広報よしわら 昭和41年11月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和38年 5月20日発行 内容

当選初の議会開かる
議長に中村新吾氏 副議長に杉山芳作氏

改選後初の吉原市議会は5月9日開かれ、正副議長と各常任委員の選出など議会構成に関する事務的議案を協議しました。この結果議長に中村新吾氏(47)、副議長に杉山芳作氏(64)が選ばれました。

 本会議は年長順に着席して午前9時5分開会、まず金子市長が「市民の信頼と与望を担って当選されたみなさんを、きょうこの議場へお迎えしたことは、市長としてこの上ない喜びとするところです…(要旨別項)」と挨拶。ついて西条文書課長から市3役、各課長の紹介があったあと、最年長の渡辺角太郎議員(74)が指名で仮議長となり本会議の成立、議事運営を宣言、正副議長ら役員の選出が慎重に行われ初の議長に中村氏、副議長に杉山氏が決まりました。席上中村氏は「名誉と伝統ある吉原市議会議長に選任されたことは、私の最も光栄とするところです…。みなさんの格別なご協力、ご鞭撻を頂きこの重責を全ういたします」と力強い挨拶を行い議長席につきました。続いて選考委員によって常任委員など役員がつぎのとおり決定されました。

◇常任総務委員会
(委員長)勝又竹雄
(副委員長)渡辺栄一
委員
小林清三郎、服部源一郎、遠藤松吉、長谷川恒三、石田永寿、菊池孝雄、森秀男
◇常任厚生委員会
(委員長)大石政雄
(副委員長)秋山竹太郎
委員
加藤昌一、中村新吾、深沢茂一、鈴木和市、羽根正、鈴木春彦、広瀬幸作
◇常任経済委員会
(委員長)岸本安蔵
(副委員長)中嶋忠作
委員
後藤泰宏、渡辺政敏、山本真夫、秋山登、小出雅清、小沢政雄、木村務
◇常任建設委員会
(委員長)鈴木実
(副委員長)高橋順作
委員
菊池政晴、望月政三、田村睦彰、杉山芳作、山田良光、渡辺角太郎、中井浜次郎、
◇議会運営委員会
(委員長)望月政三
(副委員長)長谷川恒三
◇岳南都市合併促進特別委員会
(委員長)中井浜次郎
(副委員長)渡辺栄一
◇国鉄新幹線計画予定線対策委員会
(委員長)杉山芳作
(副委員長)望月政三
◇東名高速道路促進特別委員会
(委員長)勝又竹雄
(副委員長)鈴木実

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・初議会で挨拶する金子市長(中央)

公正な市政実現 金子市長 本会議で挨拶

 このたびの選挙で市民の信頼と与望を担って当選され、本日は市政への重責とほこりを以ってその抱負、経倫を心の奥に秘めて意気揚々としてきようこの議場に出席された皆さんをお迎えしたことは市長としてこの上ない喜びです。言うまでもなく市政は皆さんによって構成される新議会と理事者側にある私どもの執行機関とが和合し、手をつないで郷土の繁栄と市民のしあわせというこの大きな軌道に乗ってお互いに研さん練磨し、これが行われて初めて市民に信頼される市政、市民の喜ぶ市政というものが運営されるのではないかと深く信じている次第です。
 地方の自治体にあっては政党政治や派閥による運営は市民の利益となるところ極めて少ないのではないかの見地から、堂々私は市民を土台として考え8万市民を基調とした市民党市長となることを望んでいます。
 従って私は今後皆さんからの助言は、その善意のすべてを受け入れる覚悟であり、この点おふくみの上市政発展のためあらゆる援助とご協力をいただきたい。

新市議にのぞむ

 わたくしは科学的計画性と、新時代感覚を市政に反映していただきたいと思います。
 工業立県の県政スローガンに伴い立地条件からいって当然この吉原市も工業立市が市政のトップレベルにあることとおもいます。
 特に田子の浦港の前面開港を近い将来に控え、加えて国鉄新幹線、高速道路、さらにこれに伴う種々の道路計画、都市構造、港湾背後地造成などを考えるとき、吉原市はいまその形態を大きく変革しようとしていることは予想に難くありません。そして将来の吉原の図絵は、いまにこそあるのだと考えるわけです。
 そこで、まず私は、科学的計画性を第一に要望します。単なる経験その場当たりのカンによってもし吉原の大計が判断されるとしたら、或いは侮恨を残すことになるのではないかとおもい、あえて新議員の方々のこの面に対する積極的努力をお願いしたい。第二は第一のお願いと関れんをもつ新時代感覚の政治性ということです。吉原は元来現状維持的保守性の強い土地柄、従って急変的な外渉については同化し難い一面をもっているのではないか、従って議員各位には常に時代感覚を身につけ先見判断力の素地をもち多角的資料にもとづく高度なセンスをもたれるよう望みます。
 名市長といわれる金子市長と共に今回の選良である各議員の格段の活躍を願ってやみません。
今泉・公務員(37)

 大きな期待をかけられて立派な市議会議員となられた方々にのぞむことは、まずあなた方一人の行動が直接、間接を問わずいかに市民生活の中に影響を示しているか認識しての自覚をして頂きたい。
つぎに自己の利害利欲を離れた市民本意の立場に立った“明るい正しい”議員を構成し、選挙中に公約した数々の項目を必ずその責任において誠意をもって実現して頂きたい。特に家庭の中で一番大事な役目を果たす女性が一歩でも前進できるような環境を作る事を忘れないで頂きたい。
 あなた方は、吉原市民5万人の有権者によって選ばれた光栄ある人なのです…
市場町・一主婦(50)

 激しい選挙戦のすえ勝ち得て議席につかれ、皆様がたも数多い抱負をお持ちのことと思います。
 議員の皆さん“勝ち得た”ではなく、認められた市民の代表として8万の市民が幸せで、住みよい明るい街になるよう、また、次代を背負う私たちに苦難多くとも前途の明るい吉原市をバトンタッチできるよう、選挙戦中、唱え続けた立派なスローガンを目標に歩み続けて下さい。
宮の上町・青年(27)

 選挙戦中、いろいろの公約を聞かせて頂きましたがその公約を着実に実行して頂きたい念願でいっぱいです。
 教育について、いろいろの公約を聞かせて頂きましたがその公約を着実に実行に移して頂きたい念願でいっぱいです。
 教育について、環境衛生問題や土木の問題、中でも一番身近な道路の舗装や修理の問題、または遠大な観光、開発の問題等々、私達市民の熱望している切実な問題の数々を坡れきして下さいました。この公約の実行こそ、市民の福祉増進の源であり、より住みよい郷土建設の原動力であることは言をまちません。公約の実行を切に望んでやみません。
滝川町・一主婦(55)

吉原市議会議員 議席順(36名)

‐ 写真あり ‐
鈴木和市
高橋順作
菊池孝雄
大石政雄
中井浜次郎
菊池政晴
田村睦彰
木村務
秋山登
杉山芳作
小沢政雄
山田良光
鈴木実
渡辺政敏
森秀男
鈴木春彦
渡辺栄一
中村新吾
山本真夫
小林清三郎
遠藤松吉
渡辺角太郎
中嶋忠作
深沢茂一
加藤昌一
望月政三
勝又竹雄
後藤泰宏
羽根正
秋山竹太郎
石田永寿
小出雅清
服部源一郎
長谷川恒三
広瀬幸作
岸本安蔵

低利子で融資 中小企業者に

 吉原市では市内の中小企業者の育成、発展を図るために低利子による事業資金の斡旋融資を行っています。この制度には時期に応じて扱う年末及び中元資金と、年間と通じて扱う小口事業資金及び中小企業事業資金の3種類があります。前者は一般金融機関との取引が薄いと思われる小規模事業者に対し資金の融通を図ることを目的とし後者は年末及び中元に際しての事業資金の円滑を図ることを目的としたものです。その他金融関係の相談ある時は商工課へお出かけ下さい。

定期無料相談開設

 吉原中小企業相談所では「定期巡回無料相談」をつぎによって行います。
 元吉原支所(毎週水曜日)吉永支所(毎週木曜日)大淵支所(毎週金曜日)鷹岡町役場(毎週火曜日)
※くわしくは商工会議所(電995番)へお問い合わせ下さい。

危険物取扱主任者試験

期日 6月16日(日)
会場 東部試験場(沼津市)
対象 ガソリン、灯油、重油を扱う事業所及び関係者。
受験希望者は5月31日までに吉原市消防署へ申し込む

人口の動き(昭和38年4月30日現在)

男 4万2,527人
女 4万1,988人
計 8万4,515人
世帯数 1万7,705世帯