広報よしわら 昭和41年11月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和37年 3月1日発行 内容

いまが火災の多発期 油断が大火の元

春の火災予防週間も実施中

 今年の乾燥は、17年ぶりの気象現象だということ、それに火災気象通報、異常乾燥注意報なども発表されて1カ月近くも解除されませんでした。そのうえ、連日のように季節風が吹きまくり、火災の発生する可能性が非常に高く、最も悪い条件となっています。
 特に、2月21日の気象状況は、最高瞬間風速21メートル、午前10時から午後4時ごろまでの平均風速は約14メートルぐらいを記録しました。(消防署常設気象観測器による)
 このような気象条件下では、火災が発生すればたちまち大火災を起こすおそれが非常に大きいと考えられるため、消防署では、次のことを守っていただくよう市民のみなさんに呼びかけています。

▽山林、原野などで火を使わないこと。
▽許可された以外の煙火(花火の打ち上げのこと)を使用しないこと。
▽屋外で火遊びやたき火をしないこと。
▽引火性、爆発性の物品、そのほかの可燃物の付近でタバコをすわないこと。
▽残火(タバコの吸殻など)取灰、火粉をていねいに始末すること。
▽屋内で、火を使用するときは窓、出入口などを閉じ行うこと。
なお、恒例の春の火災予防週間も3月13日まで実施されています。

■防火管理者 講習会ひらく

 第2回の防火管理者講習会は、去る2月22日、23日の両日市民会館で開きました。
 この講習会は、市内で50人以上が出入りし、勤務し、又は居住する防火対象物の該当者134人が出席し、この二日間で防火管理者の責務、火災現象、消防関係法令消防計画、消防査察、消防活動、消防設備、実験と実習を修め、防火管理者としての資格を取得しました。

- 写真あり -
( 写真説明 )・・・防火管理者講習会場

ことしも小児マヒ予防に 生ワクチン投与

服用は小学校6年生まで

 昨年の夏、生ワクチンの一斉投与を行って以来、小児マヒ患者が急に減ってきましたが、今年も一人も発病しないよう希望者に対して生ワクチンをのんでいただくことになりました。
 今年の服用の方法は少し変わり、3月に1型ワクチンをのみ、5月頃に2、3型混合ワクチンをのんでいただくようになり、ワクチンものみやすいシロップ状のものだけで、服用年令もひろげて小学校6年生まで投与することになりました。

◇投与を受ける人
生後3ヶ月(昭和36年12月1日までに生まれた乳児)から小学校6年生以下のもの

◇料金=無料

◇投与回数と生ワクチンの区別
型の違った生ワクチンを2回服用します。
第一回は、1種(1型)シップ状生ワクチン(3月に実施)
第二回は、2種(23型)混合シロップ状生ワクチン(5月頃に実施)
※1回目を服用した方は、2回目をお忘れなく。2回目の投与については、この広報紙でお知らせいたします。

◇投与の日程と時間
(1)小学生は学校毎に、一般乳幼児は地区別の会場で同時に行います。日程は次のとおりです。
(2)投与当日、子供の体の具合が悪くて医師の予診の結果、投与できなかったものは 3月30日と4月3日に投与いたします。

◇お願い
(1)投与の当日、「経口ポリオワクチン投与希望申込書」に必要事項を記入の上、必ず会場へ持参して下さい。
(2)申込書は、嘱託員を通じて配布いたします。
(3)投与該当者で、申込書が届かなかった方は、衛生課へ直接取りにお出かけ下さい。
(4)投与当日の入浴や食事制限の必要はありません。
(5)投与後変わった様子が出たときは、速やかに医師の診断を受けて下さい。
(6)不明な点があれば衛生課へお問い合せ下さい。

◇日程(カッコ内は時間)
▽12日=須津地区=須津小学校(9時30分‐12時)、浮島地区=東小学校(2時40分‐3時30分)
▽13日=吉永地区=吉永第一小学校(9時30分‐3時)
▽14日=原田地区=原田小学校(9時30分‐3時)
▽15日=元吉原地区=元吉原小学校(9時30分‐3時)
▽16日=大淵地区=大淵第一小学校(9時30分‐2時30分)、大淵第二小学校(2時40分‐3時30分)
▽17日=今泉北部地区=神戸小学校(9時30分‐12時)
吉永北部地区=吉永第二小学校(1時‐3時)
▽19・20日=今泉地区=今泉小学校(9時30分‐3時)
▽23・24日=吉原地区=吉原小学校(9時30分‐3時)
▽26・27日=伝法地区=伝法小学校(9時30分‐3時)
▽30日=一般乳幼児で、12日‐17日までの間で投与できなかったもの=市立体育館(9時30分‐3時)
▽4月3日=一般乳幼児で、19日‐27日までの間で投与できなかったもの=吉原保健所(9時30分‐3時)

‐ 写真あり ‐
( 写真説明)・・・今年はのみやすいシロップだけです。お子さんを小児マヒからまもりましょう。

鵜無ケ淵部落の無形文化財 悪魔を払う獅子舞い

静岡テレビで公開放送

 県郷土芸能保存会、文化財保護委員会が主催して、埋もれゆく郷土の無形文化財を年々発表して好評を博していることは、すでにご承知のとおりですが、本年は無形文化財の「鵜無ケ淵の神楽」が、来る21日午後1時から、静岡市公会堂で静岡テレビの電波にのって公開放送されることになりました。
“鵜無ケ淵の神楽“…その起源は、未だ詳しいことはわかっていませんが、少なくとも130年ほど前のものといわれています
 即ち、当時「文平」と呼ぶ旅人が当地に流れてきて、農家の手伝いをしていました。
 この旅人は、大変舞踊が好きで、村の若ものたちと手伝いのひまをみては神楽のけいこをしていました。そしてその末、各地を巡回して、またこの村へもどって永住したということです。
以来、鵜無ケ淵の神楽は、ますます栄え、名声を高めるようになり今日にいたっているわけです。
 恒例の舞は、7月18日、19日の両日の観音祭と10月17日のお日待ちに今でも行われています
 この舞は、「さがりは」「幣の舞」「狂の舞」「剣の舞」などがあり、いずれも豊作を祝い、悪魔除けに舞われるまことにバラエティに富んだ舞です。

‐ 写真あり ‐

和田川の氾濫防止 木綿島鉄橋の改修工事はじまる

 昭和24年にかけられた市内和用川町2丁目、通称木綿島の鉄橋(岳鉄)は、型が古いうえに、流水の妨げとなるため、この橋脚を取除く工事がはじめられました。
 現在の橋脚は、T型となっているので、これをアーチ型に改修しようというものですが、和田川は増水した場合、上流から流れ出されたゴミ屑などが橋脚につかえて流水を妨げ、そのうえこのところは蛇行しているので付近の低地の住家はすぐ水びたしとなり悩みのたねとされていました。
 こうした和田川沿いの住家を浸水からまもるため、この改修工事の起工式は、去る2月17日午前10時から工事現場で行われ、完成は3月末日の予定となっています。

所得税の申告と納税は3月15日までに

●申告をしなければならない人
 昭和36年中の事業の利益や給与・配当・地代・家賃などの各種の所得の合計が「基礎控除(9万円)+配偶者控除+扶養控除」額よりも多く、それを超える金額に対する税額が「配当控除」額よりも多い人は住所地を所轄する税務署長に確定申告書を提出し、納税しなければなりません。
 サラリーマンで、年末調整のすんでいる方でも次のような場合は確定申告をしなければなりません。
▽給与以外の所得(地代・家賃・配当・原稿料など)額が5万円以上ある人
▽2ヶ所以上から給与を受けている人で、おもな給与以外の給与と給与以外の所得の合計が5万円以上ある人
災害を受けたため、税金の徴収猶予や還付を受けた人

●確定申告をすれば税金のもどる人
 確定申告をしなくてもよい人でも、源泉徴収された税金や予定申告をした税金が納めすぎになっている人は、確定申告をして納めすぎになっている税金の還付を受けて下さい。
▽給与所得者や退職所得のある人で、雑損控除や医療費控除を受けることのできる人
▽給与所得者や退職所得のある人で、雑損控除や医療費控除を受けることのできる人
▽給与所得者で昭和36年の中途で退職し、その後就職しなかったため、年末調整を受けなかった人
▽予定納税をした人で災害などのため、昭和36年中の各種の所得の合計額が「9万円+配偶者控除+扶養控除」額よりも少ない人

●申告と納税は期限内に
 期限は3月15日です。これに遅れますと利子税など余分な税金を納めなければなりません。また各種の控除も認められなくなりますからご注意下さい。
 そのほか、疑問な点がありましたら、税務署(富士宮市)でおたずね下さい。

“お知らせ”

◎蚊とハエのいない生活運動 モデル地区指定指導者 研修会ひらく
 “蚊と”ハエのいない生活運動を、広く各地域に推進していただくための指導者研修会を開きます。  この研修会はこれからの害虫駆除の知識を深めていただくと共に駆除方法の実習も行うことになっています。
 衛生課では、各地区の指導者をはじめ、一般からも多数参加するようお願いしています。
▽開催日時‐3月6日12時30分から
▽会場‐中比奈町公会堂
▽参加範囲‐吉原・富士宮保健所管内
▽研修対象者‐(1)環境衛生自治推進協会会員地区 (2)町内会役員(指導者) (3)そのほか希望者

◎市税の町内“完納”期限 3月31日まで

◎必ず住民税の“申告”を3月20日まで 

今月の「市民教養講座」

 教育委員会と教化連盟では、一流の著名な方々を講師に招いて、恒例の市民教養講座を、去る2月24日から開設しています。
 今月は次の日に開設いたしますから多数お出かけ下さい。

●3月6日=上智大学教授小林珍雄先生のお話で「諸国宗教政策」について
●会場=市民会館第一集会室
●時間=午後6時‐8時
●聴講料=無料

人口の動き(37年1月31日現)

男 4万1,326人
女 4万1,170人
計 8万2,496人
世帯数 1万6,542世帯