広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和40年 7月1日発行 内容

世帯と人口(40年6月1日現在)

面積 30.55平方キロメートル
人口総数 5万4,088人
男 2万7,725人
女 2万6,363人
世帯数 1万1,848世帯

明るく正しい選挙

あなたも投票しましょう 7月4日は投票日 参議院議員通常選挙

−写真あり−
(写真説明)・・・選挙ポスター

参議院議員選挙は、7月4日(日曜日)午前7時から午後6時まで市内16の投票所で行なわれます。「明るく正しい政治」は明るく正しい選挙によってはじめて約束されます。参議院議員選挙は、ほかの選挙にくらべ、投票率が下りがちです。こんどこそ私たちは、尊い一票を無駄にすることなく、みんな揃って投票所へ。そして私たちの意志を国の政治に反映させるためにも常識と良心にしたがって正しい選挙をいたしましょう。

■投票は…7時から18時まで
 投票は静岡県選出議員(地方区)の投票と全国選出議員(全国区)の投票の2つを同じ場所で行ないます。
 初めに投票するのが地方区の投票で黒刷りの投票用紙です。つぎに全国区の投票で赤刷りの投票用紙です。投票用紙には、候補者の氏名を一名だけ所定の欄にハッキリ書いて下さい。
 なおお手元にとどいている入場券は投票日当日、忘れずに持って記載されている投票所へお出かけください。

■不在者投票 投票日に投票のできない人

−イラストあり−
(イラスト説明)・・・誘惑に押しつぶされない自分の考えを持とう

 投票の当日、やむを得ない用務または病気、負傷、お産、旅行などで7月4日投票所で投票のできない人は、不在者投票ができます。
 不在者投票のできる期間は、公示日の6月10日から投票日前日の7月3日まで毎日(土曜日、日曜日も含む)午前8時30分から午後5時まで市役所市民課選挙係で行なっています。
 また参議院議員選挙は、市外に転出された方でも転出先の補充選挙人名簿にのっている投票所で投票することができます。不在者投票をなさる方で、出張については勤務先の長の出張証明書、病気、ケガのときは医者の証明書が必要です。
 なお、くわしいことは、直接、市民課内の選挙管理委員会へご連絡のうえ、早目に不在者投票をすませてください。

■開票は即日 富士中体育館
 開票は投票日の午後8時から即日開票で行ないます。場所は市立富士中体育館です。

■選挙公報 よく研究してよい候補者を
 候補者の経歴や政見を知るために選挙公報が発行されます。
 この公報は、地方区の候補者と全国区の候補者のものとにわかれています。 6月26、27日頃、までには各部落の区長さんを通じ各家庭にとどく予定です。
 選挙公報をよく読んでよい候補者をえらんで下さい。

■参議院のあらまし
 参議院議員の定数は、衆議院・フ1,167人に対し参議院は、250人、そのうち100名は全国を一選挙区としてえらぶ全国選出議員といい残り150人は各都道府県ごとに行なわれる地方選出議員があります。
 本県は、その地方選出議員(地方区)で定員は2名となっています。
 任期は6年で全国、地方選出議員とも半数ずつ3年ごとに改選されます。
 また参議院は、衆議院と違って解散はありません。
 このほか参議院は、3名から5名を定員とするいわゆる中選挙区制によって選出されていますが、参議院議員は、都道府県単位に選出される地方選出議員で全国を通じて選出される全国選出議員とがあります。
 このような制度をとることによって地盤が一地方に限られる地方的名望家でなく全国的に支持される人物が選出されるよう衆議院とは違った味があります。

決議文

 民生政治の根源は、公正な選挙の実現にある。
 しかるに近時、一部選挙違反者のためにともすれば国民の夢である清い選挙に汚点が注がれ、或は 、棄権により自ら参政権を放棄する者が少なからずあることは憂慮に堪えない。
 本年は、国民参政75周年、普通選挙40周年、婦人参政20周年の記念すべき年に当り、ときあたかも参議院議員通常選挙を目前に控え、われわれは、有権者一人一人の自覚と良識に訴え、主権者の誇りをもって来るべき参議院議員通常選挙には違反と棄権を追放し、真に明るく正しい選挙の実現に努力する。
 以上決議する。
 昭和40年5月20日
富士市 明るく正しい選挙推進協議会

立派な代表をえらびましょう

7月4日は参議院議員選挙投票日です
※投票時間は午前7時から午後6時まで
※投票は地方区(黒刷り)を先に、全国区(赤刷り)をあとに
富士市選挙管理委員会

暴力を追放し 社会を明るくする運動月間中

 この運動は、犯罪のない明るい社会を実現することを念願として生まれたもので、ことしで第15回目をむかえます。
 そして7月1日を「更正保護の日」としてこの運動月間の初日にふさわしい行事をくりひろげます。
 私たちは、終戦当時の混乱した中から、それこそ雨後のタケノコのように発生した犯罪をみて、「なあに生活が安定すれば、やがて犯罪も減少するさ…」と軽く考えておりました。
 しかし経済も高度に成長し、国民の生活も一応安定した今日、どうでありましょうか、相変わらず犯罪は増加し、しかも凶悪粗暴化しております。殊に青少年の犯罪が増加しておりますことは、まことに憂うべき現象であります。
 いまこれを警察で補導された非行少年は県下で4万762人(うち男3万8,927人、女1,835人)を占め県下の10才以上20才未満の少年人口60万3,398人(推計)の6.8パーセントにあたっています。

 この少年非行の特徴として認められるものとして、
(1)非行年令層が低下している。
(2)学生とくに中学生、高校生の非行の増が多い。
(3)窃盗犯が半数以上で、凶悪犯、粗暴犯が第2位を占めています。
(4)女子の非行が増加した。
(5)非行が集団化している。
(6)中流家庭の少年非行が目立っている。
 となっています。

 さて、本年の第15回「社会を明るくする運動」の重点目標として「暴力の排除と更正保護の強化」をあげております。
 私たちの市には、このような暴力団のはびこむ場はないが、また温床となるところはどこか、或は青少年はどのような経路を辿ってさそい込まれてゆくかをあらゆる角度から十分検討するばかりでなく市民ひとりひとりの協力をいただきたいものであります。
 このため私たちの市では法務大臣から委囑されている民間の篤志家である保護司を中心に「社会を明るくする運動」を市民運動として7月一杯をこの運動の強調月間として協力に展開しているものであります。
 犯罪は対岸の火事ではありません。わが家にも入ってきているのです。一日も早く犯罪を追放して明るい富士市を建設するためにこの運動にご協力ください。