広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和41年 7月5日発行 内容

世帯と人口(41年6月1日現在)

面積 30.55平方キロメートル
人口総数 5万5,333人
男 2万8,359人
女 2万6,974人
世帯数 1万2,270世帯
転入357人 転出359人
出生76人 死亡28人
婚姻77人 離婚3人
死産7人

補正予算5,000万円
遠藤助役を再選 6月市議会
道路舗装など重点に

 第3回富士市議会6月定例会は、6月27日招集され一般会計ならびに病院事業会計の補正予算を始め消防団員等公務災害補償条例制定、市税条例の一部改正、市道路線の認定など、23件が上程され7月2日まで会期6日間で審議されます。27日の本会議においてはこの6月30日をもって任期満了になる現助役、遠藤栄氏後任問題について審議されまた人権擁護委員、農業委員会選任委員の推せんを行ないました。
 また、今回の補正予算は約5,000万円が計上されておりこれで一般会計予算総額は12億6,950万8,000円となります。
 主な歳出は次のとおり
▽土木費・・・約2,380万円(道路舗装および道路新設改良など)
▽教育費・・・約1,000万円(第一小校舎改築の3期および4期工事設計委託料、田子浦小プール建設費など)
▽総務費・・・約429万円(道路照明灯および道路反射鏡、防護柵など交通安全のための施設を完備する)
会期および日程は次の通り
▽6月28日・・・建設委員会
▽6月29日・・・総務委員会
▽6月30日・・・経済委員会
▽7月1日・・・厚生委員会
▽7月2日・・・本会議
時間は午前9時から

勤労者に住宅資金 労働金庫で150万円まで

 勤労者の方で家を建てたいが資金がなくて…といわれるときには労働金庫の住宅資金をご利用ください。県の利子補給もあって有利です。
 貸付金額は150万円まで、償還は最高18年の月払で利息は日歩2銭9厘(うち70万円までには日歩1銭の県の利子補給があります)ほかに日歩3厘の保証料がいります。
 借りることのできる人は市内に住んでいて会社や工場(労働組合がなくてもかまいません)に3年以上勤続し自分の住む住宅を建てる人です。
 融資は着工順にいたしますのでご希望の方は水戸島403の労働金庫富士支店(電話61-0808)へお申込み下さい。
 また、市および富士商工会議所では市内の中小企業者(従業員30人以下)の法人または個人の事業所を対象に最高50万円まで事業資金を貸付けています。くわしくは、直接、市商工課か商工会議所へご連絡ください。

市へ500万円寄附
“勲五等雙光旭日章”の佐野貞作翁の叙勲祝賀会

−写真あり−
(写真説明)・・・叙勲祝賀会場中央が佐野ご夫妻

 大興製紙株式会社取締役会長ならびに富士信用金庫理事長の佐野貞作氏(79)の勲五等雙光旭日章の叙勲祝賀会は、6月21日富士文化センターで斉藤県知事を始め・s内外の名士多数をむかえて盛大に挙行されました。
 この日、佐野翁は顔つやもよくことのほか元気な姿で夫人同伴で列席しました。
 翁は、大正6年に大正工業株式会社を設立して以来50有余年の間、専ら製紙業に専念され、この間幾多の困難辛苦に堪えながら今日の礎を築いた立志伝中の1人であります。不幸にして昭和37年、病魔に倒れ現在なお療養中で経過は良好とのことです。
 また翁の功績はこのほか昭和18年10月紺綬褒章を受けたのを始め昭和34年8月富士市長表彰、昭和38年11月静岡県知事表彰、昭和40年11月静岡県産業教育80年記念を期して総裁表彰などその功績は枚挙にいとまがない。
 なお、佐野翁は23日この叙勲を記念して市内の学校施設へ使って下さいと市へ500万円を寄附しました。

まず明るい家庭から 社会を明るくする運動実施

 昔から病気・貧困・犯罪を、社会の3大ガンだといってきました。そのうち病気と貧困の方は医学の発達や充実した社会政策によって、何とか解決ができるようになってきました。しかし、犯罪については一向に減少することがなく、非行が年々増加しておりますことは、まことに困ったことであります。
 もとより観察所を初め、関係機関が、それぞれ努力をしているのでありますが、期待したような結果がでていないのであります。そこで今年の「社会を明るくする運動」の重点目標を「青少年の非行防止」においたのであります。
 こころみに全国的にみた青少年の犯罪状況をみますと昭和39年の総検挙数72万6,910件のうち、青少年は23万8,830件であって、これを10年前の昭和29年当時の青少年と比較しますと20%の増加を示しております。これを県内でみますと昭和39年の総検挙数1万5,415件であり、そのうち青少年は4,282件であり、これを10年前の昭和29年当時と比較しますと17%の増加を示しております。特に罪種別にみますと、窃盗が最も多く、つぎに傷害・恐喝・強姦・道路交通違反となっています。

◆青少年非行の原因
 さて、それではどうしてこのように青少年の非行が増加しているのでありましょうか。その原因は家庭や社会環境から種々の因子が相互にからみ合ってできているのでありますが、更に本人自身の性格上の問題もあるのであります。今ここにその主なるものを列挙してみますと、
◇心身発達のアンバランス
戦後における青少年の身体的成熟はめざましいが、精神面がこれに伴わないため、思慮判断にとぼしく、つい即行的となり犯行の過剰性の方向に走り、これが非行の増加や粗暴化に結びつくことになる。
◇戦後における少年の心理的特性
即行性・付和雷同性、抑制心の不足これが更に誤った英雄意識、スリル感、解放感と結びつく。
◇消費ブームと享楽的風潮
これが能力をもたない少年の要求水準だけを高め、犯罪により一挙に欲求を充たすということになる。
◇家庭教育の欠陥
戦後における家庭生活の変化等に伴い、家庭のモラル、しつけ、教育の欠陥がみられるこのことが中流家庭からの非行少年の増加ともなるなど。

◆青少年非行の防止策
◇非行少年の早期発見
とくに低年層における非行の芽ばえは重大な結果を招来しているので、低年令非行少年の早期発見、保護補導が必要である。
◇家庭と学校との協力
家庭では正しい愛情と監督が必要で、特に校外補導の強化が必要である。

選挙人名簿の縦覧

 今回の法律改正により永久選挙人名簿がつくられることになり、その基礎資料とするため去る6月20日から27日まで市内一斉に選挙資格の実地調査が行われました。
選挙管理委員会では、この資料に基づき次の日程で永久選挙人名簿をつくりますが、この調査からもれると選挙資格があっても投票できないことがありますので念のため選挙人名簿を縦覧してもし名前がのっていない場合は、この期間内に異議の申出をして下さい。
◇7月2日〜8月20日 調査書類の点検 選挙資格者の決定 選挙人名簿の修正
◇8月26日〜9月9日 選挙人名簿の縦覧 異議の申出。
◇9月29日 異議決定期限
◇9月30日 選挙人名簿確定
(今回の調査で永久選挙人名簿へ登録される方は、昭和21年10月1日以前に生まれた日本国民で、昭和41年3月20日以前から引き続き富士市に住んでいる方です。)

お知らせ

◎岩本山の交通止め 住宅団地工事中
 市民待望の岩本山団地造成工事がいよいよ本格的に着工することになりましたので明年3月末日まで岩本山の工事現場内が通行不能になります。  つきましては、滝戸地先の台泉寺入口および岩松配水地入口と徳坊下り口に「交通止め」の標識を設けました。しばらくの間、ご不便をおかけしますが関係各位のご協力をお願いいたします。

◎給水工事の手続きが変りました
(1)水道の新設、増設改造等の工事をしたいときは、従前は、最寄の指定給水工事店に直接申しこんでいただきましたが今後は、直接水道課給水工事係に申込んでいただきます。
(2)家屋新築に際して水道工事も建築工事に含め請負に出すような場合でも水道工事の申込は建築主にしていただきます。
(3)水道工事の申込を受けても水道の本管が近くにない場合は、申込に応じかねますので前もって十分に調査して下さい。
(4)工事の申込は期間的に余裕をみて申込むようにしないと時期までに給水できません。無関心でいて家屋完成後あわてて工事の申込を受けても時期的な要望にこたえかねます。
 その他の届出ることがら
(1)給水工事が完成し使用を開始したとき。
(2)引越しのため使用を中止するとき。