広報よしわら 昭和41年11月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和38年 10月1日発行 内容

自由はみんなのもの “法の日”週間始まる

 10月1日から1週間「法の日」週間がはじまります。
 民主主義の生命は、個人の自由にあります。しかしその自由はもとから各人のわがままな自由ではありません。個人の自由はすべて他の個人の自由と共存しうる限りにおいてのみ存在価値があります。このような各人の自由の共存を保障するのが法です。それだけに民主主義における自由は自然的な自由ではなく、法の下における自由です。
 わが国における民主主義が強い根を張り、わが国の経済、文化、政治のあらゆる分野において繁栄し、国際社会においても民主主義国家として信頼と尊敬をうけるためには「法の支配」を国民全体に徹底することが「法の日」週間の目的とされます。
 裁判所ではこの週間中庁舎の見学、公判の傍聴などを一般に公開します。

有利な前払い 上手な国民年金のかけかた

 よく耳にすることに、「毎月100円、150円のかけ金をするのもめんどうだし、といって一家に加入者が2、3人いると、これもばかにならない。もっと簡単で楽に、そして安くかけ金をする方法はないものか…」これはだれでも考えることでしょう。
 吉原市でも、かけ金のかけやすいよう、3ヶ月毎の令書によってかけ金の納入をおこなっていますが、次のような方法もあります。

◇かけ金の前払い制度
 これは、国民年金のかけ金を前払いすることで、年に一回まとまった収入のある人、サラリーマンの奥さんでボーナスの収入期間や経済的なゆとりがある人で毎月のかけ金をするのがめんどうだ、という人には前払いの方法をおすすめします。
 これには印紙による前払いと現金による前払いの2通りあります。
◇印紙による前納
 1年単位で、5年間(手帳は5年毎に新しくなります)以内のときにかぎられています。
 年金は昭和36年4月からはじまっていますから、現在前納すると、その期間は41年3月までとなります。
 これは印紙で前払いできますが、かけ金の割引は年を単位として期間内だけ行われます。
◇現金による前納
 現金のときも、かけ金が年単位であるのは、印紙前払いと変わりませんが、1年から10年までとか、60才までの全期分をまとめて前納するとき(月の端数があっても)には割り引きの対象となります。
 ようするに印紙と現金の前払いでは、期間がちがうため割り引き額がちがってきます。
◇銀行の定期預金の利子で前払いする方法
 この手続は、5万なりの一定の定期預金口座をひらいて、毎年一年間の預金利子から、かけ金を自動的にとり、あまった利子は、預金の元本にくり入れるわけです(最初の1年間は現金で払わなくてはなりません)
 これは、毎年一定の期間に自動的にかけ金の前払いがおこなわれ預金もふえてゆくというしくみです。ところが、5万円の預金ができるという経済的にゆとりがなくては利用できないのが難点です。

傷病恩給の手続き始まる

 疾病有期恩給の受給期限は、来年3月31日までです。年金課では10月1日から再審査請求の受けつけを始めますから該当者は必ず手続きをしてください。なお請求する手続きに必要な用紙その他の書類調整についての相談は年金課に問いあわせてください。
 再審査請求に必要な書類は次のものです。
 (1)再審査請求に必要な書類は次のものです。(2)症状経過書、(3)恩給診断書(38年10月1日以後作成のもの)、(4)前回の恩給診断書、(5)生計加給申立書、(6)再審査請求に関係のある事項についての申立書、(7)再就職に関する申立書、(8)戸籍抄(謄)本(38年10月1日以後に認定のもの。恩給診断判定7項以上のものは謄本)、(9)恩給証書(写)、(10)レントゲン写真
※増加恩給該当者(旧7項症以上)は右の書類はすべて必要となりますが、疾病年金該当者(自1款症‐至4款症)は(5)と(7)の書類は不要です。

一流漫画家が取材 吉原市の産業など

 紙を中心に躍進する吉原の産業、文化、教育、風俗、観光をマンガで全国各地に紹介しようと、去る9月20日、21日の2日間中央画壇のマンガ家一行が吉原市を訪問しました。
 この一行は提寒三、筑摩鉄平 大野鯛三、原やすを氏ら6名で筆をとおして見た、ありのままを週刊誌や展示会などで紹介しています。
 吉原市での取材コースは、大昭和製紙‐田子の浦港‐増田衣料‐日産自動車工場‐清掃作業所‐市立商業高校など。
 このスケッチ展は東京の有名百貨店で10月中旬に開かれ、吉原市でも、11月13日から行われる“第4回市美術展”に展示する計画です。

‐ 写真あり ‐
( 写真説明)・・・市長をスケッチする漫画家

あなた自身で届けよう 印鑑証明手続き

 印鑑証明制度は条例・規則・慣習など全国市町村ですべて共通の取りあつかいがされています。また、これに必要な証明書の手続きは特に念入りに行われ、不正行為や犯罪行為を防ぎみなさまの福祉を守ります よく「市役所の印鑑登録手続きは複雑でなん回も足をはこばなくてはならない」というような声を聞きます。これは印鑑事務がみなさんに充分理解されていないからでしょう。
 印鑑登録届けで一番大切なことは自分自身で届け出ることです。また代理人を使うときには必ず委任者の登録印鑑と委任状をもってこなくてはならないことも忘れてはなりません。
 そのほか次のことに注意してください。
◎改印届けは自分自身で
 改印届けは自分で届け出るのが原則とされています。しかし、届け出をすることのできない正当の理由があれば代理人でもできます
※この場合、代理人は届け出人の委任状と新旧二つの印鑑を必要とします。
 なお、古い印鑑をなくしたときには警察署長の証明書が必要となります。
◎保証人の印鑑も必要
 改印の届け出には保証人の印鑑も必要です。保証人の資格は市内に住み、すでに印鑑登録をしてある人で届け人と同一戸籍または同一世帯以外の人にかぎります。
◎登録は住民登録をした場所で
 印鑑の登録はあなたが住民登録をしてある所に限られています。
届け出をしてある以外の本庁や支所では印鑑票が保管されていないために扱うことができません。
◎届け出用紙は
 規則に定められている届け出に必要な用紙は市民課または各支所に用意してあります。
 これら一連の手続きは印鑑の届け出のときに同時に扱われ、定められた以外の最小限ですませることにしています。みなさんも印鑑登録をするときには事前に書類をそろえておいてください。

届けないと原価法 たな卸資産の一部改正で

 法人税法における、たな卸資産の評価方法のうち時価法が昨年おこなわれた商法の改正により廃止されました。
 これは従来の時価評価主義を原価主義にしたため、会計原則に合わせた方が適当とみて税法から除かれたものです。
 また、この改正の規定は原則として昭和38年4月1日以後にたな卸を終了する事業年度分の法人税について適用され、その最初に終了する事業年度分については従来どおりの時価法評価をしてもさしつかえありません。
例えば
 昭和37年度6月1日から昭和38年5月31日までの事業年度については従来の評価方法をしてもさしつかえありません。
 また昭和38年6月1日から昭和39年5月31日までの事業年度からは時価法による評価ができなくなりました。
 このため、たな卸資産について今まで時価法を使っていた法人はその翌事業年度からはほかの評価方法によらなければなりません。
 したがって翌事業年度の申告期限までには、新しい評価方法を税務署長に届け出なくてはなりません。申告期限までに届け出のないときは最終仕入原価法で算出した取得価額による原価法によることになりますから注意しましょう。
 届け出用紙、各法の計算方法など不明の点は税務署に問い合わせください。

下水道の埋管工事はじまる

 市では数年前から整備を進めている下水道の埋管工事をつぎによりおこないます。
期間 昭和38年10月1日から昭和39年2月28日まで
ところ 昭和通り、住吉町、幸町宮町、本町1、2、3、4丁目、南町

みやげ品の展示会

 市では「吉原のみやげ品の選定」を計画中で、いま関係者の希望をつのっています。
 これは郷土色をあらわし、いわゆるみやげ品として好個なものを選び、こんご市の紹介使節とするもの。内容は菓子類、手工芸などで、参加者により11月初旬展示会を開催する予定です。
 希望者は10月10日までに市商工課へ申し込んで下さい。

8,000人が参加 第16回吉原市スポーツ祭

 第16回吉原市スポーツ祭は、9月24日陸上、野球、庭球、射撃など18種目に延べ8,000人が参加して戦戦が展開されました。
 また、陸上競技会場の二中グラウンドでは、毎月1回花柳涼之先生を招いて練習にはげんでいる、吉原民謡友の会の婦人たち130名がアトラクションとして、東京五輪音頭、しあわせ音頭、チャッキリ節の三つを披露、澄みわたった秋の一日を飾りました。
なお、各競技の優勝者、チームはつぎのとおりです。

◇陸上競技
 中学校総合1位‐一中
 1年男子‐三中 女子‐二中
 2年男子‐一中 女子‐一中
 3年男子‐二中 女子‐一中
◇野球
 中学校‐元中(一般は未決定)
 テニス
 中学男子‐二中(井出、古郡組)
 中学女子‐大淵中(石川、佐野組)一般の男女は未決定
◇バレー
 一般男子‐吉工OB 女子‐吉原市役所
 中学男子‐元中   女子‐元中
◇バスケット
 一般男子‐吉原クラブ 女子‐大昭和Bチーム
 高校男子‐吉工高   女子‐富士宮北高
 中学男子‐三中    女子‐一中
◇つり
 石井孝(依田橋)
◇射撃
 総合1位‐増田英雄
 A級‐松野忠男 B級‐松浦篤 C級‐小山忠
※他の競技は準決勝、決勝戦を10月13日(日曜日)に行います。

‐ 写真あり ‐
( 写真説明)・・・“オリンピック音頭”を踊る民謡友の会員

住みよい街づくりを

 美しい環境、これは健康で明るい文化生活を営む基礎であり、“ハエや蚊のいない町づくり”は今や全国的な運動にまで発展しています。
 環境衛生の向上は一人ひとりでできるものではありません。近所全体あるいは町内が協力することで初めて効果があがります。
 私たちは次のことに注意して一日も早く美しく衛生的な吉原市を築きましょう。
 駆除法には環境的駆除と薬剤的駆除の二つがあります。
 環境的駆除とは薬剤をつかわないで身のまわり、家のまわりを清潔にすることで、例えば水たまりには砂を入れるとか、ゴミ箱にはふたをつける、草むらは刈りとるまたは畜舎を改良したりすることでカやハエの発生をふせぐことです。ハエは一度に数百の卵をゴミ箱や便所の中に生みますから、こわれた所をなおさないで薬をまいても効果はあがりません。
 また薬剤的駆除法とは成虫の撲滅対策で、環境的駆除法で達成しえなかったものを補うもので一番効果的です。吉原市でも年4回実施していますが最近町内によってはおどろくほど蚊やハエがへったという声が聞かれます。これはたんに薬剤だけでなく環境的駆除に力をそそいだ表れでしょう。自分達の町内を自発的に美しくしようとする努力がようやく成果を表しつつあるということは将来への明るい希望をいだかせたといえるでしょう。
 私たち一人ひとりではどうすることもできないことが市全体・町内全体でやれば可能となります。
 みんなで力を合わせ美しい衛生的な吉原市を築きたいものです。

告知板

◇百日咳・ジフテリヤ予防接種
該当者‐昭和37年12月1日から昭和38年5月31日生まれ(第一期)
昭和36年12月1日から昭和37年5月31日生まれ(第二期)
昭和36年11月30日から未就学児(その他)
料金‐1回30円
時間‐毎日午後2時‐3時
日程
10月7日=東小学校・橘幼稚園
10月8日=吉永支所・原田支所
10月9日=元吉原幼稚園・元吉原中学校
10月10日=大淵第一小学校・神戸小学校
10月11日=今泉小学校・体育館
10月12日=曙幼稚園・伝染病舎

◇県民手帳を斡旋
市商工課では来年度の県民手帳の斡旋を次によりおこなっています。
期日‐10月10日まで
内容‐各種基本統計、生活便覧観光、その他
価格‐80円
発売−10月下旬
※希望者は市商工課に申し込んでください。

◇狂犬病の予防接種
10月14日=鈴川公会堂(午前9時‐正午)・柏原幼稚園(午後1時‐3時)
10月15日=神戸小学校(午前9時‐正午)・吉永第二小学校(午後1時‐2時)
10月16日=須津支所(午前9時‐午後3時)
10月17日=吉永支所(午前9時‐午後3時)
10月18日=原田支所(午前9時‐午後3時)
10月19日=浮島東小学校(午前9時‐正午)
10月21日=今泉小学校(午前9時‐午後3時)
10月22日=八王子集会場(午前9時‐正午)・三ツ倉法蔵寺(午後1時‐午後3時)
10月23日=大淵支所(午前9時‐午後3時)
10月24日=伝法小学校(午前9時‐午後3時)
10月25日=市役所(午前9時‐午後3時)
10月26日=市役所(午前9時‐正午)

◇搬入日迫る 第4回市美術展
第4回吉原市美術展の作品をつぎによって受け付けます。みなさんふるって応募して下さい。
搬入日時=10月18日、午前8時‐午後7時
ところ=市立体育館
※作品には必ず市発行の出品票を添付して下さい。出品票は、市役所文書課、教育委員会、各支所にあります。
 なお、この美術展は11月13日から16日まで市民会館の特別画廊で開きます。

◇自動電話のテスト始まる
 電話局では、自動式電話機のとりつけを終わり、もっかそのテストをおこなっています。
 これは電話局の試験係が加入者の皆さんを電話で呼びだして、次のような応答をするものです。
 まず局が加入者を呼びだし
 局「あなたは○○○番ですか。」
 加入者「はい。そうです。」
 局「これからは自動電話のテストをしますから、よろしくお願いします。」  ※鈴川・富士岡・大淵のかたは受話器をかけ、新しい自動式の電話機へ出てください。
 局「1500とダイヤルをまわしてください。」
 加入者1500とダイヤルをまわす。
 1500番に正しくつながれば試験は終わりますが、つながらないときには2、3回試験をくりかえします。
 なお、二つ以上の電話機がついているときにも全部試験は行われます。

◇募集 自衛隊員
◎自衛官(昭和38年度第3次)
 1採用区分−二等陸士・空士
 2受付期間−11月30日まで
 3志願資格−18才以上25才未満
 4試験−身体検査、筆記、口述
 5入隊−12月下旬までに逐次採用
◎防衛大学生
 1受付期間−10月31日まで
 2志願資格−18才以上21才未満
◎自衛隊生徒
 1受付期間−11月20日まで
 2志願資格−15才以上17才未満
※応募受付は市役所市民課でおこなっています。

◇心配ごと相談所
(1)家庭のこと、(2)くらしのこと、(3)子どものこと、(4)病気の治療費など日常心配ごとをおもちの方はいつでも気軽に福祉事務所(市民会館北側、電1153)へおいで下さい。