広報よしわら 昭和41年11月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和38年 8月1日発行 内容

入居手続はじまる 市営住宅

茶の木平(石坂北方)に48戸 受付・8月12日〜24日

 近年におけるめざましい経済の発展は、私たちにうるおいをあたえ、生活は年ごとに向上しています。しかし衣食住が三拍子そろったわけではありません。衣食の方、手近にもとめることはできても、“住”の悩みは解決されず、家や土地を求める人はふえる一方です。この住宅難を解決するため、昭和37年から39年度の3年計画で石坂北方の茶の木平(通称吉原団地)に建設を急いでいた市営住宅も、その一期分完成が、あと一ヶ月さきにせまりました。
 9月末に完成のみこみとなった市営住宅の入居は次によりおこないますから、希望者は建築課に申し込んでください。

◆入居資格
(1)吉原市内に住所または勤務所があって、同居または同居しようとする親族(婚姻のとどけでをしていないが、事実上婚姻関係と同じような事情にある人をふくむ)で二人以上の世帯をつくり、規定された家賃や、居住に必要な経費を支払う能力があって左のどれか一つに該当する人
(イ)住宅以外の建物に住んでいるか、保安上危険または衛生上有害な状態にある住宅に住んでいる人
(ロ)現在ほかの世帯と同居しているが生活上で、非常に不便を受けている人
(ハ)住宅の規模や間取り、世帯構成との関係からみて、衛生上や風教上不適当な居住状態にある人
(ニ)正当な事由による立ち退きの要求をうけ、適当な立ち退き先がないために困っている人(自己の責に帰すべき事由にもとづくときは除かれます)
(ホ)住宅がないために、勤務先から遠くはなれた地に居住を余儀なくされている人や、毎月の収入にくらべて、非常に多くの家賃を払っている人
(2)入居者や、その家族の過去2年間の所得金額を12でわった額から扶養親族一人について2,000円を控除した額が3万6,000円以下、2万円までの人は第一種住宅に、2万円以下の人は第二種住宅で、家賃そのほか居住に必要な経費を払う能力があるとみとめる人。
(3)税の滞納のない人
(4)市内に居住して、申込み者以上の収入がある保証人二人を要します。
◆構造および戸数
 第一種簡耐(2階)6畳、6畳、3畳‐12戸
 第一種簡耐(平家)6畳、4・5畳、3畳(板間)−12戸
 第二種簡耐(平家)6畳、4・5畳‐24戸
◆家賃および敷金
 第一種簡耐(2階)
 家賃‐3,500円程度
◆第一種簡耐(平家)
 家賃‐3,100円程度
◆第二種簡耐(平家)
 家賃2,200円程度
 ※敷金は家賃の3ヶ月分です。
◆受付期間
 昭和38年8月12日から昭和38年8月24日までの13日間(ただし、土曜日は午前中です)
◆申し込み用紙は建築課または各支所に用意してあります。
 応募者を選考の結果、入居適格者多数の場合は抽選を行ないます。
 なお、抽選予定は9月中旬のみこみです。

 このほか、昭和38年度分として55戸、昭和39年度分として72戸がそれぞれ建設される予定となり、県営住宅(約70戸)も昭和40年度には完成する運びとなっています。
 健康で明るい文化生活を営むためには、一日も早く住宅難を解消することがさけばれているおり、市営住宅の完成とともに、住宅不足も、ここ3、4年後には緩和される見通しもつき、吉原市も一段と飛躍されることでしょう。

‐ 写真あり ‐
( 写真説明)・・・9月末の完成が待たれる市営住宅の工事現場

夏休みを楽しく安全に

40日間の長い夏休みが続く…ふだん静かな家庭も、子ども“ドタバタ、笑い”で朝から晩まえ活気に満ちている。反面子どもの事故禍もこの休みが年間を通じピークといわれ、水、山での遭難、交通事故、不良行為などまさに危険なシーズンでもある。市青少連では、7、8月を「青少年を守る夏期運動」として保護及び非行防止を家庭に呼びかけ、ことに小中学生の午後7時以後の外出はしない、させないよう協力を求めている。

‐ 写真あり ‐
( 写真説明)・・・吉原小学校のプールで

“夏の健康を守る大会”開く 8月9日市民会館で

盛夏に向かい、各地で伝染病、食中毒が多発しているため、吉原保健所では、一般市民の疾病予防の関心を高め夏における健康の維持増進をはかろうと、来る8月9日、市民会館で“夏の健康を守る大会”を開きます。
これには、
1.ポスターコンクール
2.料理コンクール
3.専門家の料理特別出品
4.料理の実演指導
5.食品衛生教室・環境衛生教室
6.映画会
7.花氷、食品衛生資材などの展示
8.表彰式
などがおこなわれますから、家庭の主婦、関係業者などは参加してください。

炎天下ではぼうしを こどもに多い日本脳炎

 本格的な夏の訪れとともに、私たちの大敵、日本脳炎の季節がやってきました。
 水泳に、登山に、夏を満喫している間にも、思いがけない傷害がまちうけているとも限りません。では、どうすればこれを未然にふせぐことができるでしょうか。
 日本脳炎を起こさせるビールスは、あのブーンブーンとうるさくとびまわる蚊がはこんできます。
だから蚊をぼく滅させることが必要となります。しかし、いろいろ努力はされているものの、地域全体から、また国じゅうから蚊をおいはらうところまで行なっていません。このため、どうしても、夏に“蚊とり線香”や“カヤ”のおせわになります。
 この病気は、とくに小さなこどもがかかりやすいため、両親はじゅうぶんに注意して、こどもの昼寝には、かならずホロガヤをかけてやりましょう。
 さて、脳炎を予防するため、ワクチン注射をしますが、注射したからといって、これで絶対安全とまではゆきません。やはり、たえず健康をたもって、病気にかかりにくいからだをつくっておくことがたいせつです。
 日中、こどもたちは日なたにでて遊びますが、疲れすぎると、病気にたいする抵抗力が弱まります
親にとっては、手がかからないでいいように思いますが、ときどき家の中で休ませるようにして、炎天下にでるときは、かならず帽子をかぶせることです。
 栄養不足も病気をまねきます。
疲れすぎ、食欲不振などは、病気と関係がありますから、注意したいものです。
 日本脳炎にかかる人は、ひところより減っていますが、とにかくかかったら3人のうち一人は死亡します。かりになおっても、精神障害や手足のマヒがのこるというおそろしい伝染病です。
 ここにあげたことをよく守り、楽しい夏であるようにしたいものです。

やめよう素人工事 「電気安全強調旬間」始まる

 近代生活に欠かすことのできない電気もちょっとした不注意や、扱いかたによってはたいへんな事故を引き起こすことがあります。
このような電気事故の絶滅をはかるため、東京電力と、電気安全東静委員会の共催で8月1日から10日まで「電気安全強調旬間」が実施されます。各家庭でもこの趣旨にそって次のことに十分注意しましょう。
(1)戸外では…
夏季休暇に入り、子どもさんが開放的な気分になり、鳥の巣や、セミ取りのため鉄塔や電柱にのぼることがありますが、これはたいへん危険なことです。子どもさんには前もってよく注意しておきましょう。
(2)家のまわりでは…
梅雨もあけ、台風シーズンが近づきますと、屋根やトイの修理が行なわれます。屋根上で修理しているうち、足もとばかり注意して引き込み線や、配電線にさわって感電した例があります。こんなことのないように注意しましょう。
(3)家の中では…
(イ)ぬれた手、体は電気が通りやすく感電しやすいので、水仕事の合間に電気器具にさわる時は、十分注意しましょう。
(ロ)電気器具は長い間使っているうち、知らず知らずに絶縁状態が悪くなり、漏電、感電など事故を起こすことがあります。一年に一回ぐらい専門家に点検してもらいましょう。
(ハ)水揚げモーター
洗濯機、ルームクーラーなどは必ずアースをとり、事故を防ぎましょう。
(ニ)これぐらいの工事なら自分でできるという考えで行なう、いわゆる素人工事は一番危険です。
電気工事は信用ある工事店に依頼して、安全に使いましょう。

8月メモ

(衣)
 「ふとんの手入れは、スイカをたべるころよりはじめよ」といわれます。うち直しの必要な綿は、まとめて早目に綿屋に出します。皮だけをとりかえるふとんは、ほどいて朝9時頃から2時頃まで綿を干しておきます。ふたたび綿を入れる時は、ガーゼのようなもので、綿をくるんでから皮をかぶせると体の湿気をよく吸いとってくれるので、寝心地がよくなります。

(食)
 「畑中(はたなか)に憎まれ者のカボチャです」という川柳があります。このごろカボチャはあまり好まれないようですが、変わった料理法を紹介しましょう。
 カボチャをミカヅキ型に切って塩ゆでにして、バターをつけて食べます。簡単で、栄養がありますから、畑の中でも、また洋食好きな若い人にも向くオヤツになります。
 梅ぼしを、毎日ひとつずつ食べると、目がよくなるとか、健康になるといわれます。梅ぼしばかりでなく、お酢を使った料理、たとえばおすし、キウリもみなども、たしかにからだによく、そえものにして、継続的に食べましょう。
 山もりのトマトがでるころからです。ジューサーがなくても、簡単にできますから、おためしかたがた飲んでみましょう。まず、熱湯にトマトをさっとくぐらせると、きれいに皮がむけます。これをうらごしして、砂糖と酢を好みに入れます。これでできあがりました。冷やしてから飲めば、夏向きに上々です。

(住)
 台風にそなえて、ローソクやマッチは、いつでも誰でも、すぐにわかるところにおきましょう。
 屋根や、雨戸、トイなど、いたんでいるところは、早目に手入れをし、天気予報に注意することが大切です。もっとも、予報はあくまで予報で、台風のコースが変わることがありますから、「無駄になって幸い」と思うぐらいの気持ちであれこれ準備することです。
 自分の家だけでなく、近所の人々とも相談して、共同の対策をたてると、被害を最小限にすることができるし、心強いものです。

6月の交通事故

‐ 表あり ‐
交通標語 のばせ郷土を無事故から