広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和40年 2月1日発行 内容

【成人式】
大人の仲間入り
自覚と責任を痛感 20才の春を迎えた若人たち

−写真あり−
(写真説明)・・・全員が洋服姿で参加した成人式

 国民祝日の1月15日は成人の日、この日ばかりは秀麗富士にも雲一つない日本晴れで満20歳になった成人1,000余人(男567名、女465名)を心から祝福しているかのような春日和の一日でした。
 市では、例年通どおり同日午前9時30分から会場にあてられた富士中央体育館で来賓多数をむかえて「成人式」を挙行しました。
 まず開会のことばがあったのち、参加者全員で君が代を斉唱、つづいて漆畑市長の式辞がありました。このあと、成人者代表鈴木孝文君、大箸勝代さんにそれぞれ市から記念品が贈られました。
 つづいて渡辺市議会議長の祝辞、また成人代表服部晶江さんの謝辞、同じく井上利昭君が力強く宣言を朗読しました。また、このあと引き続いて成人代表田中正徳君の「働く喜び」、同じく篠根儀彦君の「成人の日に思う」ほかお父さん、お母さん代表から今日まで育て上げてきた苦労話などを発表一同を感銘させました。
 終って「俺たちや若者」の歌を全員で合唱また「新しい時代の青年の在り方」と題し、教育評論家の宮下正美先生の記念講演があって正午すぎ有意義のうちに成人式を無事に終わりました。
 なお、この成人式に一段と花を添えてくれたのは、なんといっても「お兄さんお姉さん成人おめでとう」とプラカードをもって市中行進した岩松小の鼓笛隊の児童を始めボーイスカウトの隊員のみなさんたちで関係者から厚く感謝されております。また、とくにことしもこの写真でわかるように、会場には和服姿の成人は一人も見あたらず全員が揃って洋服姿で参加され本当に清そな姿でした。

◆盛況だった成人式前夜祭

−写真あり−
(写真説明)・・・成人式前夜祭のキャンドルサービス

 市では、とくにことしは初の試みとして1月14日午後6時から富士第一小学校講堂で「成人式前夜祭」を盛大に行い予期以上の成果をおさめまたNHKテレビのカメラにより録画放送されました。
 会場には、約300人の成人男女が集まりくらやみの中でローソクの火をともしキャンドルサービスがはじまった。
 まず吉田教育長が火の神となって火のともった大きなローソクを片手に会場を一巡すればくらやみの中でローソクの火があかあかと燃え、人の動きが何か異様な姿にうつりかわる。
 やがて会場にあかりがつくと若人たちは、いっせいに漆畑市長ら来賓を囲んでゲーム遊びや合唱、フォークダンスに打ち興じ、楽しい夜が8時半すぎまで続けられました。

テレビ、ラジオの雑音を防止 いつでも相談に応じます

 テレビ、ラジオの雑音をなくすために、お宅のテレビやラジオの調子はいかがですか……。最近、世の中が非常な勢いで機械化されていくにしたがって私たちのテレビやラジオの雑音発生源となる機械器具もまた増えてきました。
 例えば、自動車、オートバイ、電気ミキサー、電気ドリル、高周波ミシン、バリカン等がそれです。
 そこでテレビをきれいに見たり、ラジオを楽しく聞いて私たちの生活を一層豊かなものにするために、このたび、雑音防止富士南部支部が発足いたしました。
 テレビ、ラジオが何かの雑音でお困りの方は、吉原市東本通り3丁目、東京電力株式会社内事務局(電話吉原(2)4080番)へご遠慮なくお申し出て下さい。調査のうえ防止措置を行ってくれることになっています。

吉原職安の機構かわる

 労働者が中央に労働市場センターを設置し職業紹介機能の拡充強代をはかるため2月1日から職業安定所の機構が一部変わりました。
 いままでの吉原職安には庶務、業務、失業保険課の3課がありましたが改正後は庶務課、事業所課、職業紹介課の3課に名称も変わり業務の内容も大きく変り、例えば求職者側に直接関係のある一切の仕事は「職業紹介課」が担当、求職者の受付、相談、失業保険などの仕事を扱うことになりました。

贈与税の申告は3月1日までです

 2月は贈与税の申告と納税の月です。
 昭和39年中に贈与を受けた人で、申告義務のある人は2月1日から3月1日までに必ず申告をして納税するようにしてください。
 今年度は、税法が改正されて、従来20万円であった基礎控除額が40万円に引き上げられ、それに伴って連続贈与の課税限度額も10万円から20万円に引き上げられました。
 また農地の生前贈与に特例が設けられて、一定の条件のもとに贈与税の納期限を延長することが認められました。贈与税で注意すべき点は次のとおりです。

(その1)
 昭和39年中に個人からもらった財産の合計額が40万円をこえるときは、贈与税が課税されます。また39年中にもらった財産の額が40万円以下でも同じ人から昭和38年または37年に20万円をこえる財産をもらっている場合には、やはり贈与税がかかります。

(その2)
 農業を経営する個人が、その推定相続人のうち1人に農地などを贈与した場合には、贈与税が課税されます。
 しかし、その贈与した財産が、農地の全部および採草放牧地の3分の2以上であるときは、その贈与を受けた人が相続人となって、相続税を納めるとき納付期限(相続の開始があったことを知った日の翌日から6ヶ月)まで、贈与税の納期限が延長されます。この特例を受けるには、贈与した人が、贈与の日までに3年以上引き続いて農業を経営していた個人であることが必要です。また、贈与を受けた日現在満20才で3年以上農業に従事しており、今後もその贈与財産によって農業経営を営むことが明らかな個人に限ります。申告書には、この特例の適用を受け (その3)
 もらった財産でも、贈与税がかからない場合があります。たとえば次のような財産です。
(1)扶養義務者からもらった生活費や教育費(ただし社会通念上、多すぎると課税されます)
(2)香典、花輪代、贈答品などの金品
(3)公職選挙の候補者が選挙運動のために受けた金品
(4)その他
 なお財産の評価額や申告と納税の手続などがわからないときは、気軽に税務署におたずねください。
 申告義務のある人が期限までに申告しないと無申告加寡税(納付税額の10%)など余分の税金がかかります。

お知らせ

◆共同納税相談の開設
2月26日から3月15日まで(所得税申告期限)

 所得税、事業税、市民税の申告手続の簡素化を計るため共同納税相談所を富士税務署へ開設致します。
 所得税の確定申告及び事業税の申告を必要とする方は市民税の申告も併せて共同納税相談会場に於て申告の受付と書き方の指導もします。
 なお、共同納税相談会場におみえにならず所得税の確定申告をご自分でお書きになり直接税務署へ郵送又は提出される方は、控の用紙にも転記して事業税、市民税の申告の際にお持ちになって下さい。

(1)扶養控除について
 氏名、続柄、生年月日については、必ず申告書へ記入のうえ御持参下さい。

(2)生命保険料控除について
 一口の契約で、支払保険料が年額9,000円以上は、証明書を提出してください。
 一口の契約で、支払保険料が年額9,000円以下の場合は、必ず契約書を御持参ください。

(3)社会保険料(国民健康保険税国民年金)の控除については市の証明書を持参して下さい

 これらについては、その事実を確かめるため必要ですから、持参されない場合は、否認、又は更正となりますから、忘れずに準備し、共同納税相談会場・ヨおいで下さい。

◆部落の呼び名がかわります
市には現在75の部落(区)があります。このうち次にあげる区がこの4月1日から新しい呼び名にかわりますのでお知らせします。
△変更後の名称(カッコ内は変更前の区名)
 靖国町(靖国区)松本町(松本区)中島上町(中島上区)十兵衛南町(十兵衛南区)千鳥町(千鳥ヶ丘区)平垣町1丁目(平垣1区)平垣町2丁目(平垣町2区)平垣町3丁目(平垣町3区)平垣八幡町(平垣5区)

◆事業税の申告期限は3月20日までです