広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和40年 7月1日発行 内容

金鋲式を終る
工事は順調に進む
明春3月末完成予定の文化センター

−写真あり−
(写真説明)・・・完成急ぐ文化センター工事現場

 総工費2億6,000万円をかけて明春3月完成を目途に突貴工事を急いでいる富士市の文化センター(市民会館)の建設工事は、順調にすすんでいます。
 この文化センターは、昨年の暮、建築主体工事を市内(株)石井組、空気調温換気給排水衛生設備を東京の菱和調温工業(株)、電気設備を東京の関東電気(株)がそれぞれ請負い同月28日に起工式をあげ、40年1月11日着工して以来、約5ヶ月目の6月9日関係者多数をむかえて金鋲式(上棟式)を行ないました。
 設計は久米設計事務所の自慢の設計で間口72メートル、奥行32メートルで総建坪は4,160平方メートルの鉄筋コンクリート3階建、冷暖房つきであります。
 また地上1階の大ホールには、1,000脚の固定イスを始め舞台、オーケストラピット、花道、照明器具などが特設されますが各階の施設内容は次のとおりです。

地下1階・・・冷暖房機械室、発電室、倉庫など
地上1階・・・監理事務所、大ホール、大集会室、中集会室、食堂、便所、中庭など
地上2階・・・小会議室、応接室、結婚式場、写場、便所など
地上3階・・・音声調整室、投光室、調光機械室
なお、文化センターの完成は、予定どおり明春3月31日となっており4月以降には、市民のみなさんに精々ご利用していただけると思います。

8月中旬完成予定 待望の富士駅南口開設

−写真あり−
(写真説明)・・・富士駅南口の跨線橋、架設工事

 長い間、駅南市民が熱望していた富士駅南口開設は昨年四月国鉄本社の承認を受け、設計については、東京のパシフィックコンサルタンツ(株)に依頼、総工費4,260万円、橋の延長45メートル、巾5メートルの鉄骨による立派な跨線通路であります。工事は5月中旬ごろ着手されその後工事は、順調に進み最も難工事である富士駅舎に向って架線の上を押出す架設工事もこの6月18日無事に終了し、8月20日前後には開通する予定で渡りぞめ式の諸準備をすすめています。

危ない花火水遊び

 7月も20日すぎると、どこの学校も楽しい夏休みにはいります。またこの頃になるときまって、こどもたちの水難事故や夏の夜長に楽しみに使われる花火がちょっとした取扱いの不注意から思わぬ大事をひきおこしております。
 とくに貯水そうの囲りにはサクかフタを取りつけ、また家庭で花火を楽しむ時は、こどもたちだけで花火遊びはやめさせ大人が付添うよう心がけ今年こそ事故防止に万全を期してください。

就業構造調査 7月1日に実施

 総理府統計局では、7月1日に就業構造基本調査という統計調査を行なうことになりました。
 この調査は、全国から1万9,000ほどの調査地域をえらび、その地域に住む人たちの仕事の状態やその内容などをしらべ、その結果を都道府県別の数字としてまとめる調査です。
 人々に仕事の機会を与え適切な雇用対策をたてることは、国や地方公共団体にとって、もっとも重要な問題であることは申すまでもありません。この調査は、これらの問題を解決するために必要な統計資料を作ることを目的としています。
 このたび、市内柚木および平垣一、二町内、十兵衛南、下横割南地区の一部が調査地域として指定され、近く調査員がお宅にお伺いして調査の準備をさせていただくことになりました。
 ご多用中のところ恐れ入りますが、ご協力くださるようお願いいたします。

企業診断を受けよう

 変転極まりない現下の経済情勢の下では企業家の皆さんも、その経営に色々と御苦労をなされていることと思います。
 この不況時代を切り抜け生き抜いて行くには、どうしても自己の企業の体質改善と経営の合理化を強力に図らねばなりません。
 そこで、公共の企業診断をお進めするわけですが、どうしても第三者の目で公平に判断して貰い経営を時代に即応する態勢をつくることが大切であると思います。
 公共の企業診断は、静岡県中小企業指導所で行なっておりますので、市役所(商工課)、商工会議所等に申込めば取次ぎをいたしております。
 診断は個別診断(商店、工場)と集団診断(産地、業界、商店街等)を行っています。診断に関する費用は一切無料で、企業の秘密は堅く守られていますので企業経営のどんな問題でも悩みある方は心安くお申し出下さい。

検事に不満のとき 検察審査会へご相談

 あなたの知人で詐欺、おどし、交通事故などの被害にあって、警察庁に訴えたが、検察庁(検事)がその事件を裁判にかけてくれない。どうにも納得できない。――こんな不満をもっている方はありませんか?――そういうかたは、ぜひ検察審査会へご相談ください。
 わが国では、検察官だけが、犯人を起訴(裁判にかける)して、裁判所に処罰を求める権限を認められています。また、裁判所は、起訴された事件についてだけ審判することができるというたてまえになっています。
 それで、検察官が不起訴処分(裁判にかけない)にした事件は、特別の場合のほか審判することができません。
 起訴すべきでない事件とは、たとえば、有罪を証明するだけの証拠がない事件とか、法律上罪にならない事件などが、たとえ間違って起訴されたとしてもこれに対しては、裁判所が無罪の裁判することによって無実のものを救うことができます。
 ところが起訴するのが正しい事件を、検察官が間違って不起訴処分にしたときは、裁判所も犯人を処罰することができません。
 これでは、いくら裁判所が事件を公正にさばいても片手落ちとなって、国の刑事裁判は、全体としてみると十分な働きをしているとはいえなくなります。
 このように、検察官の仕事が適正に行われるということが、公正な刑事裁判の前提であり、それが全うされてこそ、はじめて社会の秩序が保たれ、個人の基本的人権が保障されるのです。
 この大切な検察官の仕事に国民のありのままの声を反映させて、これを明るく正しくしようとする制度、それが検察審査会です。

なお検察審査の事務局は、
沼津検察審査会事務局 沼津市上香貫御幸町137(裁判所内)
電話沼津 (2局)6000〜6004番にあります。

おしらせ

◎市立富士中央病院の電話番号のお知らせ
昼間は・・・61局2511番(代表)
夜間は・・・61局2513番

◎7月31日は固定資産税 都市計画税 第2期の納期限です
7月31日は国民健康保険 第1税期の納期限です
 なお固定資産税、都市計画税第2期の納税通知書は、第1期の時に一括して、みなさんのお手元にお届けしてありますからお忘れなく納めてください。

◎なんでもご相談ください
静岡行政監察局および富士市役所市民相談室では毎月10日と25日の2回にわたって定期的に「なんでも相談室」を開設しております。
また市役所に対する苦情やご意見、ご要望などあらゆるご相談はお気軽に市民相談室へお出かけ下さい。

−イラストあり−
(イラスト説明)・・・4コマ漫画あり(泰平一家 れんさい 森比呂志)