
 局の電報係がでますから、「吉原○局○○○○番の××ですが電報をお願いします。」の要領で電話番号と氏名を伝えてから電報を送ってください。
 また赤電話でも電報をうつことができます。赤電話のある店には発信用紙がそなえられていますから、それに電文を書いて、店の人に局の電報係(115番)を呼んでもらい、自分で電報を送ります。この時も住所、氏名をはっきりと伝えてください。この時の電報料は赤電話の店へ支払ってください。なお、赤電話から打つときには、電話料だけで通話料や託送料はかかりません。
※今まで鈴川郵便局と富士岡郵便局から配達していた、鈴川、富士岡地区の電報は吉原電報電話局から配達しますが、両郵便局とも、電報の受付(発信)だけは引きつづきおこないます。しかし午後4時(土曜日は12時)すぎとか、日曜、祭日はとりあつかいされませんから、近くの赤電話か、加入電話を借りて電法を発信するようにしましょう。
 大淵郵便局はいままでどおり、電報の配達、受付をおこなっています。
 電報に関する問い合わせは2-2900番にかけてください。

訂正

11月1日付(第40号)の2面に掲載しました「市役所関係電話番号」の中で誤りがありますので訂正するとともにお詫びいたします。
青島火葬場2-1449は2-1499
原田幼稚園2-1207は2-1202
老人ホーム2-0735は2-0736
大淵支所5-0081は5-0002
勢子辻分校2-2002は2-2001

25人の赤ちゃん表彰

 吉原市優良乳幼児の表彰式は去る11月6日市民会館でおこなわれました。
 これには各地区の予選(9月中に全市内に実施した赤ちゃんの検診)を通過した25人の赤ちゃんがお母さんともども出席しました。870人の中から選ばれただけにどの赤ちゃんもまるまるふとり元気いっぱいでした。金子市長も終始笑顔でこたえ、「よくこれまで育ててくれました。さぞかし大変だったことでしょう。これからも頑張ってください」と挨拶お母さんの労をねぎらいました。
 記念撮影のあと、全員に記念品がおくられるなどお母さんにとりこのうえない良き日だったことでしょう。
なお、授賞式は次のとおりです(カッコ内は保護者名)
渡辺祐治‐長男(喜久雄)江尾町
杉山昭‐長男(正夫)落合町
秋山和子‐長女(和男)宇東川町
渡辺和‐長男(蔵六)長者町
松永耕一‐長男(彰三)田宿
臼井克則‐ニ男(克己)中里町
望月理志‐長男(信行)浮島町
杉浦正記‐長男(譲)本町
渡辺明彦‐長男(定ニ)和田町
渡辺麻実代‐長女(純宏)宮の上
大木守一‐長男(清丸)中島
秋山真寿美‐二女(勇)今宮
藤田晴久‐ニ男(満男)一色
加藤祐治‐長男(雅彦)吹上
村上毅‐長男(芳夫)三ツ倉
荒川洋恵‐長女(梅吉)水の上
石川直樹‐長男(浩堅)東国窪
天野美加‐二女(一夫)緑ケ丘
片岡延行‐長男(文男)大淵
石黒伸枝‐二女(安明)鈴川
後藤直也‐長男(豊)宮川町
池田奈津江‐長女(好幸)富士岡
佐藤浩子‐長女(英二)原田
伊藤祐子‐長女(えい治)津田
加藤冨美子‐二女(知)栄町

金子市長に黄綬褒章 林業功労者として

‐ 写真あり ‐
 吉原市長金子彦太郎氏は、去る11月18日、東京都永田町の都道府県会館で、農林大臣から林業功労者として黄綬褒章賜授の伝達を受けました。
 この褒章は、天皇陛下の戴可を得て永年林業の振興と発展のために励んできた同氏にたいし贈られた最高の栄誉で、金子氏はその喜びを次のように語っています。
「林業経営に対する私の情熱を認めてくれ、こんなにうれしいことはない。植林事業は、40年以上も先になって始めて成果がわかるものだし、なかなかむずかしいものだ。
 今、私は自分の手で植えた476アールのヒノキ(金子氏が大正10年、初の村議当選のとき植林したもの)を公共のため自分の手で処分できるようになった。
 こんな幸せものはいない、これからもよりいっそう林業に力をそそぐつもりだ…」

身障者・戦傷者 無料相談所を開設 12月7日体育館で

 福祉事務所では、身体障害者と戦傷病者の無料診査更生相談を12月7日市立体育館でおこないます。
 この日には、静岡済生会病院の専門医による診査がおこなわれます。次にあげるものに該当する方は相談の対象になりますから気がるにおでかけ下さい。
時間 午前9時〜午後2時
(1)身体各部に永続する故障があるかた
(2)永続する疾患があるため、専門医の診断を希望するかた
(3)舗装具(義手、義足、義眼、補職器、盲人杖など)を購入したいかた、あるいは現在装着しているもので具合の悪いかた
(4)今度新しく身体障害者手帳の交付申請手続きを希望するかた(印鑑持参のこと)
(5)その他医療(内科は除く)生活の悩みなどすべての相談に応じます

12月10日開く 無料人権相談所

 来る12月4日から1週間は人権週間です。
 市の人権擁護委員会と静岡地方法務局吉原支局係ではこの週間中行事の一つとして無料人権相談所を開設することになりました。
期日 12月10日
時間 午前10時‐午後3時
ところ 市民会館第二集会室

吉原団地の分譲事務始まる

 静岡県住宅公社が市内石坂に建設中の吉原団地は、その後、工事も順調にすすみ、11月28日から個人住宅用分譲事務を開始することになりました。これは「家を建てたいが敷地がなくて建てられない」というような人に分譲するものです。
申し込み方法は次のとおりです。
(1)申込期間=11月28日‐12月10日
(2)申込場所=市役所都市計画課
(3)宅地一筆の面積(一世帯一筆に限る)=約60坪
(4)分譲地の筆数=212筆
(5)価格=坪当6,000円‐8,000円位
(6)申込方法=申込用紙その他の書類)(一部100円)は都市計画課に用意してあります。

旧千円 ニセ札ご用心 新千円発行期狙う

 11月1日から旧千円札に代わり新千円札がでまわっています。
 皆さんの関心が、新千円札に向けられるときを、にせ札犯人はチャンスとばかりねらっています。
 現在まで、にせ札は全国で341枚、県下で9枚発見されています。にせ札を使っている犯人は、
(1)夕方薄暗くなるころで、しかも忙しいとき
(2)百円位の買物で、千円札をだす
(3)比較的に町はずれの店や小さな店
(4)おばあさんや、こどもの店番がいるところ
(5)列車、自動車の発車間ぎわ
(6)小さく折りたたんでだす
などですから、見知らぬお客やなんとなく変な感じの千円札で、小額の買物をするような場合はとくに注意してください。
 もしにせ札犯人とわかったときには、よく人相、着衣、特徴をみてから、つり銭をだすようなふりをして隣りの人にたのむか、電話(110番)をかけて、早く警察に連絡してください。
 またにせ札を発見したらすぐ警察に届けてください。
 一日も早く犯人がつかまるようみんなでにせ札の発見に協力しましょう。

国民年金 知っておこう 受給要件と年金額

 国民年金という言葉を耳にしてからすでに4年、多くの市民に親しまれています。
 私たちが若く働ける間に掛金をして、年をとった、病気やケガで身体が不自由になった、一家の働き手である主人をなくしたときに安心してすぐに支給され、生活ができるように作られたのが国民年金制度です。
 この中には6つの種類があります。それぞれ順をおって、支給される要件および年金額をみてみましょう。
◆老令年金
受給要件=保険料を納めた期間あるいは免除された期間が25年以上ある人が65才になったとき支給されます。
なお、昭和5年4月1日以前に生まれた人には前記25年が年令に応じて24年から10年までに短縮されます。
年金額=(1)保険料納付済期間が20年までのときは、900円×納付済年数(2)20年をこえるときには、1,800円+(1,200円×20年をこえる納付済年数)
※希望があれば60才から減額された年金が繰上げ支給されます。
◆通算老令年金
受給要件=ほかの年金制度の加入期間と国民年金保険料を納めた期間が25年以上あるとき、またはほかの年金制度加入期間を合わせて20年以上ある人は65才になると支給されます。
年金額=老令年金と同じ。
◆障害年金
受給要件=負傷や病気などで、片手とか片足をなくした身体障害者で、次にあげるいずれかにあてはまる人に支給されます。
(1)保険料を15年以上納めている人、あるいは5年以上納め、それが保険料を納めなければならない期間(被保険者期間‐保険料免除期間)の3分の2以上であること。
(2)引続く3年間が保険料を納めた期間あるいは免除された期間であること。
(3)一年間引き続いて保険料を納めた人。
年金額=老令年金と同じ、ただし最低保障額は24,000円です
※疾病の程度が重度のときには右の年金額に6,000円加算した額とされます。
◆母子年金
受給要件=夫の死亡当時18才未満のこどもがある母親で、障害年金の要件(1)(2)(3)のいずれかにあてはまる者に支給されます。
年金額=老令年金と同じ計算方法で算出した額の2分の1に4,800円を加算した額、ただし最低保証額は19,200円とされています。
※18才未満のこどもが二人以上あるときには二人目から一人につき4,800円が加算されます。
◆準母子年金
受給要件=夫、息子、父、祖父などの死亡によって準母子状態にある人で、障害年金でいう要件(1)(2)(3)のいずれかにあてはまる人に支給されます。
年金額=母子年金と同じ。
※こどもの加算についても母子年金と同じ。
◆遺児年金
受給要件=父または母が死亡したとき、18才未満のこどもで、父親か母親が障害年金の要件(1)(2)(3)のどれかにあてはまる人に支給されます。
※ただし姉が18才以上の独身で弟妹の面倒を見ているときは準母子年金となります。
年金額=父または母の保険料納付済期間および免除期間について、老令年金と同様の計算方法によって算出した額の2分の1の額、ただし最低保障額は12,000円とします。
◆寡婦(カフ)年金
受給要件=老令年金を受ける資格がある夫が死亡した妻(10年以上婚姻関係にあった人)に対して60才から65才になるまで支給されます。
年金額=夫の保険料納付済期間および免除期間について、老令年金と同じような計算方法によって算出した額の2分の1の額とします
 その他
 保険料を3年以上納めて死亡した場合、その遺族には5,000円から52,000円までの死亡一時金が支給されます。