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( 写真説明)・・・桜井敏夫氏撮影
行動は市民と共に
市長 金子彦太郎
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明けまして御目出度うございます。
市民の皆さんと共に、ここに1963年の新春を寿き、年毎に伸びゆく我が市の成長の姿を眺め、更に輝く希望と、前進への決意を新たにすることの出来得ましたことは誠に御同慶の至りに堪えません。
顧みれば、昨年度は幸いにして、大きな災害にも見舞われず、平穏の中に大規模な住宅団地の起工、或いは、画期的な市立商業高校の落成等、諸般の重要施策も、市議会の深い御理解と御協賛、又市民各位の積極的なる御協力を得て順調に進捗を見ることが出来まして、一面極めて多忙ではありましたが、仕事甲斐のあった本当に楽しい一年の歩みでありました。
さて、ひるがえって本年は県政、市政を通じ、共に此の激動する時代の最中にあって過去永年に亘る住民の血と汗の結晶により積み上げて参りました。繁栄への基盤が、より完成に導かれるか否かの重大岐路に直面している年である、と申せましょう。
即ち、県政においては、工業立県にもとづく斉藤県政の第6次総合開発計画の更に新たなる展開と、より強力な体制を確保して之を積極的におし進めなければならないと思うのであります。
申す迄もなく、このことの成否は、今日近代的産業都市とし、福祉都市として、日々に躍動を続ける当吉原市勢にとりましても、現在沼津・三島地区を一丸とした新産業都市の指定、或は、道路、港湾の整備、拡充、その他、文教福祉行政、等々重要施策の山積している郷土の今後の伸展に大きく影響する重大な問題でありまして、市政は直接県政に繋がる緊密にして不可分の結びつきを思うとき、私共は今こそ現実を静視し冷静な判断を誤ってはならない重大なる時期に直面して居ると存ずるのであります。
御承知の通り本年は「卯」年であります。
兎は人間にとりまして、平和な愛らしい動物ではありますが、イソップ物語の兎と亀さんの話は本年こそ油断なく努力を重ねよとの教えの年かと思われます。私も本年いよいよ八十路を迎えましたが益々健康に恵まれて元気旺盛大いに「青年の夢」を胸中に秘めて張切っておりますので考うべき時は、じっくりかまえて、市民福祉のため静かに施策を練りその上に立つ行動は、市民の皆さんと共に敏速に且つ大胆に、その実現を期する様、折角、覚悟新たなるものがありますので、どうぞ今後共格段の御支援と御協力を御願い申し上げる次第であります。
終わりに臨み、各位の御健康と御多幸を衷心より御祈りして年頭の御挨拶といたします
昭和38年元旦
福祉増進と生活の安定
市議会議長 勝又竹雄
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昭和38年の年頭にあたり市議会を代表して謹んで新年の御挨拶を申し上げます。
慈に輝やかしい新春を迎えまして、市民各位と共に栄えゆく市の将来を寿ぎ併せて、市政の伸展をお祝い出来ますことは、私の心から喜びとするところであります。
私は昨年5月招集された市議会においてはからずも議長の重職に就任いたしましたがその後議会の円滑なる運営と市政の伸展を第一義として誠心誠意努力してまいりました。
申し上げるまでもまく、ことの良否はただちに市政の上に著しく反映いたしますので八万市民も等しく市の施策に注目しておられたことと存じます。
市議会としたしましても、産業・文化に市民の福祉を念願において御期待に副うべく渾身の努力を傾注してまいりました。顧りみますと昭和37年におきましては山積する諸問題も市当局の御努力と愛市に燃える市民各位の理解ある御協力とを得まして、着々その成果を挙げ、日一日を面目を一新してまいります。
躍進吉原市の姿と、その洋々たる将来に想いをいたすとき誠に御同慶に堪えないところでありまして、慈に深甚たる敬意と謝意を表する次第であります。
さて、新年のわが吉原市政は既定の諸事業の拡大とその充実を期することはもとよりでありますが、市民の福祉を増進し、市民生活の安定をはかるには今後幾多の重要問題が山積しております。
その解決をはかることは直接市政を担当する我々に課せられた責務でありますが、この際心気一新し、従来から本市が堅持してまいりましたころの健全財政はあくまでもこれを踏襲し、国及び県の施策と相俟って最大の効果を挙げるべく努力したいと念願しております。
何卒市民各位におかれては今後共市議会に対しまして従来に変わらない御指導御鞭撻を賜ります様お願い申し上げます。
尚最後に市民各位の御健康と御多幸をお祈りいたしまして年頭の御挨拶といたします
昭和38年元旦
男 4万1,911人
女 4万1,561人
計 8万3,472人
世帯 1万7,331世帯