広報よしわら 昭和41年11月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和41年 9月26日発行 内容

台風26号・吉原市に恐怖のツメ跡残す

死者13人・負傷者116人
元吉原の海岸一帯は高波で空前の大惨禍
9月25日午前1時16分

死者13人、負傷者116人、家屋の全壊86戸、半壊399戸、被害総額36億円(26日現在)これが台風26号の市内各所に残した悲惨なツメ跡。台風26号は、25日午前零時から2時間吉原市内に高波と瞬間風速45メートルの強風をたたきつけていきました。とくに午前1時16分、突然高波の直撃をうけた元吉原の海岸一帯は、家屋の倒壊、流失で目をそむけるような惨状でした。惨事はあっという間に起こった。“愛し子”の遺体にすがりついて泣き伏す母親、家の下敷きになり救いを求めるうめき声は、地獄絵さながら、9月台風の恐怖をまざまざと見せつけました
吉原市災害対策本部では直ちに元吉原支所に「元吉原地区救援助」を設けて救護活動にのりだしましたが、時間がたつとともに被害はふえるばかりで、25日には災害救助法が適用され、自衛隊の派遣が始められています。また、災害対策本部では人海救援で早期復旧をはかる一方、一般の被災者には災害復興住宅資金を、商工業者には中小企業金融公庫、国民金融公庫などの融資を行っていますので、利用される方は相談市役所内におでかけください。ここに、吉原市内が一瞬に打ちのめされた台風26号のツメ跡を一部掲載しました。

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・写真は元吉原小学校西側で、25日午前8時撮影

犠牲者のご冥福を謹んでお祈り申し上げます

被災者に救援の手をさしのべましょう

救援物資は災害対策本部(市役所内)で受付けています