不幸な人を助け、みんなで明るい幸せな世の中を築こうとの願いをこめておこなわれる“赤い羽根共同募金運動”が今年も10月1日から12月31日まで全国いっせいに展開されています。
この運動も今年で17回目をかぞえ、まい年立派な成績をおさめて社会福祉の増進に大きな役割をはたしています。
町ゆく人の胸をかざる“赤い羽根”はいまでは農村の人々にもあたたかい助けあいのシンボルとして親しまれています。
吉原市でも、共同募金委員会が中心となり、婦人会、ボーイスカウト、社会福祉関係団体、民生委員の協力を得て、からだの不自由な人、みよりのない子ども・老人生活がとくに苦しい人たちが少しでも幸せに暮らしてゆくことができるよう、また今年は特にハートビル運動(まごころ運動)の援助資金を得ることも含めて、目標額の390万円をめざして積極的な募金活動が行なわれています。
昔スイスで一人の牧師が、道ばたの木に箱をつけておき、「あたえよとれよ」と書きそえておきました。村の人々はできる範囲のお金をその箱のなかに入れました。いっぽうその日の食べものにも困る人は、その箱の中からいるだけのお金をもらいました。
このように助けあいの仕事は人びとの暖かい心で育ってきたものです。
我が国では、地方ごとに募金の額をきめて人びとに呼びかけ、その集まった金を社会事業や困った人びとに分けあっています。
中央共同募金会のしらべによると、集まった金の2分の1が市町村の福祉事業に、4分の1が児童の福祉事業に、4分の1が社会事業や生活保護事業に使っています
また大水や大火事で災害をうけた人びとには、その100分の1が見舞金として使われています。
ここで、昭和37年度の共同募金の市内関係配分金とその使いみちをみてみると、
(1)市社会福祉協議会へ
イ)年間の法外援護活動および歳末たすけあい運動の経費として1,581,755円
ロ)児童福祉、老人福祉、軽費診療などしあわせを高める運動の事業推進経費として433,500円
ハ)施設に収容されている者の衣料費として、老人ホームに=10,200円、みどり園=2,850円、ひまわり園=13,350円
ニ)児童厚生施設(こどもの遊び場)の設置助成経費として=20,000円
(2)ひまわり園(養護施設)へよう壁工事費として=531,000円
(3)みどり園(乳児院)へ
寝具補修費として=5,000円
(4)伝法保育園へ
放送設備費として=30,000円
(5)愛生保育園へ
手洗場設備費として=30,000円
合計=2,857,655円
この募金運動は厚生大臣の定めた規則でおこなわれていますが、みなさんも、国民全体の助けあい運動であることを充分に理解して今年も“助けあい”の実を立派に結ぶことができるよう、お互いに協力したものです。
なお、募金方法はつぎによっておこないます。
◇街頭募金
婦人会、ボーイスカウト、学生社会福祉関係団体の奉仕でおこないます。
◇町内募金
嘱託員さん、または町内会長さんにお願いして町内単位におこないます。
◇特志募金
民生委員が主体となって、町内の嘱託員の協力を得て、有志(篤志者)法人(小口)を対象におこないます。
◇法人(大口)募金
共同募金委員会の委員が中心になっておこないます。
美しい富士山麓の裾野に、精神薄弱の子ども達が安心して生活のできる収容施設を建設しようと、今年の3月“ハートビル会”(小沢鼎会長)が誕生、もっかその運動を推進しています。
人は心をねればねるほど、きたえればきたえるほど無限に大きく強くなり、自分の意思で悲しみを喜びに、苦しみを楽しみにすることができる、の考えをもとに誕生したのがハートビル運動で別名“まごころ運動”とも呼ばれています。
路傍にはえる一本の雑草でさえ天地のめぐみを受けているのに、人としてこの世に生まれながら自然のめぐみに浴することのできない精神薄弱のこどもが全国で300万人もいます。
しかし、この子らも社会の暖かい愛情のもとで適切な訓練を受けさえすれば、その大半は働くことの喜びと、その子なりに自立できる。という希望がわいてくるものです。
でも、現実はどうでしょう。昭和35年に精神薄弱者福祉法も施行され、国や地域社会で積極的な前進態勢がとられているものの施設に入所している者は全国でわずか一万余名程度で、そのほとんどが家族ぐるみ放置されているということです。
ハートビル会では「一人ひとりのまごころの集積が広く人間愛に直結し、善意の結晶が一日も早く実現するよう全力をつくしています。みなさんも、この子たちが明るくたくましい成人になるよう協力してください。」…
すでにみなさんの善意が第一の実を結び、市内大淵曽比奈(富士見学園のとなり)に敷地2,030余坪を購入しました。
施設は鉄筋コンクリート建300坪が予定され、この建設資金として第一期分の3,000万円を目標に、もつかハートビル運動を進めています。
こどもたちに、おいしくて栄養価の高いパンをあたえ、心身の健全なる発達をはかろうと去る4月から市立今泉小学校の一角に建設していた市立製パン工場がこのほどできあがり、10月16日から操業を開始することになりました。
この給食用パン工場は鉄筋コンクリート一部2階建572平方メートルで最新式の設備がなされ、室内は明るく衛生的に作られ、すべての機械はボタン1つで自由に動かすことができるという近代的なもので、小学生1万人、中学生6,000人分を週5回(土曜日は除く)完全給食することができます。また、学校給食用パンを市の直営で製造するというのは全国で初の試みでもあり各方面から注目されています。
職員は大林広次次長を始め14人で10月16日の給食日まで機械のテスト従業員の訓練、試運転などがつづけられます。
最近とくに学校給食パンの質の低下がさけばれているだけに、この市営パン工場の完成は吉原市にとって待望久しかったもので、生徒、父兄に喜ばれています。
‐ 写真あり ‐
( 写真説明)・・・製パン工場の全景
第一回吉原市統計図表の作品展は、去る9月9日から11日まで市民会館で開かれ、その結果つぎの方が入選されました。
◎小学生の部
市長賞−露木美英(東小4年)
教育長賞−秋山義美(神戸小5年)
佳作‐石川則久(吉原小4年)伊藤孝雄(今泉小2年)山本啓和(今泉小4年)内田政典(伝法小4年)佐藤俊世(元吉小1年)広瀬美春(元吉小3年)井出悟(元吉小5年)加藤道雅(元吉小6年)遠藤徹・涌田克己・遠藤素彦(須津小6年)・後藤正宏・加藤貴久乃・高橋隆夫・杉沢好子(吉永一小6年)鈴木美保(吉永二小5年)中込順一(原田小3年)高橋妙子(原田小5年)稲垣悦子・平野晴美・服部光代(大淵一小3年)平野尚美(大淵一小6年)
◎中学生の部
市長賞‐岡田光史・渡辺真一(2中3年)
教育長賞‐曽我のり子・亀次子(須津中一年)
佳作‐ 石川さと子(2中一年)佐野近子・芝田千歳(2中3年)小笠原かづ代・岡本美和子・新谷美代枝・石原恵美子・泉由紀子(元吉原中3年)塩崎静男(3中3年)鈴木茂(3中2年)秋山さち子(大渕中2年)鈴木好子・福士恵子(一中一年)伊藤佳子・古関あき子・佐藤美佐子(一中3年)
◎高校生の部
佳作‐小川隆・天野一章・山口徳男(市立商業高校2年)
‐ 写真あり ‐
(前列左)・・・写真は露木美英、秋山義美
(後列左)・・・渡辺真一・岡田光史、亀次子、曽我のり子さん
‐ イラストあり ‐
さわやかな食欲の秋にやせつぼちを嘆く人も少なくありません。
なぜやせるのか、それはさまざまな原因によりますが、医者は次の4つにわけています。
◇病気のため食べてもふとれない
たとえば、甲状腺機能高進症の場合病気と気づかず、食べても食べてもやせてしまう。これは根本的に治療する必要があります。
◇病気のため食べられない
胃かいようや胃ガン、胃下垂や胃アトニーは、食べるものが胃にもたれてたくさん食べられないものです。
◇食べる量が少ないからやせる
精神的なショックを受けると食事がのどを通らないことがあり、神経性然食欲症という病名をつけられることさえあります。また食物のすききらいなどもこの中にはいります。
◇かなり食べるが、消費量も大きいのでふとれない
肉体労働の激しい人など、食事でとるカロリーよりも消耗が大きい場合です。
ではどうすればふとれるでしょうか。病気が原因する人は、それをなおすのはもちろんでですが、まず次のことをよく知っておくことです。
第一に、歯がわるくないでしょうか、歯がわるいとどうしても、かむことが不十分となり、つばのでも少なくなります。
第二に、栄養のある食事をとること。いちばんきまりきっていることですが、案外実行されていません。デンプン質や脂肪分を余分にとることも必要です。カルシュウムやビタミンなどの薬にたよっていてもふとれません。ふとるということはエネルギーを余らせることなのです。
第三は、余分なエネルギーの消耗をさけること。これはムダなことですから止めておきましょう。
(衣)
10月はセーターの季節。和服をきなれた方にも、ふだん着にセーターとスカートの組み合わせは働きやすく楽しいものです。
セーターなど毛糸編みの上着をできるだけきれいに、長もちさせるには、脱いだ時の手入れがたいせつです。脱いだら軽くホコリをたたきだし、風を通すだけでもさっぱりします。ヒジがのびていたら、霧を吹き、形をととのえて陰ぼしにします。
毎日着るセーター類は寝る前に両ソデをきちんとかさね、ソデの部分だけフトンの下に敷きます。エリやソデ口がよごれかけたら早めに部分的処理をしましょう。
また、この頃着るものは厚地のものが多く、どうしても不精になりがちですが、たくさんたまらないうちに洗うくせをつけます。できれば液体の洗剤を使って、ぬるま湯につけてからたたき洗いをすると、割合い手軽にできます。
(食)
ハスがでてきました。白いままきれに料理するには酢を使います。
まず、水の中に20分の1の酢と、塩ひとつまみを入れ、皮をむいたハスを30分ほどつけて、この汁に同量の水を入れてゆでると真白にあがります。これをだしと調味料で煮るのですが、うす口しょうゆを香りつけ程度に入れると、おいしそうにできあがります。なお、ふたをしないで煮るほうがさくさくし歯ざわりよくできます。
里いもを煮るときも同じですが酢の味が気になるようでしたら酢を入れた水でさらしてから、一度熱湯でゆで、白い色が少しかわるころに水をとって、そのなかでねばりを洗い流してからだしで煮ます。
(住)
秋風がたつと、障子やフスマの破れが気になります。今なら半分張りかけで急用を先に足してもそれほど寒くないですから、手廻しよく障子張りの計画をたてましょう。まずさん(桟)のところだけ先にハケでしめして、紙がはがれるようになったら、巻き取ります。いいかげんに破きながらはがすと、さんのところについた紙をとるのが一仕事になってしまいます。
さて、大事なコツは、障子紙を先に寸法通りに切り、必ず下から張りつけます。カミソリで切る方法もありますが、障子が少しでもゆがんでるとうまくいきません。また下から張ると紙と紙の重なりが下を向くようになるので、ほこりもはいらなくてすみます。下からでは張りにくいと思ったら、さかさにたてかけて、上から張っていけば同じことです。