広報よしわら 昭和41年11月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和41年 8月4日発行 内容

水道料などは?

われわれ住民の日常生活にもっとも関係が深く、直接、経済面に影響する「水道料」などは、いったい、どうなるのかね?
たとえば、合併によっていっぺんにハネ上がるようなことはないかね!

◎はい、決してそんなことはありません。特に「水道料」は、ご指摘のように皆さんの会計にも、すぐひびきますので、当分の間は統一料金とせずに、2市1町現行のままの額ということにしました。なお、その他の関係についても、あまりいままでとかわらないことを基本方針にしました。

なるほど!

‐ イラストあり ‐

‐ 図表あり ‐
(図表説明)・・・水道関係の手数料(抜粋すい)

町内会などは?

2市1町それぞれに、町内会とか、自治会区といったような組織をもっているが、どうなるのかね?それに、運営や、補助金などもまちまちのようだしね!

◎ご心配はごもっともです。そうした組織は、もともと強制的につくられたものではなく、自主的につくられるものではありますが、実際には、役所と住民皆さんとの連絡上かかすことのできない重要な役目を果たしてくれています。それゆえに、十分ではありませんが、補助をするかたちを各市町ともとってきました。そこで、
(1)一応は、いまの単位組織のまま運営することとし、適当な時期に代表者の会合をひらき、円満な協議をする。この場合には、なるべく組織の内容が統一されるように市え指導をする。
(2)名称で「本町」というような2市1町に全く同じか、或いはよく似た名前がありますので、関係単位代表者の会合をもち、そのかたがたの意見を尊重してどうしてゆくかを決める。
(3)補助については、実質的にいままでの2市1町が実施してきた内容を下まわらないように配慮した統一的な援助をする。
(4)とても大きい町内と、小さい町内などまちまちだが、将来、「住居表示方式」といったような新しい制度がしかれた場合にはこうした点を改めてゆく。
と、いうように決めました。いずれにしても、市と、町内代表者の方とが十分話し合って最もよい方法でゆくことになるわけです。

なるほどね!

公共的な団体は?

ところで、いろいろと公共的な団体が2市1町にあるわけだが、合併するとどうなるのかね?

◎はい!ご指摘のとおり、2市1町にある「公共的」とみなされる団体が実は2百数十団体もあります。このうちで、法律で当然ひとつにならなければならないものはたった3団体しかありません。そこで、残りの2百数十にも及ぶ団体を内容的に検討してみますと、
(1)同じ団体だが、市、町別にそれぞれ単位組織をもち独立しているもの
(2)名称はちがうが、目的とか、組織体は全く同じ系統のもの
(3)上記を除き、それぞれ独立しているもの
などいろいろです。したがって、法律に基づいた団体を除いては、それぞれの自主性にまかせる以外に適当な方法はありません。
しかし、これらの公共団体も、この「市町の合併」という行政の一体性にむかって進んでいることをお考え願い、いろいろ難しいことがあるとは思いますが、この際なるべく円満な統合をのぞむということにしました。

‐ イラストあり ‐
(イラスト説明)・・・小供は、ころせません!(母)

一部事務組合は?

一部事務組合というのは、どんな組合なんだね?

◎はい!市や町が、お互いに協同して組織している組合のことをいいます。たとえば「教育植林組合」は、吉原市・富士市・鷹岡町で組織していました。結局、2市1町の間だけで組織されていた組合は、合併によって当然解消することになるわけです。これ以外にごく少数ですが、2市1町以外の市や町と組織している組合はそのまま存続されることになっております。

なるほど!

読書にお答え

新市名については、その後、吉原市民・富士市民のかたから、ご意見がよせられていますが、現在、協議中の問題でありますので、市名についてのご質問に対しては、しばらく、お答えを差しひかえさせていただきますからご了承下さい。(事務局)