広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和41年 2月1日発行 内容

自治(松永)産業開発(斉藤)社会福祉(秋山)功労者表彰
1月1日新年挨拶会の席上で

 市では、本年1月1日市役所議事堂で市内の各種団体代表200余名を招き恒例の新年挨拶会を開き、この席上で市の表彰条例による自治、産業、社会福祉功労者を始め一般表彰、感謝状の13氏3団体の表彰記念式を行ない漆畑市長からそれぞれ表彰状および記念品を贈りました。

◇自治功労 松永安衛
−写真あり−
 あなたは、富士町長として多年にわたし町勢の興隆に尽力され富士市発展の基盤を築かれた。

◇産業開発功労 斉藤新作
−写真あり−
 あなたは、多年にわたり製紙産業の発展に尽力されその豊富な識見と見越せる実践力とにより地域産業の振興に寄与された。

◇社会福祉功労 秋山てる
−写真あり−
 あなたは、20有余年の長きにわたし民生児童委員として、隣人の更正教化にあたり社会福祉の向上に尽力されるとともに母子福祉の増進のため寄与された。

◇一般表彰
▽岩間芳雄(富士町長、町会議員として地方自治の進展に貢献)
▽荻原芳作(社会教育、社会福祉の向上と風教の善導に尽瘁)
▽笠井芳男(各種農業団体役員として農業の振興に貢献)
▽和田謙三(社会教化風教の善導に貢献)
▽加藤玉英(社会福祉の進展、民生の安定向上に尽瘁)

◇感謝状
▽吉村恭吾(前富士市公平委員長として委員2期8年の間、市の人事行政の運営に貢献)
▽大村市太郎(剣道の普及練磨を重ねて壮青少年の体育向上、心身の修練に貢献)
▽大村延一(納税思想の高揚と普及につとめ納税組合の育成強化に貢献)
▽渡辺長吉(生活環境美化のため多年にわたり率先して街の清掃美化につとめた善行
▽第1校区社会教育推進委員会
▽第2校区社会教育推進委員会
▽田子浦校区社会教育推進委員会
▽岩松校区社会教育推進委員会(青少年教育、成人教育の推進につとめ明るく健

心あたたまる 善行3つ(市内田子区)

 市内田子の長生会(老人クラブ)代表が、このほど市役所市長公室を訪ずれ心あたたまる善行3件を知らせてくれました。

(その1)小さな親切運動
 市内田子の山田ひさ江さん(48)は5年前に夫を交通事故でなくし、その後、一家の主人として会社に勤め家庭にあっては3人の子供たちの母親として強く生き抜いている未亡人です。
 山田さんは、毎朝、出勤時間前、田子停留所に立ち寄りきれいに清掃を続けバスを待ち合う人たちの心を温めています。小さな親切運動が叫ばれている折柄たいへんよろこばしいことです。

(その2)感心な朝刊太郎
 市内田子の「朝刊太郎」というニックネームで呼ばれみんなから可愛がられている新聞配達の小学生の話。
 この主人公は、田子区の渡辺一郎さん二男、敦君(10・jで新聞をくばってもう3年のベテラン、小学校4年生ぐらいで1年365日毎朝夕、雨やあらしにも負けず元気な姿で「ハイ!新聞」と戸ごとに新聞をくばり続け全く感心な子供だと近所の評判となっています。
 また学校は一度としておくれたり、休んだこともなく自習復習はきちんと励行し成績は仲々よいとのこと。
 誰です、甘えて朝寝坊している友達は・・・大いに見習ってもらいたいものですね。

(その3)責任感の強い外山君
 昨年6月30日田子浦海岸で高校生2人が遊泳中、溺死した事故がありました。
 この日は、2、3日前から暴風の余波を受けて海岸は20余メートルの高波で誰1人いなく、たまたま愛犬を運動中、通り合わせた市内田子の外山新作さんの四男の芳洋君(21)=旭化成勤務=が発見しました。
 外山君は、沖で助けを求めている高校生2人を目撃したとき、われを忘れて20メートルの大波の中に飛び込みなんとかして救助しようと大波と斗いながら必死に沖へ泳いだが津波のように押し寄せる高波に文字どおり木の葉のように何10回となく磯辺にたたきつけられ、遂に心身ともに疲れはて九死一生の思いで松林をはい上り民家にたどりついて110番へ急報、外山君はその場で失神、医師の看護をうけ帰宅しました。
 いずれにしても人命救助は、できなかったものの、外山君の助けたい一念の精神力とこの責任感は、部落の人はもちろんのこと各方面から賞賛の的となっています。

岩本山に宅地造成 宅地譲渡の申込受付

 市では、ただいま市内岩本の岩本山に住宅用地として10万40平方メートル(約3,300坪)の宅地造成を行なっています。
 そこで第1回分として50くちの宅地をこの11月ごろ一般市民に譲渡する予定で「宅地債券積立者の募集」を行なっています。
 この募集要領は、宅地債券関連土地の譲渡を希望する個人で日本の国籍を有し自ら居住する住宅の建設のために宅地を必要とし、県内に居住または勤務先を有する者となっています。申込受付期間は、2月10日から2月15日までに富士信用金庫本店へ申込んで下さい。抽せんは2月22日午後1時から信用金庫本店で行ないます。
 また申込受付をしようとする者は、かならず宅地債券の積立てを行ない第1回を3月5日から3月10日までに額面17万円に対し14万8,954円を富士信用金庫本店に払込み、更に第2回分として7月5日から7月9日までに額面17万円に対し同額の14万8,954円を払込めばよいことになっています。
 従って抽せんの結果、50人の当選者がきまりますと前記の積立総額のおよそ倍額の予定で譲渡されますが、譲渡する1区画当りの面積は大体のところ206平方メートル(62坪)から211平方メートル(64坪)程度です。また、この住宅団地には富士駅からバスで岩本旭町停留所まで15分、徒歩で5分という交通の便はよく、近く幹線の新設道路を始め保育園、診療所やショッピングセンターの建設、ガス上水道などが次々と完備される予定です。

日本住宅公団 アパートの入居案内

 日本住宅公団アパートの入居者を近く募集することになりました。場所は、静岡市丸子地先(静岡駅よりバスで約15分団地前で下車)で建設戸数は第1次(40年度)108戸、第2次(41年度分)140戸の計248戸家賃は1ケ月9,500円から1万円の予定。
 入居の時期はいまのところ第1次分が本年8月ごろの予定となっていますが詳細の決定次第、次号でお知らせします。
 入居案内は次のとおりです。
◇所在地 静岡市丸子(静岡駅より55キロメートル)
◇交通  静岡駅よりバスで15分団地前停車
◇建設戸数 第1次(40年度分)108戸第2次(41年度分)140戸計248戸
◇募集時期及募集戸数
第1次昭和41年4月頃 一般公募分 約90戸の予定公営住宅法に基く 
収入超過者等の特別参考券 約18戸の予定 
第2次 未定
◇入居時期
第1次 昭和41年8月頃 
第2次 未定
◇申込み資格
(1)住宅に困窮していること
(2)現に同居し、又は同居しようとする親族があること(婚約者を含む)
(3)日本の国籍を有すること
(4)基準月収額(年収の12分の1)が5万円以上であること(但し同居される親族の収入と合算も可)
◇申込み受付け
静岡県住宅供給公社(電話54-4551)で受付ける予定ですが、詳細の決定次第、県民だより、新聞、ラジオ等で発表します。
◇家賃 1ケ月9,500円〜1万円
◇建物の概要
鉄筋コンクリート4階建及5階建で1戸当りの坪数は約15坪、間取りは玄関台所(2坪)6帖、4.5帖、5帖、洗面所、便所(水洗)浴室(浴槽、ガス釜付き)物置、バルコニー等です。
◇その他
団地内は水道、都市ガス完備、保育園、小公園、集会所等の設備を予定しております。

おしらせ

◎交通事故について
 国民健康保険の被保険者の皆様もし不幸にして交通事故にあい、負傷されたときは大小にかかわらず、速やかに市役所保健衛生課(国保係)へご相談下さい
富士市保健衛生課

◎1月納期のもの 市県民税4期分 
2月納期のもの 固定資産税 都市計画税 国民健康保険税 第4期分
納税組合に加入されていない方は特に納期に注意の上忘れずに納めて下さい。

◎なんでもご相談ください
静岡行政監察局および富士市役所市民相談室では毎月10日と25日の2回にわたって定期的に「なんでも相談室」を開設しております。
また市役所に対する苦情やご意見、御要望などあらゆるご相談はお気軽に市民相談室へお出かけ下さい。

−4コマ漫画あり−
(泰平一家 れんさい 森 比呂志)