広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和41年 5月1日発行 内容

世帯と人口(41年4月1日現在)

面積 30.55平方キロメートル
人口総数 5万5,208人
男 2万8,316人
女 2万6,892人
世帯数 1万2,193世帯
転入473人 転出188人
出生80人 死亡31人
婚姻52 離婚7人
死産8人

好評の婦人交通指導員

−写真あり−
(写真説明)・・・本町5丁目十字街で写す

 去る4月18日から市内の街頭にさっそうと登場した若い婦人交通指導員はなかなかの好評のようです。これは本年度から富士市が予算化し配置したもので県下では初めてのケースです。きょうも街頭に立って手際よく、登下校の学童たちに正しい横断を実地に教え、良い子たちは『お姉さんありがとう』と応えていた。

“もう一度よく見て渡れ手を上げて”
春の交通安全運動はじまる

 「もう一度、よく見て渡れ手をあげて」をスローガンにことしもまた5月11日から5月20日まで向う10日間にわたって春の交通安全運動が実施されます。
 とくにこんどの運動推進の目標は、歩行者の交通事故による人身被害の絶滅を期し 、
まず
(1)歩行者の正しい横断の励行
(2)自転車の正しい乗り方の励行
(3)交差点における徐行運転の励行
の3つの柱をかかげ具体的な実践体制をとっています。
 そこで市交通安全対策委員会および富士署県交通安全協会富士地区支部ではすべての市民に正しい交通のあり方と交通安全思想の周知徹底をはかり、市民ひとりひとりがそれぞれの立場に立ってこの運動に積極的に参加するよう呼びかけています。

◇歩行者の正しい横断の励行…歩行者の安全を確保するには、まず歩行者自身が交通安全の基礎的な知識を覚えることが何よりも先決であるので運動期間中、指導者による講習会を開催する。
(ア)ワン、ツゥ、スリー、ゴー運動の励行
 歩行者が道路を横断するに当ってまず右を見(ワン)次に左を見(ツゥ)そしてもう一度右を見て(スリー)、自動車が接近してこないのをみとどけてから手をあげて横断を開始する(ゴー)
(イ) 歩行者の右側通行の励行…正しい横断と同様、歩行者の守るべき基本的なルールである“歩車道の区別のない道路での右側通行”の励行がまだ十分といえない状況にかんがみ、この実行を習慣づけるように働きかける。
(ウ)踏切道の一時停止の励行…踏切道では、一時停止して列車のこないのを確かめて、通るよう強力に働きかける。

◇自転車の正しい乗り方の励行
(ア)一列進行の励行
(イ)正しい右折、左折の励行
まがる時の合図のしかたや、信号機のある交差点における正しい右折の方法などを知らないために、危ない通行をしている人が多いので、正しい自転車の乗り方について一層の徹底を行なう。

◇交差点における徐行運転の励行…見とおしの悪い交差点における出合いがしらの衝突事故が非常に多いことと、交差点は歩行者の横断も多く危険であるので運転者は必ず、徐行するよう徹底する。
このほか県下統一行事として交通事故犠牲者に対する「県下一斉一分間黙祷」の実施を始め「市民1日警察官」の実施「二輪車乗りはヘルメット(安全帽)をかぶろう運動」の展開などを広く呼びかけています。

漆畑現市長が再選 市議は小林氏が当選
市長、市議補欠選挙終る

−写真あり−
(写真説明)・・・漆畑市長・小林市議

 富士市長選挙および市議会議員補欠選挙は、4月20日市内16の投票所で行なわれ、同日午後7時30分から富士中体育館で即日開票の結果、漆畑五六氏は現職の強味と各層の圧倒的な支持を得て再び市長にえらばれました。
 また、市議補欠選挙は、当初から、小林、杉沢両候補の保守、革新の激しい一騎討が予想されていましたが小林武氏が2,600余票の差をつけて杉沢氏を破り当選しました。

◇市長選挙開票結果
当 1万8,482票 漆畑五六(66)無現
次点 4,026票 金井 広(58)共新
有権者数 3万2,311票
投票者数 2万2,860票
投票率 70.75%
有効投票 2万2,508票
無効投票 350票

◇市議補欠選挙開票結果
当 1万1,919票 小林 武(53)無新
次点 9,321票 杉沢忠一(44)社新
   1,277票 藁科輝由(35)共新
有権者数 3万2,311票
投票者数 2万2,860票
投票率 70.75%
有効投票 2万2,517票
無効投票 343票

◆投票率は 70.75%
 4月20日行なわれた市長および市議補欠選挙の投票率は70.75%で前回の市長選挙の93.03%にくらべ大巾に下回りましたがそれでも昨年7月の参議院議員選挙の70.30%よりやや上回り、まあまあの成績でした。

中小企業者に事業資金50万円を貸付

 市では39年度から市内の中小企業者の育成施策の一環として「小口資金協調融資制度」を実施しています。銀行その他一般の金融機関との取引が薄く、通常の融資が困難な小規模事業者の融資の円滑化をはかるため、県および金融機関、商工会議所等の協力により実施しているもので、41年度は更に貸付のワクを800万円増額し2,400万円をつぎの要領で貸付ることになりました。
◇借入申込み資格者
 通常使用する従業員が30人以下の法人または個人であって、市内に事業所をもっているもの
◇貸付のわく
2,400万円
◇貸付の条件
(イ)事業資金に限る
(ロ)法人、個人とも50万円以内
(ハ)日歩2銭
(ニ)貸付期間1ケ年以内
(ホ)月賦または割賦返済
(へ)連帯保証人1名とするが追加することもある。担保は原則として要しない。
(ト)保証料日歩2厘5毛
◇申込み先
市商工課または商工会議所
◇申込み期間
5月1日から5月15日まで(但し6月以降は毎月15日締切り)
◇取扱銀行
富士信用金庫、静岡相互銀行富士支店、中部相互銀行富士支店
◇その他
(イ)借入申込書には、市納税証明書を添付して下さい。

給水工事申込手続の変更についてお知らせ

 給水工事申込の手続は、従来市指定水道工事店が皆様にかわり市水道課に申込みをしておりましたが、昭和41年5月1日より給水工事の申込みは皆様が直接、市水道課に申込をしていただく事になりましたのでご承知願います。
富士市水道課

税金や農地問題などでお困りの方は“行政相談委員”へ

 皆さん行政相談委員制度を、ご存じですか。例えば、私たちが毎日お世話になっている道路、鉄道、又は生活と密接なつながりのある農地のこと、或いは税金のこと等、いずれも役所の仕事につながっています。つまり役所の仕事は皆さんの生活のすみずみまで関係しているわけです。
 ところで皆さんのうちには、役所の仕事についていろいろな苦情や、不平不満を、お持ちの方が多いと思います。そういった皆さんの不平不満を受付けて、解決していくために設けられたのが、行政相談委員制度です。
 行政相談委員へ相談せられたことは、静岡行政監察局へ廻されます。行政監察局は、これを検討して、関係の役所に対し皆さんの苦情を伝え解決をして行くことになっています。
 富士市では、次の方が行政相談委員として行政管理庁から委嘱され、皆さんの相談に応じて戴くことになっています。相談は、一切無料で秘密のもれるようなことはありません。又、市役所の市民相談室でも、おとりつぎを致しますので、お気軽にご利用下さい。

富士市行政相談委員
富士市本市場126 佐野道江 電話(61)3075・0028