広報よしわら 昭和41年11月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和36年 11月15日発行 内容

もう火災の季節

消防設備の強化に 防火水槽を23個所建設

 今年も火災の多い季節がやってきました。これからは火の取扱いも多くなり、その上火災になりやすい天気が続きます。
 秋の火災予防運動は、今年も来る26日から全国一斉に行われますが、当市でも、消防署、消防団など各消防機関が一体となって火災から尊い人命や財産を保護する運動を行うことになりました。 
 ここで、吉原市の消防力を説明しますと、一署、12分団、消防車は17台、水利状況は公設消火栓274基のほか、防火水槽は40立方メートル以上の公設のものが66基あり、更に36年度分として現在23基の工事をいそいでおり、これも12月末には完成の予定です。又、40立方メートル以下のものは全部で234基あり、このほか、私設では8基、このうち、40立方米以上のものは大渕と須津にそれぞれ一基あり、これを合計しますと、331基となり、非常に高い安全率を占めています。
来る26日から始まる秋の火災予防運動の重点実施事項をあげてみますと、
 第一に、改正消防法の周知徹底です。これは、この春消防法の一部改正により、50人以上の多数のものが出入し勤務する場所の防火管理者の選任及び消防用設備の整備です。防火管理者の選任については、関係者は消防署に届出義務があり、又一定の資格を必要とします。このため、消防署では、先頃第一回の防火管理者資格取得講習会を行いましたが、続いて、第二回目を来年の2月頃に予定しております。
 又、来年4月から50人以上の多数のものが勤務し、出入りする場所でこの一定の資格をもつ防火管理者がいない場合は罰せられることがあります。
 第二に、避難救助体制の整備です。これは、近年とみに火災による人命の損傷が多いので、各対象物の避難救助体制を整備し、市民の生命の安全を期するため、違法建築物の解消と避難器具などの徹底をはかります。
 第三に、迅速な通報と初期の消火です。火災は爆発的な事故を除き、その殆んどが早く発見することによって、消火が安易で被害は軽減されます。又、早期通報は、市内各消防機関の協力によって延焼を防止する結果になります
 第四に、特殊火災の防止です。最近、石油、電気器具などが一般家庭に非常に多く普及していますこの取扱いについては、それぞれの特性をよく知り、又、改正された消防法では、紙くず、木片、ボロくずなどは特殊可燃物に指定されていますので十分注意して下さい。

火災原因 不注意から
防火診断のあれこれ

 火災の原因の一番多くは、現存する火です。しかし、この火は市民の生活に直結しており、火災の火源になり易いからと云って、「火」をなくすことはできません。ご飯をたく火、風呂の火、仏だんのローソク、線香の火、熔接の火、コタツの火、火鉢の火、タバコの火、私たちのまわりに現存する「火」ばかりです。火災の原因の大部分は過失によるものですが、現存する火を忘れたり、大丈夫と過信したり、ほんの僅かの不注意が市民の生命を傷つけ、血と汗の結晶である財産を灰とするのです。
 それでは、ここで家庭での注意すべき一部をながめてみましょう。
一、かまどの焚口は整理されていますか。
二、取灰の容器は木箱や桶ではありませんか。
三、外出のときコタツや火鉢の残火はよくみますか。
四、コンロに石油をつぐとき、火は消してからにしますか。
五、電気器具の用途は間違いありませんか。
六、ブレーカーやヒューズがよく切れることはありませんか。
七、タバコのすいがらは、完全に消されていますか。
八、マッチの置き場所はきめてありますか。
九、台所や家の周囲は清掃されていますか。

■次は消火方法です
 火がでたとき、それを早く消すには冷却と窒息の二つの方法があります。そして、萬一、石油コンロやコタツから火がでた場合まず普通の火だったら水をかけるこれが冷却消防、油類だったら水にぬらした布団などをかけるこれが窒息消防、天ぷらナベに火が入ったとき青野菜を入れたり、重曹を入れるのは窒息消防と冷却消防を応用した方法です。電気は電源を切ることが第一です。
 いずれにしても家庭では、風呂に水を張っておくこと、又、寝る前にバケツに水を入れておくことが家庭消防の第一課です。恐れず侮らず萬一の場合は、沈着に初期消火と早期通報を実行して下さい。“あなたの生命と財産を火災から守り被害をより軽減するために”

‐ 写真あり ‐
( 写真説明 )・・・血と汗の結晶が見る間に焼土と化した火災現場
( 写真説明 )・・・建設中の防火水槽
( 写真説明 )・・・スワ!出動 緊張の一瞬 ( 写真説明 )・・・日夜望桜勤務の消防署員

“年少者が目立つ 青少年の犯罪”

町ぐるみ活動の推進はかる
 
 吉原市内の青少年(19才以下)犯罪は、1月から9月までに113名を数えています。これは昨年の同期にくらべますと、14名減っていますが、依然として悪質犯集団傾向が目立ち、特に年少犯罪者(14才未満)は119名中31名という多率を占めています。これも家庭のしつけ、監督の如何に必要かをものがたっています。又、地域別にみる犯罪最多率は、原田、今泉、伝法、吉原の順で、一方須津、浮島の両地区は昨年の約5割減という好ましい状態にあります。又、街頭で補導を受けた青少年は、同じく1月から9月までで526人、補導状況は、喫煙飲酒、不良交友、不純異性交友、けんか、怠学の順、さらに内訳をみると中学生92名、高校生91名が目立ち、これ又、家庭に対して警鐘を乱打している状況です。
 これらの状況に市の青少年保護育成連絡会(会長市長)は、過日各地区対策委員会正副委員長の地域対策懇談会を開き、今後の地域ぐるみ、町ぐるみ活動の推進について打合せを行い、その結果、町ぐるみ(支部組織)組織の充実強化のための再編成を行うことになり、12月までにこの態勢を整えて、各家庭の積極的関心と協力を要望することになりました。

おたがいの自覚で人権を尊重しよう 

12月4日から人権週間

◇あなたの人権は守られていますか。
 12月4日から10日までは人権週間です。人権週間は、国連で世界人権宣言を採択した日を記念するものですが、世界各国で人権意識を高揚するための諸行事が行われます。  人権は、平和で幸福な人間らしい生活ができるように、すべての人に認められた権利です。人権の尊重は、民主主義社会の基盤でもあります。
◇この大切な人権は、十分に守られているでしょうか
 暴力や威力を用いないでも、人権を侵害する場合があります。噂話で人の名誉や信用を傷つけるとか、家庭内で家族を人間扱いしないような例も少なくありません。
 人間性の尊さを自覚し、お互いに人権を尊重するよう心掛けましょう。
◇人権を侵害されたときは
 人権を侵害されたときは、直ちに救済されなければなりません。人権擁護委員や静岡地方法務局がその仕事をしています。どんな些細なことでも親切に相談にのってくれます。明るく住みよい社会を築くためにも、泣き寝入りをしないで力を合わせて頑張りましょう。
 当市の人権擁護委員は、次の2名です。
 石川信太郎(瓜島町)
 石川与市(鈴川町2)

年末資金あっせん融資

ご利用の方は早目に
 
 商工課では、市内の中小企業者を対象に年末事業資金融資の円滑をはかるため、吉原信用金庫の協力により低金利の年末融資の斡旋をしております。
 この資金の利用を希望される方は、早目に商工課へお出かけの上お申込み下さい。
 なお、融資総額は二千萬円ですが、満額になりますと受付を締切ります。
◇融資総額=二千萬円
◇融資期間=三ヶ月
◇金利=日歩二銭五厘
◇返済方法=協調金融機関の定める方法によります。
◇申込期間=12月20日まで(但し満額の日で打切ります)

優良団体で表彰 

共同募金委員会 民生委員協議会

 静岡県社会福祉大会は、去る8日静岡市公会堂で開かれ、今後の福祉活動について種々研究協議が行われましたが、この大会で当市の共同募金委員会(会長 小沢 県)民生委員協議会(会長福田七郎)が優良団体として表彰されました

‐ イラストあり ‐

造林補助金の申込みは林産課へ

 来年の春補助金を受けて造林を希望される方の受付を行っています。希望者は印鑑と所定の書類に次の事項を記入の上林産課へ申し込んで下さい。なお、地目が山林又は原野で一団地一反歩以上ありませんと補助対象となりません。
◇申込期間=12月20日まで
◇申込場所=林産課
◇記入事項=(1)造林場所(字、地番)、(2)面積(台帳面積並に造林予定面積)、(3)造林予定地の現況、(4)造林樹種並に本数、(5)苗木の購入先

陸上・海上・航空 自衛官募集

防衛庁では、第四次の自衛官を次のように募集しています。 ◇応募資格 心身共に強健で昭和37年1月1日現在で、年令が18才以上25才までの男子であればどなたでも結構です。学歴は問いません。
◇受付期間 昭和37年1月25日まで
◇試験 11月10日から昭和37年1月31日まで行われていますが、受験日は本人あてに通知します。
◇志願手続 市民課又は各支所へご相談下さい。

おしらせ

今月の納税は国民健康保険税〜第8期分納期限・11月30日迄

国民年金の保険料は納められましたか? 年金印紙は保険課又は支所で取り扱っています

“NHK吉原だより”は毎週木曜日午後3時50分から(静岡第一放送)“無線広報”のお知らせは毎日午前7時45分と午後4時45分。

住所はいつもはっきりと!住所を移動したときは、必ず14日以内に住民登録の届出をいたしましょう。(市民課又は支所へ)

人口の動き(36年9月30日現在)

男 4万1,195人
女 4万1,115人
計 8万2,310人
世帯数 1万6,380世帯