広報よしわら 昭和41年11月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和38年 5月1日発行 内容

“景勝規模”日本一 吉原市清掃作業所完成

1日9万人分を処理 し尿・ごみ焼却炉も併設

近年における、経済の急速な発展は、国民生活をすばらしい勢いで向上させています。しかし裏をかえせば日常生活の基本問題である環境衛生施設(し尿・ごみ処理・上下水道など)の普及は、なお不十分で、生活内容にはかなりアンバランスな点があります。吉原市では、いち早くこれに重点をおき、“汚物を衛生的に処理し、市民の生活環境を清潔にすることで公衆衛生の向上を図る”の目的に、昭和36年9月から三ヵ年計画で市内大淵字八ヶ久保(久保町)に敷地面積38,230.5平方メートル(11,585坪)工事費約1億8,000万円を用し行っていた“吉原市清掃作業所”もついに完成、その落成式が去る4月16日敷地内の即成会場で盛大に行われ、5月中旬には運転も開始される予定です。

 同じ敷地内に、し尿処理施設とごみ焼却路を設置し、合理的運営を図ろうとするこの作業所は、高低ある地形を有利に活用して自然流下の設備配置をとっています。
また投入し尿に混ざっている夾(きよう)雑物は、スクリーンにかけて取り除くという不衛生的な方法はさけ、破砕処理するようにしたので、夾雑物除去操作における不潔な悪臭はなくなり、消化機能の促進に役立たせることができます。
ちなみに、施設建設当初における基本方針をみますと、
◇消化効率がよく、清澄な放流水を得られること。
◇防臭、除臭の設備を完備すること。
◇構造は非常に丈夫で、なお腐蝕性に充分たえられること。
◇操作はやさしく、管理しやすいうえ安全なこと。
◇災害にあっても、びくともしない構造機構であること。
◇維持経費が少なくてすむこと。
◇構造物に清潔感をもたせるため形状、色彩などに気をくばり、造園すること。
などがあげられています。
 これらの要求も含め、近代感覚を十分に取り入れた作業所は、都心部から北へ約4キロの高台にあり、交通の便もよく、四方を美林が取りまくという恵まれた環境の中にあり、景勝、規模共に現在我国第一のものです。

‐ 写真あり ‐

ゴミはトラック5台分

“加温式し尿消化装置を取り入れたこの施設は、1日90キロリットル(し尿一人一日の排出は約1リットル)、人口にして9万人分を完全に処理できます。
 この加温式消化装置とは、ごみ焼却路に温水器(50本のパイプに水をいれ炉の余熱で約80度の温水にする)を設けそこでできる温水をボイラーに送り、加熱させて蒸気にします。それを直接消化槽に吹き込んで加温するものです一方、併設されたごみ焼却路は、強制通風式連続平型炉という最新式のもので、一日の処理能力は25トン(貨物自動車に約5台分)です。なお昭和40年には、更に25トンものをふやし、一日50トン処理する計画です。
 し尿が放流されるまでの過程について説明を加えてみますと、まず一般家庭からくみ取られてくるし尿は、投入層に一時貯溜され、消化層に送られ、そこで約1ヶ月間消化することで、ガスと脱離液汚泥の三つにわけられます。
 このガスは、タンクに貯められボイラーの燃料となり消化槽加温の熱源(余りはごみ焼却路へ)となります。
 脱離液は、約40倍にうすめられ散布ろ床、最終沈殿槽、塩素減菌槽で順次処理されて放流されます。また汚泥は、操作室の汚泥処理装置により真空脱水(水分を完全にとり去る)され、ごみ焼却路で灰にされてしまうわけです。
 文化生活の普及に伴い、一方各種工場及び企業の進出も目立ち市内における汚物処理量の激増は衛生的処理の行き詰まりをますます深刻化し、その処理態勢を危地においこんでいた矢先だけに、清掃作業所の完成はタイミングよく、臨海工業都市として躍進著しい吉原市にふさわしいものでしょう。

‐ 写真あり ‐
( 写真説明上)・・・投入口
( 写真説明中)・・・第一消化槽
( 写真説明下)・・・操作室

住宅も完備

清掃作業所の概要は次の通りです
◇事業費
 (1)用地購入費(清掃作業所、水源地、配水池、進入路)=8,017,280円
 (2)し尿処理施設工事=93,500,000円
 (3)ごみ処理施設工事=15,100,000円
 (4)給水設備工事=20,275,539円
 (5)場内道路工事=10,380,000円
 (6)場外放流管布設工事=4,313,640円
 (7)附属設備工事=10,960,000円
 (8)場内整備費=7,510,000円
 (9)久保町線改良事業費=5,978,640円
 合計 175,935,099円
◇設計施工
 し尿消化層‐日本衛生工業株式会社
 ごみ焼却炉‐岩本工業株式会社
 附属設備‐株式会社保坂組
◇附属設備
 (1)管理事務所及び住宅
 (2)車庫及び休憩室
 (3)職員住宅(3棟、6戸)  (4)浴室

市民のため一段と努力 落成の喜びを語る市長

 清掃作業所落成式はあいにくの雨にたたられながらも関係者約200名を迎え盛大に行われました。濃い霧につつまれた式場で金子市長は完成の喜びを「このように地の利に恵まれた絶好、最適の場所を得ることができたのも、ひとえに地主、地元民各位の深い理解と熱意あふれる協力があったからです。完成をみた作業所は、優れた自然美に人工美を最大限に生かし見事な調和を示し、自他ともに日本一を誇り得る、全く期待どおりの他に類例のない施設であると確信、優れた施設機能を十分に活用するのはもちろん、更に現在市街地造成に併行して進捗中の下水道施設の早期完成を期し、この上とも健康で明るい市民の文化向上に努力する所存です」と語りました、引き続き会場は市民会館に移され落成を祝う披露宴が行われ、列席者全員によるバンザイ三唱により閉会となりました。

‐ 写真あり ‐

(市役所)課の一部が改正

環境衛生課など新設

 去る4月20日、議事堂で開かれた吉原市議会臨時会で市役所課設置条例の一部改正が提案可決され5月6日より施行されることになりました。
 このため、社会課、衛生課、保健課、環境衛生課、年金課が新たに設置されます。
 なお、くわしくは5月臨時号に掲載します。

3月の交通事故

‐ 図表あり ‐
交通標語 乗る気持ち、歩く気持ちえゆずり合い。

ご存知ですか 危険物の規則

 最近、事業所や一般家庭において燃料として石油類を扱う機会が多くなっています。
 これらの燃料は、火災を起こしやすいきわめて危険なものです。
 ところが消防法において、石油類は危険物として規定され、ある数量(指定数量、例えば、ガソリンなどは100リットル、灯油などは500リットル)以上のドラム罐の貯蔵、自家用自動車に給油するには資格者(危険物取扱主任者)をおかなければいけない、など消防法による完全な構造や設備をしなくては貯蔵したり、取扱うことはできません。
 なお、これら危険物を無許可で指定数量以上取扱うと法により罰せられますから使用にあたっては充分注意してください。
 詳しくは消防本部予防係(電話474番)にお問い合わせ下さい。

道路に物をおかないように

 最近、道路に物を置いたり、駐車禁止区域にもかかわらず車輌を止めてあるのがよく見受けられます。これでは円滑な交通はおろか道路を一層狭くしてしまい交通事故の原因にもなりかねません。
 道路は公のもので、私用するものではありません。お互いに注意し次のことを守りましょう。
▽道路に商品、商品台などを放置しないこと。
▽広告板、飾塔、日除けなどを無断で道路に張り出さないこと。
▽道路に建築材料を置いたりしないこと。
道路使用については事前に土木課に問合せてください。

市民の動き(昭和38年3月31日現在)

男 4万2,350人
女 4万1,840人
計 8万4,190人
世帯数 1万7,609世帯