広報よしわら 昭和41年11月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和36年 12月15日発行 内容

こどもの養育費 児童扶養手当 

来春から支給開始

来年1月1日から、子供をかかえて生活している母子家庭や、孤児を育てているまずしい家庭に対して、子供の養育費の一助として「児童扶養手当」が支給されることになりました。この受給資格者は、義務教育修了前の児童です。
資格があっても届出をしないと支給されませんので、忘れずに届出をすませて下さい。手当を受けられる人、手当額手続きは次のとおりです。

■8つの条件をみて届出を
◎手当を受けられる人
 次の8つの条件にあてはまる義務教育修了前の児童(小、中学生、盲、ろう学校の小、中学部まで)を養育している母親とか、母がいないため祖父母、兄姉などが養育している場合に支給されます。
(1)離婚後、父と生活していない児童
(2)父が死亡した児童
(3)父が廃疾の児童
(4)父が生死不明の児童
(5)父が一年以上遺棄している児童
(6)父が一年以上拘禁されている児童
(7)父の認知のない児童
(8)捨て子で育てられている児童
この中で(3)は手や足を失ってほとんどが仕事ができなくなった状態で、(4)の生死不明の期間はだいたい一年以上となっています。

◎支給制限
 母や養育者、児童が厚生年金や遺族補償を受けられる場合や母親や養育者が前年に13萬円(児童一人について3萬円を加算)以上の所得があった場合には支給されない制限があります

◎手当額=二人で月1,200円
 児童手当の金額は児童一人の場合は月800円、二人の場合は、1,200円、3人以上の場合は1,200円に一人について200円が加算されます。

次に、支給される具体例を一つあげてみましょう。

◇農家に嫁に行って子供を二人残され、夫に死別した場合の手当額はどうなるのでしょうか。
 この場合、母親や児童に福祉年金や遺族補償がなく、母親の年収が19萬円(児童二人ですから13萬円に6萬円加算)以下のときは、児童手当が月1,200円支給されます。また、嫁入り先に義父母がいてもいなくてもその収入とは関係ありません。
 なお、事実婚(婚姻届を出していないために、法律上夫婦とは認められないが、婚姻届さえ出せば正式の夫婦と認められる夫婦関係)のあった子供にも児童手当が支給されます。

◎支払い方法
 支払いは、1月、5月、9月に4ヶ月分まとめて最寄りの郵便局で支払いされます。
来年は初めてでもありますので、3月、5月、9月にそれぞれ支払いされます。

◎届出手続
 該当者には、いろいろなケースが多くでるのではないかと予想されますので、直接保険課へお出かけになってご相談下さい。

勢子辻分校 給食はじめる(食堂も完備)

中学生もいっしょに

 吉原市の最北端、標高753メートルの高冷地にある吉永第二小学校並に第三中学校勢子辻分校に、このほど、へき地にある学校では、その類例をみない立派な給食施設と食堂ができあがりました。
 吉原市では、特にへき地教育の振興には大きな力を注いでいますが、今度完成した給食室(24.7平方メートル食堂(16.5平方メートル)は、事業費88萬円で建設され、これに、PTAが12萬円で冷蔵庫をはじめ食器などの備品を寄付して完成したものです。
 この給食も、去る11日からはじめられ、これからは、明るい食堂で全校生徒がそろって、あたたかい栄養たっぷりの食事ができると、喜びあっていました。

‐ 写真あり ‐
( 写真説明上)・・・全校生徒の楽しい給食
( 写真説明下)・・・完成した給食室と食堂

◎正月用もち米の特配
◇配給量=1人について1.2キログラム
◇価格=1キログラム、93円、お早めに受配して下さい。

入学児童の保護者へ

 教育委員会では、昭和37年度小学校新入学児童の保護者に対して入学通知を差し上げましたので次のことに注意されて入学届を提出して下さい。
◇入学届(切取線から切とって下さい)は、12月19日までに最寄りの市嘱託員のお宅へ提出して下さい。
◇萬一通知もれのご家族がありましたら、直接教育委員会へお申出下さい。
◇指定された学校以外の学校へは入学ができません。
◇身体虚弱、盲、ろう、言語不自由など身体的障害のために就学困難な児童のあるご家庭は教育委員会へ至急お申出下さい。
◇入学該当児童は昭和30年4月2日から31年4月1日までに生まれたもの

「市役所」の年末年始の休暇について

◇28日=御用納め(執務が午前中行います)
◇29日から1月3日まで休暇
◇1月4日=御用始め(執務は午前中行います)

7才児のお祝い行事

 吉原市の7才児童のお祝いは、15日、市と婦人会の共催で、全地区十ヵ所の会場で一斉に行われます。
 このお祝いは、婦人会活動推進の一大目標でもある生活の改善、合理化を主な目的としたもので、この行事の簡素化、家庭内での不必要な出費をさけ、最も意義ある喜びをわかちあうために行うものです。
 本年度の該当児童は、1,539名で、お祝いの会場は次のとおりです。
 なお、吉原支部のお祝いは、去る12月1日、天神社で行いました。
▽伝法地区=三日市浅間神社(午前10時)
▽今泉第一地区=十王子神社(午前10時)
▽今泉第二地区=今宮浅間神社 (午後1時)
▽元吉原地区=本吉原小学校(午前10時)
▽須津地区=須津中学校(午前9時30分)
▽吉永第一地区=昭和幼稚園(午後1時)
▽吉永第二地区=吉永第二小学校(午後1時)
▽原田地区=原田小学校講堂(元公民館、午前10時)
▽大淵地区=大淵第一小学校(午後1時)
▽浮島地区=東小学校(午前10時30分)

‐ 写真あり ‐
( 写真説明 )・・・金子市長からお祝いの品をうける7才児代表

国民年金保険料は納められましたか

 社会保障制度の一つとして制定された国民年金法は本年4月から施行され、保険料の納入が開始されました。発足当時は趣旨の不徹底や法の不備もありましたが、第39臨時国会でこれが改正可決され、みなさんから要望されていた事項が大幅に改善されたことはすでにご存知のとおりです。
 私たちの生活は、いつどこでどんな不幸がおきるかわかりません。そんなときのために国民年金には障害年金、母子年金、遺族年金がもらえるのですが、それには一つの条件がありますそれは、事故がおこるまえ最低一年間は保険料を納めなければならないということです。
 それでは、一年になるまえに事故がおこった人はどうなるでしょうか。これは保険料を必ず指定された期間までに納めていれば福祉年金が渡され保障されるようになっています。  もし保険料が納められないときは、そのことを申し出て免除をうけておけば国民年金で守ってくれます。
 国民年金保険料を納めていない方は、一刻も早く国民年金手帳に保険料を添えて検認を済ませて下さい。でないと国民年金法による一切の権利を失うことになります。
 将来の安泰と幸福を守るためにもよく考えてみましょう。
 保険料の払込みと検認は、いつでも保険課、又は各支所で取扱っています。

成人式はふだん着で

 明春、1月15日は国民の祝日「成人の日」です。
 この日は、大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする人たちをお祝いする日をですが、吉原市では、この意義あるおめでたい日を記念して、14回目の「成人式」を市民会館で挙行することになり、当日は、吉原市長のお祝いのことば、記念品の贈呈、特別記念講演、その他記念撮影などの行事が計画されています。
 また、吉原市婦人会の主唱により、「成人式」には平常衣で参加するよう「成人式平常衣着用運動」を展開することになりました。
 この運動については、婦人会の家庭回覧をご覧になって下さい。
 今度の成人式該当者は次のとおりです。
◇昭和16年4月2日から17年4月1日までに生まれた方
また、社会課では、この該当者の調査は、市の住民登録簿で行いましたが、学生、その他の方で、現在、他の市町村に転出している方でも、吉原市で行う「成人式」に参加することができますので、希望される方は社会課へ直接お申し出になって下さい。

国民年金保険料 所得税から控除

 国民年金の保険料は、国民健康保険の保険税と同じように、所得税が課せられるときに、所得の金額から控除される恩典があります。
 つまり、所得税を納めなければならない人が、自分の国民年金保険料を納めた場合、あるいは扶養親族の分の保険料を納めた場合は所得税を納めなければならない人の所得から、その保険料合計額の全部が差引かれて、所得税が課せられるようになっています。
 保険料の控除を受けるためには国民年金保険料納付済額証明票が必要になりますから該当者は保険課に申し出て交付を受けて下さい

工業統計調査についてお願い

 通産省では、本年も工業統計調査を実施します。
 この調査は、我が国、工業の実態を明らかにするため毎年行っているものです。
 12月下旬には、調査員が各製造事業所をお伺いして調査を行いますから、この調査の重要性を深く理解されてご協力下さいますようお願い致します。

身体障害者の更生相談員

 吉原市では、身体障害者の利便をはかるために、身体障害に関する更生問題やその他について、いろいろと相談に応じていただく更生相談員を次の方々にお願いしましたので遠慮なくお出かけ下さい。
◇岡本幸雄(鈴川町4丁目)
◇渡辺卯之太郎(浮島町3丁目)
◇平柳正蔵(中里八幡町)
◇池田留作(富士岡入町)
◇藤田栄(原田支所)
◇望月明(大富町)
◇岡田要二(上和田町1丁目)
◇佐藤豊吉(南町)
◇池野一(中村町)

陸上、海上、航空 自衛官募集

 防衛庁では、第四次の自衛官を次のように募集しています。
◇応募資格 心身共に強健で昭和37年1月1日現在で、年令が18才以上25才までの男子であればどなたでも結構です。学歴は問いません。
◇受付期間 昭和37年1月25日まで
◇試験 11月10日から昭和37年1月31日まで行われていますが、受験日は本人あてに通知します。
◇志願手続 市民課又は各支所へご相談下さい。

お知らせ

“NHK吉原だより”は毎週木曜日午後3時50分から(静岡第一放送)“無線広報”のお知らせは毎日午前7時45分と午後4時45分。

住所はいつもはっきりと!住所を移動したときは、必ず14日以内に住民登録の届出をいたしましょう。(市民課又は支所へ)

人口の動き(36年10月31日現在)

男 4万1,266人
女 4万1,168人
計 8万2,434人
世帯数 1万6,434世帯