広報よしわら 昭和41年11月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和38年 9月1日発行 内容

さあ二学期だ!勉強だ! 悪の芽ばえにみんなで注意

 40日間もの長い休みも終わり、いよいよ2学期がはじまりました。
身心のたんれんに、レクリエーションに楽しい思い出を残し、「さあ二学期だ!勉強だ!」とよい子たちは元気で登校しています。
 しかし、この学期始めの9月は夏休みの惰性から抜けきれず、規則正しい生活に戻りにくいときです。したがって子どもたちの生活を正しい方向に導くために、かなりの努力と指導が必要と思われます。
 いちばん気をつけなければならないことは、学校生活を離れた自由で、しかも長い生活がともすると気持ちのゆるみをさそい、非行問題をおこしたとか、休み中の単なる非行行為の芽ばえが、家庭の放任、監督の不行届きから、休みあけに発見されたということです。「うちの子どもにかぎって、そんなことがあるものか…」これは子をもつ親だれでも思うことでしょう。しかし安心は禁物です。
たとえば、
(1)行動、態度がおかしい。
(2)言葉づかい、動作が不信だ。
(3)不相応な金銭の乱費がある。
(4)外出が多い。
(5)勉強や仕事を怠けている。
(6)変な友達の訪問がある。
(7)服装がはでになってきた。
 このようなことがありませんか。これは、ふだんでも大事なことですが、ことに学期始めのような生活の転機にいろいろと変化することが多く、それをみのがさないで問題の早期発見に役立てるとともに、ようすがおかしいと思ったらすぐに学校または、福祉事務所内少年相談所に相談しましょう。
 また規則的な生活になれさせることも大切です。
 夏休みの惰性を除いて、規則的な生活に早くなれるようにすることは、指導の根本です。これまでは家庭を中心とした生活であったのが、規律ある集団の生活に転換するため、この切り換えをじょうずにしかも早く軌道に乗せることは、2学期を充実させるかどうかのカギとなります。
また長期休暇のあとの生活態度には、休みによって得られた傾向で、さらに伸ばしていきたいと思われるものもあるし、反対に早く取り除いてしまいたいものもあるでしょうから、生活を早く軌道に乗せるとともに、これらの変化と傾向を見つめながら、その後の指導を配慮すべきでしょう。

‐ 写真あり ‐
( 写真説明)・・・夏休みに終わりをつげ、子ども達が学校へ急ぐ、灼熱の太陽もやわらいだというのに、まっ黒に日焼けした顔、顔…白い歯がめだつ、楽しかった夏休みを想わせる。(今泉小学校付近で)

■健康の増進を図る
 9月は季節の変わり目でもありますから、夏の疲労から回復するように努め、伝染病や食中毒などにかからないように衛生に注意しなければならない時期です。
 運動に読書に最適のみのり多い秋に備えるべきです。より収穫多く過ごせるかどうかは、健康にかかっていますから、個人差や年令に応じて十分に健康の増進に努めるようにしましょう。

10月18日作品受付 第4回“吉原市美術展”

 吉原市主催による第4回美術展は来る11月13日から4日間、市民会館で行なうことになりました。作品の公募規定は次のとおりです
1 会期
  昭和38年11月13日‐16日まで
  4日間毎日午前8時30分から午後6時まで。但し最終日は午後3時までとする。
2 会場
  吉原市民会館
3 応募資格
  満15才以上の者で、吉原市に在住、在勤する者。またはこれに準ずる資格を有すると認められた者。
4 科目
  日本画、油絵、水彩、素描、版画、彫刻、工芸(陶芸、染色、その他)、但し未発表のものに限る。
5 大きさ
  100号以内とする。(号の定めないものは、概ねこの大きさを基準とする)
6 出品制限
  一人3点以内。
7 出品料
  不要
8 出品票
  各作品には必ず市発行の出品票を添付のこと。出品票は市役所文書課、市教育委員会、または各支所に申出て受領のこと。
9 搬入
  昭和38年10月18日午前8時から午後7時まで、市立体育館で受付。
10 搬出
  昭和38年11月16日午後3時から午後6時まで、市民会館から搬出のこと。
11 鑑別、審査、陳列
  (1)作品はすべて鑑別を行い、選に入ったものを審査陳列する
  (2)審査はあらかじめ市長が委嘱した審査員によって行なう。
12 褒賞
  入選作品の中、特に優秀なものについて次の賞を授与する。
  市長賞(特選)
  努力賞
  奨励賞
13 成績発表
  市広報紙、その他の印刷物等によって行なう。
  出品作品はすべて善意の取り扱いと保管管理に努力するが、不可抗力の災害等に対しては市はその責を負わない。

◇係りより
 本市文化の向上のたね奮って応募して下さい。なお、ご意見、若しくは詳細のお問い合わせについては、市役所文書課、または市教育委員会までご連絡下さい。

告知板

◆第1回吉原市 統計図表展示会
 第一回吉原市統計図表展示会は次により開かれます。これは市内の各小、中学生および高校生が夏休みの課題として行なったものです。
(1)期日 9月9日、10日、11日
(2)会場 市民会館第二集会室
(3)褒賞 優秀作品には、市長賞、教育長賞が贈られます。
(4)内容 市の発展状態や社会、経済の動きが一目でわかるよういろいろな統計数字を図表で示し、日常生活に役立たせます。

◆赤ちゃんの検診
 保健課では、今年も赤ちゃんの検診を次の日程で行いますから該当者は忘れずに受けましょう。
該当者
昭和37年4月1日から、昭和38年3月31日までに生まれた者
検診日・地区・会場
8月28日=浮島地区‐東小学校
8月29日=須津地区‐中里公会堂
8月30日=吉永地区‐吉永支所
9月2日=原田地区‐原田支所
9月3日=元吉原地区‐元吉原小学校
9月4日=大淵地区‐大淵小学校
9月5日=伝法地区‐伝法小学校
9月6日=今泉地区‐今泉小学校
9月9日=吉原地区‐婦人会館
9月10日=大淵地区一部と吉永今泉北部地区‐神戸小学校
時間‐どの会場とも午後1時30分から午後3時30分まで
その他‐母子手帳をもってきてください。

◆電話移転の注文は早く
 自動式電話は11月に完成されますが、この工事のため電話の移転などの注文が多くありますが、これは4、5日前に注文するようにしてください。
 電話局加入係(電話1241)

◆百日咳・ジフテリア予防接種実施
 9月16日‐東小学校、橘幼稚園
 9月17日‐吉永支所・原田支所
 9月18日‐元吉原幼稚園・元吉原中学校
 9月19日‐大淵第一小学校・神戸小学校
 9月20日‐今泉小学校・体育館
 9月21日‐曙幼稚園・伝染病舎時間はどの会場とも
      午後2時から3時まで
料金‐1回30円
該当者‐昭和36年12月1日から昭和37年5月31日までに生まれた人

潤井川で水防演習 水害に守りかためる

 “御前崎南端100キロメートルに達した台風は、毎時25キロメートルの速度で北北東に進行中、このため、潤井川は急激に増水、午前7時には警戒水位に達しなお増水しつつある・・・・。”
 これは去る8月2日、潤井(うるい)川で行なわれた第15回吉原市水防演習での想定です。
 台風シーズンをひかえ、水防組の作業技術と能率向上をめざし、警備体制を強化しようと、また一般市民の水防に対する協力、理解を深めてもらおうとの目的に行なわれた水防演習も、その重点を“団体的規律の訓練と作業能率の向上”としました。
 この日は金子市長(水防長)土屋助役(副水防長)をはじめ水防組員、関係者など100余名が参加、金子水防長から「潤井川山橋附近は急激に増水し危険状態であるから、水防組員は直ちに水防作業に着手されたい。」の命がだされ、ただちに演習に移りました。
 土俵詰作業、むしろ張作業、積土俵作業、振投作業とつぎつぎにおこなわれました。この間約30分台風シーズンをひかえた今、そのきびんさは心強くまたたのもしいものが感じられました。
 しかし災害は忘れたころやってきます。これにたよることなく、自分自身で普段から災害にそなえるぐらいの気がまえが必要であることを忘れてはならないでしょう。

‐ 写真あり ‐
( 写真説明)・・・水防演習に真剣に取り組む組員(潤井川で)

■災害を未然に防ぐには

 これを未然に防ぐためには、万全の対策をたてておくよりほかありません。私たちはどんなことに注意したらよいでしょうか。
◇ラジオ、テレビなどの気象通報に注意して、気象状況をたしかめておきましょう。
◇台風が近づいている時は、外出や旅行はさけ、登山、水泳、魚つりは絶対やめましょう。
◇災害が起こると、停電や断水しやすいので懐中電灯、ローソク、飲み水の用意を忘れないようにしましょう。
◇家のまわりの排水こうや下水こうは清掃して水はけがよいようにしておきましょう。
◇こわれた屋根、トイ、雨戸、エントツ、ヘイなどは風で吹き飛ばされないようにして、わるい個所はなおしてきましょう。
◇海岸、河岸、かげ下や漏水しやすい所に住んでいる人は、夜間でも避難できるよう道順を調べておきましょう。
◇市の無線広報や避難命令には十分注意しましょう。
◇家をあけるときには、火の始末や戸締りを尊重しましょう。
◇老人、子どもは一緒に行動するようにして、浸水地域では子どもが水にさらわれないよう身体をつなぎあわせるロープも用意しておきましょう。

狩猟免許認定講習会開く

昭和38年度狩猟免許認定講習会は、次により開催されます。
日時‐9月18日
   午前9時‐経験者(3年継続同種免許取得者)
   午後1時‐初心者(経験者以外のものと新規のもの)
場所‐吉原小学校講堂
持物‐筆記用具
受講申し込み
(1)各分会毎配付の申し込み用紙に必要事項を記載
(2)最近6ヶ月以内の写真(縦4センチ、横2.5センチ)を貼付
(3)受講料(経験者300円、初心者550円)を添えて、講習会の当日に提出のこと。
(4)はじめて受講する者は、林産課で用紙を受けて下さい。
<講習会>
受講時間‐経験者2時間‐5時間、初心者5時間以内
試験‐講習会終了後に試験を行い、合格者に講習修了証明書を交付する。
免許申請‐(1)各分会配付の申請用紙に必要事項を記載
(2)最近6ヶ月以内の写真(受講申し込み時の規格と同じ)の裏に各自の氏名を記入して、次の添付書類とともに各分会長に提出する。
講習修了証明書
免許税、諸手数料(次の表のとおり)
本年度県民税の所得割額を納めなくてもよい者は、課税課で証明してもらう。
なお新規のものは支部費400円、県会費200円
‐ 表あり ‐
※甲乙種狩猟免許書の内県民税の所得割を納付しない者の略である。

11月に商業振興展

 吉原商業振興展も今年で第4回を迎え年を追うごとに内容も充実し、市内はもとより近市町の関心を集めています。
 この振興展は、吉原市内の優良商店の紹介をおこない、店頭と消費者をむすび、共同の利益をはかるためのものです。
 会場は、昨年と同様市立体育館に置き、また展示期間は11月8日から11日までの4日間と決まりました。
 今年は特にこの展示会と併せて、吉原市の郷土色を象徴したみやげ品を選定して、紹介するとともに、郷土物産の振興をはかうための“吉原郷土みやげ品コンクール”を併せおこなうことになっています。
※くわしくは11月号に掲載します。

募集 清掃作業用自動車運転手

募集人員 若干名
年令   40才まで
その他  三輪自動車運転免許証のある人
希望者は文書課人事係まで履歴書を持参の上、申し出てください。

ポチのお願い 蓄犬指導員に協力して

‐ イラストあり ‐

 皆さん、ボクは犬のポチです。日ごろ皆さんは、ぼくたちを可愛がってくれますが、ボクの見たところでは、“まだ、ほんとうに正しい飼い方”を知らない人間がたくさんいるとおもいます。
 そこで、この機会にはボクは、いろいろな注文やお願いをしてみたいと思います。
 ボクたちは、とても利口で、人間に忠実な動物です。だから深い愛情と理解さえあれば正しく育つし、人様に迷惑をかけるようないたずらは絶対しません。
 ボクたちが正しく育つために大切なことは(1)放し飼いをしない(2)生まれて3ヶ月たったら登録して春秋2回の狂犬病予防注射を忘れない(3)すまいはいつも清潔にしておいてほしいなどですが、このほか、ボクたちの習性をよくのみこんで接してくれると大変うれしいです。石を投げたり、なにもしないのに棒でつついたりする人間がいますが、犬権じゆうりんで大変腹がたちます。
 虫のいどころがわるいときなどついかみついたりすることになりますから、怒らせるような真似はしないでください。
 なお、もう一つのお願いは、善良なボクたちとちがう不良犬がいることです。これは人間のあいだでも、チンピラと愚連隊といわれ、みんなからきらわれているものと同じで、飼い主の無理解や、まわりの環境から生まれるものが多いようです。これはボクたちの警官である畜犬指導員の方に取締りを強化するようお願いしています しかし、ときには、心ない人間がいて、これらの方を“犬殺し”などと呼んで、仕事を妨害することがあるのは、本当に残念なことです。
 ボクたちの幸せを守り、皆さんが楽しく生活するために、このような不良犬による迷惑追放にとくべつの協力をお願いするとともにいつまでもボクたちを可愛がってください。