広報よしわら 昭和41年11月に富士市と鷹岡町と合併した吉原市広報紙の全記録

昭和41年 6月30日発行 内容

新市の社会開発事業

新しい市が生まれても、大きい企業だけが恵まれて、住民にもっとも必要ないろいろな施設、事業とか、対策は無視される…そういって心配するひとがあるがほんとうかね?

◎決してそんなことはありません。企業も大切ですが住民のくらしも大切です。産業を発展させながら皆さんのくらしをよくしていくにはどうしたらよいかを考え、それを実行していくことが正しい政治の姿だと思います。そこで、とりあえず、新市になって昭和42年〜46年までの5ヵ年に「社会開発」として考えている新しい事業をお知らせしましょう。
なお、紙面などの都合で事業関係が一度にお知らせできなくて残念ですが、決定されたものから、今後、順次お示しします。

■7億円余り ・幼稚園の新設(2ヶ所)
・小・中学校プールの新築(7ヶ所)
・小学校の新設(1ヶ所)
・総合運動場の新設(1ヶ所)とりあえず用地取得
・精神薄弱児施設の整備(1ヶ所)
・老人憩いの家新築(2ヶ所)
・近隣公園の新築(3.0ヘクタール)
・児童館の新築(1ヶ所)
・児童公園の新設(0.5ヘクタール)
・児童の遊び場所新設(18ヵ所)
・消防分署の新築等(2ヶ所)及び車輌8台防火水槽 30ヶ所
・保育園の新設(7ヶ所)
・総合福祉センターの新築(1ヶ所)
・勤労青少年ホームの新築(1ヶ所)
・市民体育館の新築(1館)
・移動文化館の新設(走る市役所〜1台)
・幼稚園の新設(2ヶ所)

‐ イラストあり ‐

なるほど!相当幅広く福祉の面を考えているようだね!すると、道路の改良とか、整備、舗装、また農業改良、中小企業対策といったようなことは、まだ別に考えられているといういうのだね?

◎その通りです。上記にお示ししたものは、新市としての社会開発として考えられている「新規事業」だけでこれ以外に何十億円かの社会開発事業とご質問のようなものをふくめて、いま2市1町が継続的にやってゆこうとしている事業が約80数億円程ありますが、そのうちのどれとどれを5年間でやるかということを近く決定しますので、きまり次第お知らせします。

忘れてはいない細かい事業

合併して市域が広くなれば、どうしても事業面も大きなものに重点をおかれ、これから整備しようと考えていた末端の事業とか、いままで気安く相談にいけた部落の簡易舗装事業などが、忘れられてしまうんじゃないだろうか?どうも心配だよ!

◎ご心配の点はごもっともだと思います。たしかにご指摘の通り、うっかりすると、つい目につきやすい事業のみ夢中になりがちです。協議会としては十分その点に気を配りました。つまり、いままでの2市1町がおこなってきた事業のうち、吉原市と富士市の1件で2,000万円以下の仕事と鷹岡町の1件で500万円以下の仕事(細かい事業分)を合計して1年分を見積もりこれに毎年の増加見込みを累計して昭和42年〜46年までに6億5,000万円を予定しました。
これに毎年の増加見込みを累計して昭和42年〜46年までも6億5,000万円を予定しました。これは、まったくの別わくですから、地域的な実情にそって新市になってからも引続いて細かい面を忘れずに整えてゆこうとするものです。