民主々制度のもとでは、選挙こそ政治のよしあしを決める根本となります。しかしひるがえって選挙の現実を見ますと、悪質な選挙違反はあとをたたず、せっかく育ててきた我が国の民主々義の芽ばえをふみにじってしまうことになりかねません このような悪質な運動をしなくては当選えきないような人は市民の代表者としてふさわしい人とはいえません。このような手にのらないよう、はっきり、そのようすを見きわめて判断しましょう。
■事前運動
これは運動会で出発合図のピストルがならない前にスタートをきるようなもので公職選挙法で固く禁じられています。選挙運動は、立候補届をしたあとで始めておこなわれるものです。それが選挙の告示もされていない現在、すでに始められているという状況です。
事前運動、またはそれにまぎらわしいものをひろってみると次のものがあげられます。
◇氏名入りの印刷物、チラシなどを選挙区内に多数配ったもの。
◇同窓会などで立候補したときの応援をたのんだもの。
◇後援会結成趣意書（意見書）を新聞に折り込んで配ったもの。
◇それほど関係もないのに婦人会青年団、町内会などの集まりに酒などを持ってあいさつにきたもの。
◇氏子でもないのに選挙区内の祭礼に多額の寄付をしたもの。
◇立候補を決意したものが立候補届出前に、個々の選挙人に対し面接のうえ、よろしくたのむと依頼したもの。
◇選挙区内の有力者多数を招いて、酒食の供応をしたもの。
などがあります。これらはすべて事前運動とみなされます。
■買収
‐ イラストあり ‐
（イラスト説明）・・・おれの一票が金で買えると思っているのか！
選挙の自由妨害とともに、選挙違反の中で最も悪質なものです。
選挙あるごとにつきまとい、警察の調べを受けたものは不幸だと同情するむきもありますがこれは悲しむべきことでしょう。買収が公然とおこなわれるようでは自由な明るい選挙は実現しません。また買収しなければ当選できないような人に立派な人がありうるはずもありません。
ふだんおこなわれがちな買収には次のようなものがあげられます。
（1）当選したいため、選挙人や運動員に対し金銭、物品、財産上の利益、公私の職務提供、その約束または、きょう応接待をしたときは罪になります。
同じようにこれを選挙人が要求したり、申込みを承知した者も罪になります。
（2）きょう応接待は、酒など飲食物の提供を受けるのはもちろんのこと、芝居や遊覧旅行、映画会などに案内されることも含みます。それがたとえ有料であっても料金がひどく安いときには供応接待になります。
（3）選挙運動に従事して報酬を受けとる人数は法令上さだめられ、しかも届けた人に限られています。従って誰でも運動をしたからといって報酬をもらうことは違反になります。
これら違反行為には十分気をつけ住民のことを心より考え、意見が反映するような人を選びましょう。
県議会議員選挙では県内の市町村のいずれかの選挙人名簿にのっていれば選挙権はあります。したがって県内で住所を移した方の投票については次の三つの場合が考えられます。
（1）現在の市町村で投票する場合
現在の市町村に三ヶ月以上（昭和38年1月3日以前から）住んでいる方は補充選挙人名簿に申請すれば投票ができます。
しかし前の知事選挙、市長選挙の補充選挙人名簿にのっている人は申請する必要はありません。
（2）もとの市町村に戻って投票する場合
現在の市町村に住所を移してから3ヶ月に満たないような場所あるいはうっかりして補充選挙人名簿に申請するのを忘れたような場合には、もとの市町村の投票所に戻って投票することができます。
この場合現在住んでいる市町村長が発行する証明書が必要ですから投票日の前日までに交付を受けてください。これは市民課または各支所で受けられます。
（3）不在者投票をする場合
（2）のような理由で現在の市町村の補充選挙人名簿にのっていないような時には不在者投票ができます。これは現在地の市町村長が発行する証明書2通を添えて、本人がもとの市町村の選挙管理委員会に投票用紙等を請求するわけです。
なおくわしい手続きについては選挙管理委員会におたずねください。
県議会議員選挙に使われる名簿は昭和37年9月15日現在で作られた基本選挙人名簿と県知事選挙、市長選挙のために作られた補充選挙人名簿、それに今度新しく作られる補充選挙人名簿です。
この四つの名簿のいずれか一つにのっていなければ投票することはできません。
◇登録申請できる人
昭和18年4月4日以前に生まれ今年の1月3日以前から吉原に住んでいて、まだ入場券が届かない方はだいたい補充選挙人名簿にのる資格者です。
補充選挙人名簿は申請しないと登載されません。新しく資格を得た方、または名簿からもれている方は必ず期間中に申しでてください。
なお県議会議員選挙の入場券は選挙の告示（4月2日）前にお手もとにとどく予定になっています。
◇申請期間
期間＝4月4日から4月7日まで
時間＝午前8時30分から午後5時まで
場所＝市民課窓口（印鑑を持参）
県議会議員選挙の入場券は各町内の嘱託員（町内会長）宅に届けそれを隣組長を通じて各家庭に届けられるようになっています。
選挙権があるのに入場券が届かない方は隣組長、町内会長に問合せてください。それでも不明の方は選挙管理委員会に連絡してください。また入場券をなくした方は投票所でそのことを申し出れば再発行しますから、棄権しないようそろって投票しましょう。
市議会議員選挙の立候補届、補充選挙人名簿の調製などについては4月1日号に掲載します。
‐ イラストあり ‐
公子さんは恋人の明夫君と一年あまりも交際しているのだが、明夫君の正体をなかなかつかめないので彼氏の求婚には色よい返事をあたえずデートばかりをくりかえしていたのである。
おとなしい青年だということはよくわかってのだが、正義感に燃えた性格なのか、優柔不断のもち主なのか、そのもっとも大事な点がどうもあいまいである。
両親はいまどきめずらしくおとなしい青年だから結婚にふみきったらどうかとすすめてくれるのだが、どうもはっきりしないので、公子さんは結婚に二の足をふんでいるのである。
公子さんは、男性優劣鑑別法として近くせまってきた「市議会議員選挙」を利用したのである。
ある日、公子さんは真剣な表情をして明夫君にいたったのである。
「私たのまれたのよ、ぜひ汚山汚平さんに清き一票を投じてよッ」
汚山汚平とは、世上風評芳しからざる市議会議員候補者である。
「あんな私利私欲に走る男に、この清き一票はあげられませんよ」
「貴方は、私のいったことはなんでもきいてくださったのに…」
「これだけはどうも…」
「私、怒るワ」
「怒られてもしかたありません」
「結婚をことわられても？」
「…」
「貴方は私がきらいなのね？」
「いいえ、断然スキです」
「そんなら、汚山さんに入れてよ」
「僕はもう投票する立候補者は決まっているのです」
「ではもう貴方とお別れするワ」
「残念ですがいたし方ありません」
と明夫君が、見るも哀れなしおれかたをしたとき、公子さんはすっとんきような声をだしたのである
「ま、たのもしいわ、男性優劣鑑別法はこれにかぎるワ」と。
明夫君が男性優劣鑑別法で、優に選ばれたことはもちろんである（公明選挙連盟応募入選作品）
3月号掲載の記事中に一部誤りがありましたので訂正します。
「建設機械の総合施設」
片倉、穴ケ原の中間地部一万坪は5万坪
「大淵・二中が初優勝」
昭和35年の町村合併は昭和30年の誤りですから訂正します。