広報よしわら 昭和41年11月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和41年 9月26日発行 内容

住宅、商工業復興資金を融資

住宅金融公庫が台風26号のため家をこわされた方に次のように資金の貸し付けを行っていますので、災害対策本部へご相談ください。
◇貸し付けを受けられるひと
(1)建設の価格の2割以上の被害を受け、しかも住宅部分の床面積が半分以上ある家屋の所有者または賃借人
(2)公庫からの借入元利金の償還について確実な見込みのあるひとで、保証人のあるひと
◇貸し付けの受けられる住宅
(1)一戸当りの住宅の床面積が13平方メートル(約4坪)、までのもの。家屋を原型に復旧するばあいなどは認められる。
(2)一戸建てまたは二戸建てで、2階以下の家屋
(3)店舗住宅のように併用住宅のばあいは、住宅部分の床面積が全体の半分以上のもの
◇貸し付けの条件
・建物の5割以上の被害のばあいは、耐火構造が73万円まで、木造などは58万円まで(整地費は9万円、土地取得費は7万円まで)
・2割以上5割未満のばあいは4万円から29万円まで(整地費9万円、移転費9万円以内)
・利率はいずれも年5分5厘
また、商工業を経営している方には中小企業金融公庫(3,000万円まで)国民金融公庫(300万円まで)やその他の中小企業融資制度がありますからご相談におでかけください。

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・悪魔のツメ跡の復旧を急ぐ自衛隊、地元民=元小西側=
(写真説明)・・・跡かたもなくこわされた福田組の飯場=大野町=
(写真説明)・・・まっぷたつに折れたコンクリートポール=田中町=
(写真説明)・・・高波に流され民家に突込んだトラック=元小東側=
(写真説明)・・・20メートルの高波を受けてメチャメチャなった家屋=田中町=

被害状況(9月26日現在 災害対策本部調べ)

◆人的被害
死亡13人
行方不明 1人
負傷 116人
◆住宅市外
全壊 86戸 382人 9,000万円
半壊 399戸 1,621人 1億9,950万円
床上浸水 20戸 85人、300万円
床下浸水 40戸 185人 12万円
◆非住宅被害 全壊 26戸 1,500万円
半壊 1,190戸 2億3,000万円
◆その他建設一部破損は全戸に及ぶ 1億1,000万円
小計 6億4,762万円
◆公共建物被害
学校関係 30校 4,600万円
公用建物 44ヶ所 540万円
水道関 9ヶ所 12万円
市営住宅 10ヶ所 1,600万円
その他 2ヶ所 950万円
小計 7,810万円
◆耕地被害 水稲(風害)959ヘクタール 1億6,686万6,000円
陸稲(風害)230ヘクタール 1,127万円
その他畑作(風害)1,631ヘクタール2億4,529万1,000円
小計 4億2,342万7,000円
◆農業土木関係被害 農道被害 9ヶ所 163万8,000円
農業用水路1ヶ所 500万円
農用施設 4億330万円
小計 4億6,968万円
◆鉄道被害 200万円
◆通信回線被害 4,000回線 6億円
◆災害被害 焼失面積 3,683平方メートル
◆電機被害 被害甚大
◆林業被害 公有林、民有林、保安林など 4,249万8,000円
◆会社事業所施設被害 5億 停電による休業被害 7億5,000万円、製品被害 5億
小計17億5,000万円
◆港湾被害 4億8,791万5,000円

被害総額 35億3,852万8,000円